![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/168103822/rectangle_large_type_2_d04bf749d57f69a6d8d3c8be79960604.jpeg?width=1200)
24/25 セリエA 18節 ラツィオ戦(アウェイ)
アタランタにとって、この試合は勝利すれば12連勝で年を締めくくれる重要な一戦であった。また、4位のラツィオとの上位対決ということもあり、大きな注目を集めていたことだろう。お互いの持ち味が存分に発揮され、好ゲームとなったこの試合について、感想と講評を述べていきたいと思う。
試合の流れ
前半はホームのラツィオが主導権を握った。前線からのハイプレス、素早い攻守の切り替え、そして少ないタッチ数でゴールに迫る一貫した戦術でアタランタを苦しめ、確実に先制点を奪った。一方のアタランタは、柔軟に選手を動かしてビルドアップを試みたものの、相手陣内でボールを保持することができず、シュートチャンスは限られた。
アタランタはハーフタイムで2枚替えを行い、後半に入ると左右に揺さぶりをかけながら決定機を多く作り出し、ラツィオゴールに迫った。さらに早いタイミングで交代カードを切り、攻勢を強めていった。一方、ラツィオは前半ほどのハイプレスをかけられなくなったが、守備の集中を切らさず、カウンターの機会を伺いながら応戦した。試合終盤、アタランタはDFを削ってFWを増やす果敢な策に出た結果、土壇場で同点ゴールを決め、辛くも敗北を回避した。
個人評価
アタランタ
監督 ガスペリーニ 6.5
![](https://assets.st-note.com/img/1735654287-L5cQnFEK3tZswjTqA1op6X2z.jpg?width=1200)
レテギとルッジェーリを欠く中、守備を重視した布陣で挑んだものの、思うようには機能しなかった。ボール保持に苦しみながらも、両WBに中を取らせる動きを指示し、相手陣内への侵入を工夫した。後半に入ると、ボールコントロールに優れるクアドラードとコスヌを投入し、プレス回避を可能にした。さらに、サマルジッチを投入して左右の揺さぶりを強化。目立てていなかったデケテラーレをザニオーロに交代し、最後はブレシャニーニを入れて4バックに変更した結果、土壇場で同点に追いついた。交代策がすべて的中し、見事に試合を修正してみせた。
スタメン
カルネセッキ GK 6.5
![](https://assets.st-note.com/img/1735654317-Cx4jUnwZm31aMvWqeX6NdAYG.jpg?width=1200)
カステジャーノスのシュートをスーパーセーブで防ぎ、前半の失点を1に抑えた。後半もディアのシュートを止めるなど、再三にわたり活躍。キャッチ後の攻守の切り替えも素早く、安定感が際立った。
ジムシティ RCB 6.5
![](https://assets.st-note.com/img/1735655078-IvJo06wy2fxlbrPkHOMtzW4F.jpg?width=1200)
前半はザッカーニ、後半はヒエンを苦しめたカステジャーノスを、ベテランの技術で見事に抑えた。足元のデュエルでは相変わらず圧倒的な強さを見せた。
ヒエン CB 5.0
カステジャーノスにフェイントで揺さぶられ、ファウル以外では止められなかった。不運にもイエローカードを受け、ハーフタイムでの交代を余儀なくされた。
コラシナツ LCB 6.0
前半は入れ替わられる場面もあり安定しなかったが、後半はビルドアップで挽回し、クアドラードを終始フォローし続けた。
ベッラノーヴァ RWB 7.5
![](https://assets.st-note.com/img/1735654371-QHJy5Wqe4VDzBY1jxEOr2XZa.jpg?width=1200)
スピード勝負でタヴァレスに引けを取らず、見事に完封。後半は攻撃でも何度も突破を見せ、強引なクロスからチャンスを演出した。足元の技術が向上し、ドリブルで相手をかわす場面も増え、完全にチームにフィットしてきた。
デローン DMF 5.5
![](https://assets.st-note.com/img/1735654435-0jzd8QgNv92msFqbpYZ6Che4.jpg?width=1200)
デレバシルに終始苦戦し、フィジカルでボールを奪えなかった。失点の場面では完全に裏を取られる形に。その他のカバーリングでは持ち味を発揮していた。
エデルソン DMF 7.0
![](https://assets.st-note.com/img/1735654560-qVWZuX7BcfAE6InHrgOToJNp.jpg?width=1200)
ラツィオの中盤2人に挟まれながらもドリブルでかわし、正確なキックで左右に展開した。この試合でも90分間、どこにでも顔を出して存在感を示した。
ザッパコスタ LWB 6.0
攻撃では見事なトラップ、正確なクロス、積極的なシュートで貢献。しかし、守備ではマルシッチへの対応が遅れ、何度も突破を許してしまった。
パシャリッチ OMF 4.5
緩慢なポジショニング、致命的なパスミス、創造性の欠如でチームの攻撃を停滞させていた。その低調ぶりにもかかわらず、後半開始時にピッチに立っていたのは不思議でならなかった。
デケテラーレ RCF 5.5
そもそもボールが回ってくる機会が少なく、前線で孤立。目立った活躍を見せることはできなかった。
ルックマン LCF 7.0 🅰️
![](https://assets.st-note.com/img/1735655001-fT3qIOks6PU0WNZHnlwXd2h4.jpg?width=1200)
ヒラの瞬発力に苦しみながらも、隙を見て積極的にミドルシュートを狙った。最後まで集中を切らさず、ザニオーロのフリックに反応して抜け出し、冷静にアシストを決めた。
途中出場
コスヌ RCB 6.5 46min⤴
![](https://assets.st-note.com/img/1735654831-gu6MH1pybcl95iKJwrY2skfZ.jpg?width=1200)
さすがの足元の技術でビルドアップを支え、積極的に攻撃参加も見せた。
クアドラード LWB 7.0 46min⤴
![](https://assets.st-note.com/img/1735654871-Ec5K1jPeHIuCFSYMhai2Tf0t.jpg?width=1200)
細かいボールタッチからサイドチェンジやクロスを繰り出し、攻撃を活性化させた。ただ、ヘディングの決定機は決めたかったところだ。
サマルジッチ OMF 5.5 56min⤴
コーナーを3本連続でミスキックするなど、準備不足が感じられた。一方で、ビルドアップへの関与は良好で、創造性の高いパスからクアドラードに素早く繋げる場面も見られた。
ザニオーロ RCF 6.5 65min⤴
ミラクルなフリックでラツィオDF全員を欺き、同点ゴールを演出。ボールキープや突破の成功率も高く、確実に調子を上げてきている。
ブレシャニーニ RMF 6.5 84min⤴
![](https://assets.st-note.com/img/1735654961-GIzjq1N80M2tcsAbm4DPU57L.jpg?width=1200)
確実なポジショニングから値千金の同点ゴールを決めてヒーローとなった。しかし、それ以外では視野の狭さが目立った。
ラツィオ
監督 バローニ
タイトなプレスからタッチ数の少ない素早い攻撃を徹底し、前半は試合を支配した。しかし、前半に飛ばしすぎた影響か、後半はアタランタに攻め込まれる展開に。選手交代で対応を試みたものの、ペドロやノスリンが不在で状況を改善できず、最終的に同点を許してしまった。
スタメン
プロヴェデル GK
驚異的なセービングでルックマンのシュートを阻止した。
マルシッチ RB
ザッパコスタを釣り出し、素早いカウンターを容易にした。
ヒラ RCB
ルックマンの俊敏な動きにも遅れることなく対応し、スピードを活かしたドリブルで中盤まで持ち出す場面もあった。
ロマニョーリ LCB
デケテラーレを完封したが、失点の場面では足が止まってしまった。
タヴァレス LB
果敢に攻撃参加を試みたものの、ベッラノーヴァにことごとく封じられた。
ロヴェッラ DMF 🅰️
ロブスルーパスで先制点をアシストし、パスカットでもたびたび存在感を示した。
ゲンドゥージ DMF
ポスト直撃のミドルシュートでアタランタをヒヤリとさせた。一方、エデルソンとの中盤の攻防ではやや苦戦を強いられた。
チャウナ RMF
俊敏な動きでコラシナツを苦しめたものの、ドリブル突破にはキレを欠いていた。
ザッカーニ LMF
得意のドリブルは抑えられたものの、キャプテンとして献身的なプレーを見せた。
デレ=バシル OMF ⚽
強靭なフィジカルで前線のボールキープに貢献し、裏抜けから貴重な先制ゴールを決めた。
カステジャーノス ST
ボディフェイントでヒエンを翻弄。下がってビルドアップに参加し、守備にも戻るなど、高い貢献度を見せた。
イサクセン RMF
クアドラードのドリブルに対応しきれず苦戦。カウンターの場面でも持ち味を発揮できなかった。
ペッレグリーニ LB
守備での貢献度が高く、これまでの彼のパフォーマンスの中で最も輝いていたように感じた。
ディア LMF
ジムシティと入れ替わりシュートまで持ち込んだが、コースが甘く決めきれなかった。
カストロヴィッリ ST
印象なし。