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Miyu先生の保育日誌Vol.4(卒園式思い出編)加配保育士のつぶやき

今年度の卒園式①、世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスのために、式の開催をどのようにするか連日のように話し合われてました。私も他県に住む娘たちと、式の直前に会う予定をキャンセルしました。お陰さまで簡略化した卒園式でしたが、無事挙行できてホッとしました。

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卒園の時期になると、何度か受け持った5歳児クラスの卒園式での思い出が蘇ってきます。

卒園式の思い出②

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 保育士になって初めての保育の現場、担当は0歳児。ところが6月に急遽、5歳児への移動することに。その中で出会った、かける(仮名)くん。当時彼は知的障害と広汎性発達障害(※1)の診断をされてました。


 卒園式当日は、みんなと一緒に舞台に立って並べるけれども、前にいるお友達が気になってちょっかいを出してしまったり、緊張感からか「キャー」と奇声をあげたり、姿勢保持が難しく立ち続けることが困難なため、かけるくんの後ろに回って、その都度「シーだよ」「手はこっちよ」「大丈夫だから落ち着いてね」と声かけをしながら卒園生による「うた」や「思い出のことば」を最後までやり遂げる事ができました。かけるくんへの声かけを目立たないようにすることに必死だった卒園式でした。

卒園式の思い出③

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 保育士6年目に担当した5歳児クラス。クラスのともや(仮名)くんは、いつもと違うことにパニックになるので、卒園式の練習には本人のペースで少しずつ参加し慣れていきます。

 卒園式当日は前もって会場に行って雰囲気を感じてもらい、みんなと一緒に花道を歩けるか様子を見たところ、整列し始めたら落ち着きがなくなってきたので、ともやくんは卒園生の花道とは別に職員室からつながっているドアから、ともやくんの席にすぐに座れるように配慮しました。

 保育者と一緒でしたがパニックにならずに「賞状授与」や「うた」などと最後まで式に参加できた、ともやくんでした。

卒園式の思い出④

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 保育士9年目の5歳児クラス。卒園式当日、式場に向かう直前、急に一人の女の子(よしみ(仮名)ちゃん)が緊張からか思いもかけずパニックになって泣き始めました。

 私の担当(※2)している子はとても落ち着いていたので、主担任の先生に任せて私はパニックになった、よしみちゃんが安心できるように、式の流れを改めて話して「心配することはないよ」と声をかけ、式の始まり間際にみんなに追いつきました。

卒園式の思い出(番外編)⑤

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 5歳児クラスの思い出はたくさんあります。私自身のことですが、協調運動が苦手で不器用(ちなみにピアノは弾けます)なんです。

 そんな私が、子どもたちに「ひもゴマやってー」とか「なわとびいっしょにしよう」とか言われて、逃げるわけにもいかず、なんとか子ともたちの期待に応えられるように一緒に練習したところ、コマのひもの巻き方やなわとびの二重跳びとかができるようになってきて、おどろくやら、うれしいやら。

 子どもたちの「力」ってスゴイなと、いつも卒園の時期になると思い出すのです。

※1)DSM−4の頃の診断です。

DSM−4とは、『精神障害の診断・統計マニュアル』のことで、現在はDSM−5に変わってます。

※2)主に加配を担当してました。

加配とは、障害を持った子どもが、円滑に園生活を送れるように支援する専門の保育士です。

 ちょっと愚痴っぽくなります。本来なら特定の(加配)園児だけ見るのが役割ですが、担任が休みの時など、クラス全体を回さなければならいことも多くあり、療育に力を注がなくてはならないのに、人手不足でそれができないのは悔しくて悲しいことです。「三つ子の魂百まで」と言いますが、幼い頃の関わりがその後の人生に大きく影響するのは間違いないことなので、待機児童対策も重要でしょうが、そのまえに保育の質を上げることを考えていただきたいものです。


この日誌に登場する団体・施設の名称・個人名は架空のものです。
ただし、年齢については実際のものです。

☆保育はその都度変化していくもので正解は一つではありません。こちらのエピソードは一例です。

絵はMiyu  文はGOでお送りします。

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