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Miyu先生の保育日誌Vol.3(取り合いっこ編)


①1歳児もも組の保育室で積み木遊びをしていた、じゅん(仮名)くんのそばで、りょうた(仮名)くんとあきと(仮名)くんが絵本を楽しんでいるのに気がつきます。

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②しばらくはそのまま積み木で遊んでましたが、じゅんくんも一緒に楽しくなりたい気持ちが出てきて、絵本(※1)をとつぜん奪います。

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③じゅんくんが取った絵本を奪い返そうと、りょうたくんと取りあいっこになりました。(私は様子を見守ってます。(※2)

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④じゅんくんが完全に取ってしまい、りょうたくんと、たたきあいになりました。

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⑤私はすかさず間(※3)に入り「じゅんくん、この絵本はりょうたくんたちがみてたんよ」「いっしょに見たかったら『いれて』って言わないとりょうたくんたちこまるよ」と声をかけます。するとじゅんくんは首を横にふり小さな声で「イヤや」と言います。「一人で見たかったの?」と聞くと、じゅんくんは「うん」とうなずきます。「そっかぁ、そしたらりょうたくんたちに『かして』って言わないとわからないよ」

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⑥「じゅんくんは、まず、りょうたくんたちに『とってごめんね』って返そうか。

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⑦そしたら「じゅんくんは、りょうたくんたちに(絵本みたいから)『かーしーて』って言うんよ。私の掛け声で「せーの!(絵本)かーしーて」
続いて「でも、りょうたくんと、あきとくんは、まだ絵本を見てたいよね」うなずくりょうたくんたち。そしたら「まっててね、あとでね」言ってあげたら(※4)いいよ。

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⑧りょうたくんたちが、みおわるまで先生とこの絵本を見て待っとこうね。すると約束通り、りょうたくんたちが「はい!」と絵本を持ってきてくれました。

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⑨これを、何度も繰り返していくことで、じゅんくんは自分から「いれて」「かして」が言えるようになってきました。

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※1)他人が持っているものはキラキラ輝いて見えます。
※2)この時はここまで待ってましたが、仲立ちに入るタイミングはいろいろです。
※3)たたかずに「やめて!」と言おうねと伝えます。
※4)どちらの気持ちも尊重します。

根気は要ります。怒るのでもなく、教え込むのでもなく、自分から気がつくように促すと言うことが後々のその子の成長につながることを信じているので。


この日誌に登場する団体・施設の名称・個人名は架空のものです。
ただし、年齢については実際のものです。

☆保育はその都度変化していくもので正解は一つではありません。こちらのエピソードは一例です。

絵はMiyu  文はGOでお送りします。

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