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カロリーゼロでも危険?甘味料の潜在的リスクに迫る

最近、お腹の調子が悪くて気分が落ち込んでいるという経験をした人は多いのではないでしょうか。

これは「脳腸相関」と呼ばれるメカニズムが関与しているかもしれません。

つまり、腸と脳が情報をやり取りし合って機能を調整するという関係です。

現代では、この脳腸相関が様々な全身の不調と関係していることが分かってきました。

例えば、不眠や発達障害、認知症、糖尿病、肥満、高血圧、免疫疾患、および感染症の重症化などがその一例です。

一方、研究者たちは希少糖と呼ばれる物質に注目しています。

希少糖とは、自然界にごく微量しか存在しない糖であり、5種類が発見されています。

これには、虫歯の原因にならないカロリーゼロの甘味料として知られるキシリトールやエリスリトールといったものも含まれます。

特にD-プシコースという希少糖は、小腸で吸収されず、カロリーがゼロでありながら、ヒトの肥満症や糖尿病の症状を改善する作用が報告されています。

また、近年の研究では人工甘味料と健康の関係についても関心が高まっています。

人工甘味料が肥満と相関しているのではないかという疑問や、腸内のマイクロバイオータに影響を及ぼす可能性が示唆されています。

例えば、スクラロースやサッカリン、アスパルテームを含む飲料の摂取が、高血圧や糖尿病、高脂血症という代謝障害と関係していることが指摘されています。

一連の研究では、サッカリンの摂取が腸内細菌の組成を変化させ、耐糖能に影響を与える可能性があると示されています。

これにより人工甘味料が腸内のマイクロバイオータに与える影響が注目されています。

ただし、これらの知見が人にどのように影響するのか、遺伝的要因や環境的要因がどのように関与しているのかは、まだ完全には解明されていません。

したがって、今後の研究が求められます。

それでもなお、摂取カロリーを下げたい場合、人工甘味料を多く摂取することには注意が必要と言えるでしょう。

この複雑で興味深いテーマは、我々にとって重要であると同時に、どのように健康的に生きていくかについての選択を迫ります。

現在の科学は多くのことを教えてくれますが、日常の選択が最も大切であることを忘れてはなりません。

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