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「COPIED法」が議会へ提出 無断でAIトレーニングは今後違法または有料の方向へ?

アメリカの上院議会に提出された「COPIED法」は、クリエイターたちがその作品をAIトレーニングに無断で使用されることに対する新たな取り組みを示しています。

上院商務委員会をはじめ、超党派の議員たちが提案したこの法案は、コンテンツの所有者に対し、自分の作品の使用履歴といった「来歴情報」を付与する権利を与え、その情報を削除したり、改ざんすることを違法としています。

これにより、AIが生成したコンテンツが誰の元々の作品を使って作られたのか、透明性を持って把握することが可能になります。

この動きは、映画俳優組合や音楽出版社協会など、さまざまなクリエイターを支援する団体から賛同を得ています。

特に注目すべきは、SAG-AFTRAがAIを使った歌手や俳優の保護に関する契約をレコード会社や企業と結ぶ動きであり、アーティストの権利を守る上で積極的な姿勢を見せています。

SAG-AFTRAのダンカン・クラブツリー=アイルランド事務局長は「驚くほど正確に表現者のデジタル版を作り出すAIの能力は、組合員の経済的、評判的幸福と自己決定に対する現実的かつ緊急の脅威となってい」と述べています。

この法案の重要性は、クリエイターの権利保護だけに留まらず、AIによって生成されたコンテンツが実際の人間による創作物と虚偽がなく混同されないための基盤を築くことにあります。

透明性を持って、元のコンテンツの所有者を追跡し、敬意を払う体系が整うことは、技術の悪用を防ぎ、正確な情報の流通を支援することにも貢献するでしょう。

AI技術の進化は素晴らしく、革新的なアプリケーションを生み出す大きな可能性を孕んでいますが、同時に権利侵害やプライバシー問題、知的財産権の侵害など、重大な懸念も引き起こしています。

この法案が成立すれば、技術の発展を妨げることなく、クリエイターの権利を守り、技術の適正な使用を促進する指針となる可能性があります。

私としては、AI技術の進歩がクリエイターの努力や権利を尊重するような形で行われることを強く支持しています。


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