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広告嫌い

極めて「広告嫌い」である。
おススメ嫌いでもある。
利害関係のない第三者から勧められるのはいいとしても、販売者当人が「この商品はいいですよ」と勧めてくると「ホンマかいな」と思ってしまう。
へそ曲がり、ひねくれ者と謗られてもしかたがない。
思ってしまうものは思ってしまうのだ。
理屈じゃない。
さんざん騙された父を見て生きてきたからかもしれない。

何かが欲しいと思って検索すると、次からそれ関係の広告が出てくる。
すると、便利だと思うのではなく、なんとなく腹立たしくなり、買うのをやめてしまう。
広告が見たくないので、ネットそのものを閉じてしまう。
この「広告嫌い」は、私にとっては、浪費と、ネットの過剰使用の抑制には結果的に役立っている。

父が危篤だったとき(何度も危篤になって復活した)、初めて葬儀費用の検索をしたのだが、それからしつこく葬儀サイトの広告が出た。
自分から求めて閲覧するのはいいが、相手から強制的に視界に入れられるとキレそうになる。

去年、墓じまいをしたとき、手元供養用の小さな骨壺を買ったのだが、いまだに「あなたにお勧めの商品」に上がってくる。
どんだけ私に「死」を突き付ける気なんだ。
オプトアウトしていても出る。
失礼このうえない。

検索サイトや広告サイトが計っているのはわかっているけれど、その商品を販売しているところに、つい憎悪が向いてしまう。
何があっても絶対にオマエのところからは買わぬ!
というか、もう自分が入る骨壺しか必要ない。
というか、自分のはもう野ざらしでもかまわぬ。

今日は夕方から「スポーツクライミング」を、TVerの配信とテレビ東京の両方で中継していた。
私は、前者で見ていた。
テレビのほうがCMが多い気がするし、その「質」が悪い。
いや、好みが私に合わない。

昔は、テレビCMでも芸術性に富んだ「作品」があったが、いつのまにか、通販の割合が多くなってしまった。
通販番組といえば、私の脳内ではまだまだCS放送のイメージが強いが、現実はそうではない。
あれ?これって地上波の民放だったと思ったけど、CSだったっけ?と、つい思ってしまって、確認すると地上波だったりするので、違和感が半端ない。
その違和感は、そっくり嫌悪感になる。

昔ちょっとは売れたけどいまは通販番組でしか顔を見ないようなタレントや、素人なのかソレ用に登録したシニアタレントなのか判然としない「高齢者」が出てきて、健康食品もどきの「体験談」とかを披露しているのが一番嫌いだ。
なかでも、「どっさり出ました」みたいな便秘改善用の商品が最悪で、他人のウンコの量なんか聞きたかないわ!と思う。

五輪の国際映像は、音量が小さいので、そこに合わせていてCMになると途端にバカでかい音になるのも腹立たしい。
大体は、CMになるとミュートにしている。
民放ドラマは、ほぼ録画してCMカットで見ている。

新聞を購読しなくなって久しいが、郵便受けにはまだチラシが入る。
紙の無駄遣いだし、それを取り出すのも、捨てるのも、私にとっては迷惑なこと。

チラ見し、ほかに同業他社がひとつもしかなくなったとしても、このチラシを入れた会社や店は絶対に利用しないと決意する。
この先どんなに貧乏しても、どんなにお得な割引券がついていたとしても、絶対に利用するものかと思う。
検索してうっかり利用しないように、そのための注意としてチラ見して記憶するわけだ。

私のような人が増えて、広告の効果がなくなって、チラシそのものがなくなればいいと何十年も思っているのだが、そうではないところを見ると、あれに重宝している人もいるということか。
不思議なことだ。

ということを、以前、職場の友人に言ったら「うちの家内がポスティングのバイトをしています」と言われて、一瞬音がするくらい目をぱちくりさせたあと、消え入りそうになった。
いまこれを読まれている方の中にも、いらしたら申し訳ない。


読んでいただきありがとうございますm(__)m