通報しました。
午前中、ピンポンが鳴った。
インターフォンのカメラで見ると若い男だった。
黒の上下で、首から身分証のようなものさえ提げていない(偽造だとしても)。
下を向いてスマホを操作している。
怪しいので出なかった。
すぐにお隣の友人に電話して誰か来なかったか尋ねると、案の定、件の男がピンポンしたらしい。
友人がインターフォン越しに話すと「不要になったカメラを買い取りたい」と言ったそうだ。
「ありません」と答えると、男は立ち去り、うちのピンポンを押したらしい。
強盗事件が多発している。
業者を装った下見もある。
現実に、あった。
このとき下見されたお宅は、幸いなことに強盗の被害に遭わずに済んでいる。
いまのところは。
私の理事長時代は、あちこちに「警告」の紙を貼っていたが、いまの理事になってから全部剥がされてしまった。
個人の防災や防犯意識にはかなり差がある。
私は楽観主義の人は苦手だ。
防犯担当理事に電話したが、出ない。
私も知らない番号からの電話には出ないのでやむを得ない。
留守電に入れたが連絡がないので、とりいそぎ、警察に通報した。
私一人くらいの通報ではなんの役にも立たないかもしれないが、もしかしたら私のような暇人おばさんが同じように通報しているかもしれない。
数が集まれば、警察も「このあたりのパトロールを強化しよう」となるやもしれぬ。
数日前には市の防災無線で「強盗事件が多発しています」という警戒を呼び掛ける放送が流れたが、ピポパポーンというおなじみの能天気な音が前後にくっついているせいか、のんびり感が否めない。
うちのマンションでは、管理組合を通さない業者の戸別訪問はありえないし、必ず事前通告が行われる。
不意の訪問者は、すべて詐欺か強盗の下見であると判断している。
それゆえ、そのような者を目撃したら迷わず一発通報というのを、前に貼った警告文では謳っていたのだが、お隣の友人も含めて、自分が名乗りを挙げての通報や、先頭立っての警察への情報提供は敷居が高いらしい。
自分はやりたくないが、誰かがやってくれればありがたいと思っているのだ。
私が理事長になったとき、女性からも「わー、女の理事長さん」という声があった。
「むずかしいことは全部おとうさん(夫)にまかせてあるのぉ~」という女性が多くて、なんだかなぁと思っている。
うちには、開放廊下に面した窓ガラスが叩かれたときに大音量で鳴るセンサーをつけてあるが、管理費で全戸分購入して配布してもおかしくない。
いまは、そういう世の中。
読んでいただきありがとうございますm(__)m