#0 そういえば私、一度死んだんだった
ちょうどハタチの時、ある事故で死にかけたことがありました。
あの瞬間、まさに走馬灯のようにスローモーションで色々なことが頭をよぎって、直後の鈍い音が体中に響くと同時に
あ、死んだな
と考えていたことを、20年以上経った今も鮮明に覚えています。
幸い命に別状はなかったけれど、
「一歩間違えれば死んでいた」
を、身をもって学んだ出来事でした。
そして40代も半ばとなった今思うのは
私はあの時、死んだ
そう思って人生をまた"始める"としたら、
これからの私はどんな思考で、
なにを目指して生きていくだろうか
ということ。
というのもあれからの二十数年、振り返ればいつも自分の人生について悩み続けていた気がして。
悩みというか……
「自分は何にでもなれる」
「人生まだまだ長いんだし、今からいくらでも挽回できる」
「自分の人生、こんなもんで終わらせない」
みたいな気概や大志を抱き続け、
特にここ数年は、毎年のように
『何か(新しいこと)しなきゃ』
『(大きなことを)成し遂げたい』
と、もがき続けていた気がします。
そのたびに自分の使命を考えたり、謎の義務感に追われたりして、だけどいつも中途半端で終わるから、成し遂げられなかったことに対する罪悪感を抱いて自分自身に落胆する……というのを繰り返してきました。
結局、自分には何もできない
そんなループに十年ちかくハマっていたので、
今ここにたどり着くまでに色んな占いも頼ったけど(笑)
私にはそーゆーのできない
大志なんてないって気づいたので
逆になんか、すごくスッキリしています。
スッキリついでに、
「そういえば自分は一回死んでるんだし、また始めたらいいか」
という考えに至ったわけです。
あの時こんな気持ちだったなぁとか
いつもこんな思考で決断していたなぁとか
そういう自分の『思考のクセ』みたいなものも振り返りながら、残りの人生を楽しみたいと思います。
似たような悩みを抱えてきた方や
現在進行形で悩んでいる方など
この拙い作文が、どこかの誰かのチカラになる日がきたら、幸いです。