活きた食べものとお花にこだわって
毎週末、オランダ各地の街のセントラルでは、フレッシュな野菜や、フルーツ、パンやお花を売るマーケットが開催されます。お客さんと売り手が陽気に会話をしている光景を見かけると、心がほっこりします。
オランダの日曜日は、店も開いていないところが多く、10年前くらいの日本のお正月を思い出します。
日本は現在、24時間営業、年中無休という店が増えてきて、客側目線では便利で良いのかもしれないですが働く側としてはどうだろうと思う時があります。メリット、デメリットは両者にあると思うので、言及するつもりはないのですが、とにかくオランダの週末は、休日らしい静けさがあります。
さて、このマーケットの商品は、スーパーと比較すると値段は少し高めではあるものの、この新鮮さはここでしか手に入りません。日本の食卓では、食材そのものよりも、出汁や味付け、盛り付け方へのこだわりを感じますが、オランダは、食材の味そのものを活かした伝統料理が多く、マーケットに訪れる人々を見ているとオランダ人の素材へのこだわりが感じられます。
野菜も種類が豊富で、どんな料理に使うとおいしいのか、今が旬な野菜はなにかなどお店の人と会話しながら、お買い物できるのもいいところ。
スーパーでは、整った形の野菜やフルーツが肩を並べていますが、マーケットでは、いろいろな形や色の野菜たちがごろごろと並べられていて、食材それぞれの本来の姿というか、「らしさ」に魅力を感じます。
さすがはチーズ王国!といったこの光景。はじめは、こんなでっかいチーズを買っても傷むだけだろうなと思っていましたが、一度食べてしまうとやみつきになります。パンにもサラダにもクラッカーにも、今では、チーズなしでは生活できません…。テイストも豊富で飽きられないのです。
何度もマーケットには足を運んでいますが、今回はジャムやビーンズ、フレッシュジュースのお店も出ていたので、とても気になりました。
養蜂場のはちみつも売っていました。見るからに体に良さそう。
素敵なお花たち。オランダ人のお家のお庭や、ベランダはとにかく可愛らしく、お洒落なのです。こういうところで季節のお花を購入して、玄関先に植えたり、テーブルに飾ってコーヒーのいただいたり。
マーケットは、大体朝の9時から正午まで開いていますが、女性だけでなく、男性もよく目にします。オランダの男性は、おでかけやお買い物が大好きとどこかで聞いたことがありますが、実際に生活をしていてそのような光景をよく目にします。
それにしても、食材にこだわりを持てるということは、生活の中に余裕がある証拠ではないかと思います。日々、仕事や家庭を行き来する大人たちが、食べものへのこだわりも大事にできるということは、心の余裕があってこそではないでしょうか。
日常の光景を見るだけでも異国の地では、学ぶことがたくさんあります。