諦めたから、今がある。
みなさまたくさんの応援、ありがとうございました。
800人を超えるぐりんぴーすに逢えて、無事に4人で演奏しきれて、本当によかった。
「わたしは一流の音楽家にはなれない。」
そう自分を受け入れることができたとき、本当の意味でぐりんれいをスタートさせることができたのだと思う。
大学に入り、クラシックを学び、コンクールを受け、結果を残し、注目され、そうすると声がかかるようになり、プロとして大活躍!
これはほんの一握りのエリートの話であって、その他大勢は全く違うのだ。
音楽とは関係のないところに就職する人
音楽に携わるがプレイヤーはやめる人
別のバイトをしながら演奏を続ける人
もっと無数に道がある。
エリートコースに夢を抱いたこともある。でも、エリートの人たちほどの血のにじむような努力を、わたしには出来ない。
そもそも、わたしはエリートになりたかったのだろうか?
自分の夢はなんなのか?
自問自答を繰り返して、今のわたしが、今のぐりんれいが在るのだと思う。
それでもエリートコースの人を見る度に劣等感のようなものは感じていた。
数年前はまだ動画撮影させてほしいといってもなかなか受け入れてもらえず。
「何目指してるの?笑」
「リハーサルで失敗しているところを晒すなんて…」
「よくそんなことできるね」
実際に言われたこともあるし、言われていなくてもそういう視線を感じていた(劣等感からくる被害妄想かもしれない)。
ここ2~3年で良くも悪くも風向きが変わり、動画や配信が当たり前の世の中になり、本当に救われた。やっとクラシック音楽業界にも浸透してきて、わたしたちの活動が「異端」から「よくあること」なったと思っている。
このツアーで雲井先生が出演してくれて、配信にも参加してくれたことが、わたしにとっては本当にこれまでの活動を認めてもらった(と言うのはおこがましいか)ような気がして、本当に嬉しかった。
ここまでくるのに数年。自分が植えた種は長いスパンで見ないと芽が出るかなんてわからないもんだな、と身をもって感じている。
でもそれは白馬の王子さまを待ち続けるのとは似て非なるものなんだと思う。現実と向き合い、諦める勇気が必要なこともある。
正解がない。だから大変だ。だから面白いんだ。
いつでもロマンとリアル、苦と楽がせめぎ合っている。
ツアーを終えて、一つやり遂げたというスカっとした気持ちと、これで終わりにはしたくないぞという気持ちを感じている。
まだまだやるぞ。今年はどんなことができるかな。
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