瑞々しさはソプラノサックスで
12/16のぐりんれいクリスマス生配信は特別。
今までにないソロプログラムで、わたしはカントルーヴ作曲のオーベルニュの歌を演奏。
フランス人ジョゼフ・カントルーヴが作曲したオーベルニュ地方の民謡を用いた歌曲集。第5集まである大曲。
今回は1集より、
1楽章 野原の羊飼いのおとめ “La pastoura als camps (La bergère aux champs)”
2楽章 バイレロ (オート=オーヴェルニュの羊飼いの唄)“Baïlèro (Chant de bergers de Haute-Auvergne)”
3楽章 3つのブーレ “Trois bourrées”
・泉の水 “L'aio de rotso (L'eau de source)”
・どこに羊を放そうか “Ound'onoren gorda ? (Ou irons-nous garder?)”
・あちらのリムーザンに “Obal, din lou limouzi (La-bas dans le limousin)”
編曲はぐるりよざ、琉球幻想曲など吹奏楽曲からアンサンブルまで手掛ける伊藤康英さん。
伊藤康英さんの作品ってとてもアンサンブルしやすいというか、サックスカルテットは言わずもがなピアノとのアンサンブルでもサックスとピアノの音色が個別で聴こえるんじゃなく全体で一つのサウンドになる感覚がある。
「サックスソロ演奏」と言われるし自分も言ってしまってるけど、いつも心のどこかに引っかかりがある。
本当は「サックスとピアノのアンサンブル」なんだよね。サックスカルテットのメンバーと同じように、伴奏者ではなく、共演者だと思って音楽を作りたいと思う。
このオーベルニュの歌は各楽章一つのモチーフを何度も何度も繰り返すんだけど、そのモチーフと裏メロとが交互に入れ替わったり、やまびこのように追いかけっこになったり、まるで野原の羊たちが戯れているかのようにサックスとピアノがかけあうのが演奏してても楽しいし、聴いてても面白い。
2楽章は名ソプラノ歌手キリテ・カナワさんが歌っているYouTube動画があるので、ぜひ一度歌で演奏されているのも聴いてほしい。
3楽章の最初「泉の水」は、ソプラノに持ち替えて音色を変えることでメロディがより瑞々しさと泉が湧いてくるような印象になる。
本当に作品そのものが美しいし、編曲のパワーも感じる。
あと10日くらい練習というか、研究だな。オーベルニュ地方の民謡や景色を調べながら、思いをはせる。
オーベルニュ地方はチーズと生ハムが美味しいんだって(笑)天然水VOLVICはこのあたりから採れるみたい。行ってみたいねえ。
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