4/4 はじめまして、立花です。 | 立花 祐平 (認定NPO法人改革プロジェクト )
最終回:大切にしていることのお話
さて、最後に活動を具現化していくにあたり重視してきたことを振り返ってみたい。
どうせなら、まだ世の中にない新しい価値をつくりたい。ということが私の根本にあり、独自性を常に意識してきた。内面的にはその活動のもつコンセプトや仕組み、外面的にはデザインとネーミングといった具合だ。このあたりを造形していくときは割と好き勝手させてもらうことが多い。特に外面的な要素であるデザインやネーミングは、多くの人の意見を取り入れすぎると、平凡でつまらないものになる。ゆえに、判断を委ねてもらっていることは本当にありがたい。もちろん自分で全部つくるわけでなく、分野ごとにプロの力を借りている。
パトランの場合、当初は特撮ヒーローを意識したロゴを使用していたが、既存のものを模したデザインは二次創作っぽくみえ、社会性や公益性を損なうと指摘されたことがあった。確かにそれはごもっともと、活動10周年のタイミングでリニューアルした。その際、内部のスローガンも作ったのだが、これは時間を要した。メンバーの意見を聞き、合意を得ながら丁寧に進めるプロセスが重要だと感じたからだ。結果、耐久性のあるスローガンを作ることができた。大事なのは、独断で決め進めることと合意を得てみんなで考え決定していくことのバランスを保つことだと思う。
NPOや市民活動は予算が豊潤でないのがごく当たり前なのだが、その少ない予算の中でもこの領域に最もお金を使ってきた。チラシのデザインやWEBデザインなど各分野の専門家とのつながりは重要で、その人と団体の相性が良ければ長い付き合いとなる。それらの専門家との信頼性の構築において重要なのは値切らないこと。地域や社会のためにやってるので少しお安く・・・のスタンスはお互いにとってよくない。しっかり適正な価格でお願いすることこそ信頼関係を育むし、期待以上のものを提供してくれることにつながる。
それと、ボランティアで活動に関わってくれる人たちとの関係性を育むことも忘れてはいけない。
活動に関わってくれる人たちは、十人十色のバックボーンがあり、生活環境・家庭環境がそれぞれ異なる。その中で思いを持って参加をしてくれていること自体が尊いことで、その人への感謝をベースに接するよう常に自分に言いきかせている。同時に特定の一人に依存度する体制もよくない。仕事とは異なり、家庭や仕事、体調の変化により活動とは距離ができてしまうことは珍しくない。その人が抜けると活動に致命的な支障をきたすことはよくないので、しんどい時はいつでも休めるような組織体制をつくることを心がけている。
とまあ、他にもいろいろとあるがとりとめがなくなってきたのでこの辺で。
これから地域活動をはじめたいという方の参考になればと思う。
ふるさと納税でパトランの応援をお願いします。
プロフィール
立花 祐平
福岡県宗像市出身。 東福岡高校、明治大学商学部商学科卒業。2008年株式会社CSK入社。大阪での営業職を経て2010年に退社、福岡にて改革プロジェクトを立ち上げる。2014年にNPO法人化。 2018年より福岡県安心・安全まちづくりアドバイザー。2019年には宗像市での市民活動推進を手がける一般社団法人PENTAGONを設立、代表理事を兼任。