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前澤社長のTwitterアンケート結果に行動経済学が垣間見えた話
前澤さんのこんなツイートを見かけました。
この投票結果を見て、「この前学んだ行動経済学に通ずるものがあるな」と思ったのでそのことについて書こうと思います。
確実性の高いものに価値を感じる - 確実性効果
行動経済学の用語に「確実性効果」というものがあります。これは「確実性の高いものに価値を感じる行動経済学上の心理効果」のことを指します。ここでは以前この記事でも紹介した『マンガでわかる行動経済学 いつも同じ店で食事をしてしまうのは?なぜギャンブラーは自信満々なのか?』のp.124, 125に掲載されている例を元にして、確実性効果について説明したいと思います。
例
こんな質問を594人(男性404人、女性190人 / 10-70代)に聞いてみたそうです。あなたはどちらを選びますか?
A: 5,000円が80%の確率でもらえる
B: 6万円が8%の人にもらえる
これに対し、522人(87.8%)がAを選んだそうです。しかし冷静になって考えてみると、Aの期待値は5,000円 x 80%で4,000円、Bの期待値は60,000円 x 8%で4,800円です。期待値で見ればBの方が高いです。
人は55%などの中途半端な確率ではなく0%や100%に近い数字になるととても敏感になります。今回の場合80%という確率から、(期待値はBより低いにもかかわらず)本当に5,000円もらえる気分になってしまいます。より確実感がある方が強い安心感を生み、損得を超えて選択されやすくなるわけです。
今回の場合
先のツイートの場合、母数が定まってないので正確なことは言えないのですが、仮に母数が1万人だとしましょう。すると、期待値は以下の通りになります。
A: 1億 x 1名(0.01%)= 100万
B: 1,000万 x 10名(0.1%)= 100万
C: 100万 x 100名(1%)= 100万
D: 10万 x 1000名(10%)= 100万
つまり全部の選択肢の期待値は同じです。であれば平等に票が割れてもいいはずなのに圧倒的にDを選択した人が多いです。これはより確実な方を選ぶ確実性効果の現象の一つなのではないかなと思います。
ちなみに
投資をやっているとこの確実性効果に惑わされることはよくあるのではないかと思います。期待値は低いけどより確実な方に流れがちではないでしょうか。それを良しとするか、見直すかは自分次第だと思います。
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