バスの揺れ方で人生の意味がわかる日曜日が、いつか訪れることを願って
「#スキな3曲を熱く語る」こんなお題を待っていました。いつか、何かにかこつけて、スピッツについて思う存分に語りたいと思っていたのです。
正直かなりの自己満足記事なので、とにかく今から自分のために文章を書き連ねます。本当はスピッツとの出会いから書いた方が読者の方には親切なのですが、なんの導入もなく曲について語り始めます。いいんです。今回は自分のために書くのです。
まずは好きな曲ランキングを作ってみる
お題は「 #スキな3曲を熱く語る 」ですが、3曲には収まらないのが正直なところ。そこで、まずは曲数にこだわらず好きな曲を洗い出してみることにしました。
実は今回の企画に限らず、今までも数年に一度スピッツ好きな曲ランキングを作成してきた過去があります。
ランキングといっても優劣をつけるという意味は全くなく、「今の自分に何が響くのか?」という観点でまとめています。自分の整理のためにも、直近2回分を振り返ってみましょう。
↓こちらは2014年のランキング↓
↓こちらは2016年のランキング↓
どれも名曲ばかりで、我ながらいいランキングです。当時が思い出される…。スピカが2年連続1位です。自分の座右の銘はこちら↓なので、もはやスピカは殿堂入り曲ですね。
しかし、2019年に素晴らしい最新アルバム「見っけ」が発売されたこと、自分にも数々のライフイベントが起きたことを受けて、このランキングも大きく変動しています。
ということで!「 #スキな3曲を熱く語る 」企画を機に、2021年版スピッツ好きな曲ランキングをリニューアルしてみることにしました。
ピンときた68曲、からの選ばれしBEST10
まずは全アルバムを見返して、ピンときた曲名をすべて並べて書きます。なんとこの時点で68曲も出てきてしまいました。焦
続いて、この中でも特に心に響く曲にマーカーを引いていきます。20曲まで絞られました。
さらに絞ったTOP10を発表いたします。
◆最近とびきり好きな曲TOP 10
・快速
・ラジオデイズ
・子グマ!子グマ!
・群青
・さらさら
・稲穂
・大宮サンセット
・運命の人
・君と暮らせたら
・メモリーズ・カスタム
ここまで10曲並べてみたのですが、どれも甲乙つけがたく…これ以上順位づけをすることができませんでした!昔の自分よく1位とか決められたな…もう「全部好き!」ってなっちゃって、決断できなかった。。。年齢を重ねるにつれて決断力が弱まっていくのですね。
そこで1位〜3位を語るのではなく、特に想いが溢れる曲たちについてご紹介していきます。全然お題通りの3曲に収まらなかった!!!!でも、自分のための文章だからいいのです。
愚かさこそ愛したくなる、そんな3曲
私はスピッツで使われる「愚か」という言葉が、とても暖かくて愛おしさがあって大好きです。例えばこちらの3曲。
この「愚か」を歌う時って、全然ネガティブではなく、すごく希望に満ちていませんか?愚かな自分のその先に、未来があるんだと感じさせてくれます。
「こんな正直に頑張っちゃって、自分は馬鹿だな」とか「失敗しちゃった…なんて自分は愚かなんだろう」。そんな風に感じた時、私の中にスピッツの音楽が流れてきます。
その先にある未来を楽しみに思う気持ちはもちろん、今の愚かな自分自身を愛する気持ちが自然と湧き上がってくる。そんな大切な曲たちです。
愛を一番感じるのは、別れ際なのではないか?
スピッツには恋の曲もたくさんあるのですが、私がその中でも特に愛を感じるのは、何故かいつも別れの直前を歌う歌なのです。
例えばこちらの曲、きっと大人なら誰もが感じたことがあるはずの「あれ?もしかして、彼(女)は自分から離れてしまうのではないか…」という不安がよぎった時の気持ちを歌っています。
「この街で俺以外 君のかわいさを知らない」ってすごくいいですよね、独占している感じ。しかし「はず」という言葉がついた瞬間、別れの予感が漂いキュッとするわけです。たったの2文字で。文字よりも音源の方がこの切なさが伝わるので、ぜひ聴いてほしいです!!
この曲では、この後も別れを予感して居ても立っても居られない主人公が描かれていきます。恋が順調でうまくいっているときより、失うかもと思った瞬間の方が愛が表現されるのでは?と思わせてくれる一曲です。
大宮サンセットに加え、最近別れの曲の中でもいっとう好きなのが「子グマ!子グマ!」。
何が好きって、この4行で一気に涙腺もっていかれる感じが最高に愛しい。
なんでこれで泣くんだって感じだと思うので、少し自分の思考を言葉にすると…。スピッツって「こける」ことも許容する歌詞がよく見受けられる、と私は感じています。例えばこちらの2曲。
うまくいかない状態も受け入れる。それがスピッツで私が一貫して感じる姿勢です。なのですが「子グマ!子グマ!」では、こけないように祈っているのです。何故か。
それは、別れてしまって自分はもう隣にいることはできないから。隣に立っているならば、こだわりが強くて失敗しちゃう君をいくらでも支えられる。でも、もう自分は隣にはいない。支えることができない。だから、こけないように祈るしかないのです。
泣ける。「幸せになってな」という歌詞と相まって泣ける。本当に大事な人だったのですね、とわかる。
別れる直前で、相手に対して何を思うのか。そこでこそ愛が試されるのではないか。そうスピッツの曲から教えていただくのです。
自分の人生が進むたびに、好きな曲が増えていく。
スピッツの面白いところは、もう20年近く聴き続けている曲でも、ある日ふと「あ、そういうことか」と腑に落ちる瞬間が訪れることです。
何故歌詞は変わらないのに捉え方が変わるのかというと、スピッツの歌詞は抽象的で直接的でない表現が多いからだと考えています。比喩も多く、捉え方は完全に個人の解釈に委ねられる、余地がある。これが飽きることなくスピッツを愛し続けられる部分です。
例えば、こちらの「稲穂」という曲。学生の頃からずっと、アコギの懐かしいメロディーと可愛い言葉選びが気に入っていました。でもなんだか、曲全体のストーリーがわからないなと思っていたのです。
でもある日、「そうか!これは、道ならぬ恋の歌なんだ!!!」と気づいてしまった瞬間、全てのピースがはまった感覚に陥りました。全ての歌詞が、自分なりに意味づけできたのです。
学生の頃の私では想像もできなかった道ならぬ恋。でも大人になって、絶対うまくいかない恋、不幸になるのにやめられない恋、好きになってはいけない人との恋…。色んな恋を見聞きし、体験したからこそ、この曲を自分なりに捉えられるようになったのだと思います。
こんな感じで人生が進むにつれて捉えられる曲が増えていくのですが、まだわからない曲があります。それがこちら、有名で誰もが知っているであろう「運命の人」です。
嗚呼、なんて素敵な日曜日なんだろう!バスの揺れ方が人生の意味、頭ではわかるようで、まだストンと自分の中に落ちきっていない言葉です。
年齢を重ねれば重ねるほど、経験を積めば積むほど、私の中にスピッツの言葉が染み込んでいく気がしています。でも同時に、忘れてしまう感情もあるのかもしれない。
「バスの揺れ方で人生の意味が解った日曜日」がいつか訪れることを願って、これからも人生を進めていきたい。この先もずっとスピッツを好きでい続けたいなと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございます😊