【確定申告】同じ通貨で別の資産に投資した場合の為替差損益の取扱い
確定申告の時期が近づいてきました。
外貨投資をされている方は外貨で様々な資産を購入・売却することがあると思います。
例えば、ドル預金でドル建ての不動産を購入した場合。
この場合にも所得が発生する可能性があることはご存じでしょうか??
今回は国税庁の質疑応答事例より、同じ外貨で別の資産を購入した場合の為替差損益の取扱を紹介いたします。
【質問事項】
米ドル建で預け入れていた預金10万ドルを払い出し、その全額を外貨建MMF(米ドル建公社債投資信託)に投資しました。この場合、その外貨建MMFに投資を行った時点で預金に係る為替差益を所得として認識する必要はありますか。
【回答】
為替差益を所得として認識する必要があります。
外貨建の預金をもって外貨建MMFに投資した場合には、新たな経済的価値(その投資時点における評価額)を持った資産が外部から流入したことにより、それまでは評価差額にすぎなかった為替差損益に相当するものが所得税法第36条《収入金額》の収入すべき金額として実現したものと考えられます。
当該外貨建MMFの投資金額の円換算額とその投資に充てた外国通貨を取得した時の為替レートにより円換算した金額との差額(為替差損益)を所得として認識する必要があります。
事例は外貨建MMFへ投資した事例の紹介でしたが、株式、不動産、貯蓄型の保険、金銭の貸付などへ投資した場合も同様です。
外貨を取得した時のレートと新たな資産を購入した時のレートとの差額は為替差損益として認識する必要が生じるのでご注意ください。
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関西出身の会計事務所ベテランスタッフ「とり君」が教える、税務のハナシ。 国際税務から海外進出・連結納税・連結決算・IFRS 対応・公益法人支援まで幅広くわかりやすく解説します。