ダイエットのための雑な数字とメンタルの話

それなりの国に生まれてそれなりの生活を送っていると、人間はどんどん丸くなっていきます。悲しいことに。
これは丸くなった体をシャープにするための努力をしたいなあと思ってはいるものの、うまく行かない人のためになんとなく助言をするためのコラムです。ちなみに私はこのやり方と考え方で、27キロ体重を落としました。期間は約一年ちょいです。

表題で数字とメンタルを一緒に記載したのは、ダイエットを実行する上でこの二つが切っても切れない関係だからです。

まずは雑な数字の話をします。皆様、おそらくダイエットをするにあたって、nキロやせたい!(nは任意の自然数)と目標を立てられることかと存じます。とてもいいことです。ぜひ頑張ってほしいです。しかしながら、そのnキロをやせるために、何キロカロリー消費しなければならないか、と具体的に考える方は少数かと思います。

学校の家庭科の授業で習ったと思いますが、脂肪は1g=約9キロカロリーです。己の体に蓄えられた1kg分の脂肪を燃やそうと思うと、人間は約9000キロカロリーを消費しなければなりません。今までに何かしらのダイエットをしてきた人はお気づきかと思いますが、人間は1時間必死に運動したところで、せいぜい百ウンキロカロリーしか消費できません(身長体重年齢運動の内容によります)。しかしながら腹は減るので飯は食います。運動したらなおさら飯を食います。なので、三日かそこらで「あんなに頑張ったのに~~~全然体重落ちてないじゃん~~~ヘラったダイエットやめよ」っていうのはそらアナタ自分の体に無茶を言いすぎですよ、という話なわけです。
どう足掻いたところでダイエットは長期戦の運命。このコラムは一週間そこらでやせたいよ~ドラえもん~! という人に向けては書いていませんし、ドラえもんもそれについては匙を投げると思います。
なので重要になるのが、ダイエットを続けるためのメンタルです。長期戦のダイエットを【楽しく】する思考を、長くなりますが説明したいのでさせてくださいお願いします。
長い文章読むのがだりい人は一番下に結論が書いてあります。結論は当たり前のことしか書いてないんですけどね……。

1:目標の理由をはっきりさせる
nキロやせたい! という壮大な目標を皆様お持ちかと思います。さすがです。その気持ちが大切です。では、そのやせたい気持ちはなんのためにありますか?
例えば「あの服を着たい!」とか、「推しに会いに行く!」とかそういった具体的な目標の理由を見つけます。そしてその服を着たいなら、その服の画像をスマホのホーム画面の壁紙にする等して、常に目に入るようにすると効果が出ます。
ちなみに私は尊敬する音ゲーマーの写真を壁紙に設定して乗り切りました。1048さんって言うんですけどめっちゃかっこいいんですよ(宣伝)。

2:やせたい重さnkg×9000キロカロリーをいかに消費していくか
計算して途方もない数字が出てきたと思います。そうです、あなたはこれからそのカロリーをどうにかして消費していかなければ、目標を達成することができません。しかし焦ることはありません。というか焦ってはいけません。焦っていいことなんか何もありません。
まずカロリーの消費には、積極的な消費と、惰性消費があります。
積極的な消費は、お分かりの通り、運動です。頑張れば頑張った分だけ己の中の脂肪がエネルギーとなり、燃えます。しかしながら欠点もあります。
『しんどい』
そうです運動はしんどいです。これまで堕落を極めて丸くなった体にとって、突然激しい運動するなんてことは、自ら地獄の業火に飛び込んでいくようなものです。無茶をしてはいけません。
なので無理のない範囲の積極的運動から始めます。地獄の業火に焼かれるのは無理でも、ちょっと元気なホッカイロくらいだったらなんとか耐えられます。
私は思い立ったその日から踏み台昇降をはじめました。最初は5分しかできなかったです(5分でも汗だく)(5分でも次の日筋肉痛)。それを続けて、体力がついてきた、筋肉痛がなくなってきたら5分を10分、20分と伸ばします。このように段階を経ていけば、いつか地獄の業火に飛び込んでも平気でいられる、屈強な体を得ることができます。ここで気を付けてほしいのは、毎日続けるということです。私が運動に踏み台昇降を選択したのは、天気に左右されないから、そして1円もお金がかからないからです。
また、積極的な運動(有酸素運動)を20分以上すると(個人差あります)、そのあとしばらくはボーナス脂肪燃焼タイムが入るので、オトクです。
なお、踏み台昇降の最中は、好きな音楽を聴く、動画を見る等すると負担になりませんでした。

次に惰性消費の話をします。
人間、ぼーっと生きてるだけでなんとなく一日2000キロカロリーくらいを消費しています(身長体重年齢などによって変わります)。何も食わなければ、毎日約200gちょいやせる計算です。いいですか。200gちょいです。死ぬほど苦しい思いをして三食断食して、200gちょいしかやせられない計算です。毎日続けたら死にます。苦しい思いをしてはいけません。飯は食ってください。三食きっちり食べてください。ただし、食べ方を工夫します。
私の場合はまず、一食を500キロカロリー以内にしました。三食食っても1500キロカロリー以内に収まります。するとぼーっと生きるために必要な残りの500キロカロリーが、体にたくさん蓄積された脂肪から持って行かれるというわけです。
ここでみなさま、『一食500キロカロリー』についてのイメージがつかないな、とお思いかと存じます。例えばコンビニに行って、お弁当のカロリー表記を見てみてください。丼ものはもう一発でダメです。私も悲しかったです……セブンの麻婆丼が……好きだから……。
しかしこのようにして我慢を続けるのがよろしくありません。一食500キロカロリーを、我慢の結果ではなく、大好きなごちそうにすればいいのです。ごちそうを食べるのならば苦になりません。
なので、自分の好きな食べ物の中から、カロリーの低いものや、およそヘルシーだと言われるものを片っ端から書きだしてください。その食べ物を一食の範囲内の量を食べた場合のカロリーを計算してください。インターネットは便利だから、すぐ食べ物のカロリーとか栄養価を教えてくれます。

こうして、コツコツとカロリーの積極的消費+惰性消費分を重ねていきます。
このコツコツ消費が板についてくると、スーパーマーケットなどでお菓子売り場の前に立っても、お菓子のカロリー表示を見て「これを食べなければこのカロリー分の脂肪が消費される」という思考になり、お菓子を棚に戻せる精神を得ることができます。

3:イレギュラー対応
大人として生きていると、回避できない飲み会などが発生します。飲み会の時は仕方ないのでカロリミットなどで凌ぎます。お酒は焼酎かハイボールです。カロリミットは優秀だと私は思いましたが、毎日をそれに頼ると費用がかさむので、私は飲み会のときだけの使用にとどめました。

4:記録
最近はダイエット記録アプリなども充実しているので、プレイストアなどでお好きなアプリをインストールして、
・その日の体重
・その日食べたもの
・そのカロリー
・その日行った運動
を記録していってください。このような記録アプリで虚偽を書く人がいますが(ピザ食べたのに霞食いましたと書く等)、どうせ見るのは自分だけです。見得はったって自分が空しくなるだけです。正直になってください。そうやって食べたもののカロリーなどを記録することによって、これから自分が食べるものが何キロカロリーなのか、今日の消費カロリーは何キロカロリーだから、何gくらいの脂肪が燃えた計算だな、というのが段々分かるようになってきます。

5:必要経費としての忍耐
これだけやっても、人間の体は不思議なものですぐさま体重計での結果は現れません。質量保存の法則丸無視じゃん。三日かそこらではマジで無理です。ですが一週間続けてみてください。スマホの壁紙に設定した推しの画像を見て、努力をあきらめないでください。
一週間も続けると「お?」って感じで体重がじわりじわりと減り始めます。体重の何パーセントだか体重が減ると一旦体重の減りが止まりますが、多分その頃にはダイエットが楽しくなってきて、かつ食生活や食べ物、運動への認識が変わってきている頃なので特に問題はありません。続けてください。
つらくなったら項目1で設定した画像を見て己を奮い立たせ、ダイエット食に飽きたらコンビニやスーパーのお総菜コーナーでひたすらカロリー表記を見て「コレ食べられそう」というものを探して新たな発見をしたり、結構楽しみも多いです。

【結論】
・ダイエットはどう足掻いても長期戦
・長期戦だから極力しんどくならないための工夫をする(特に食と運動)
・すぐ体重が落ちなくても気にせずに続ける
・途中で体重が落ちなくなっても気にせずに続ける
・ダイエットに限って言えば、努力は裏切らない

食べるものについて
・糖質は無理に制限する必要はないです。朝昼はお米を食べて夜だけ糖質をなくす、くらいでいいです。というか糖質も取らないと死にます。糖質制限しすぎたらずっと頭痛がしていましたし、動きがへろへろでした。
・具だくさんの野菜スープを作って、お弁当にはそれを持って行くなどするとよいです。
・コンビニ食で済ませる場合は、栄養価とカロリー表記を見て食べたいものを選んでください。
・お腹がすいた~おやつ食べたい甘い物食べたい~ってときがあると思います。和菓子がいいです。和菓子をひとつ、とっておきのやつを、とっておきのお茶と一緒にゆっくり大切に食べてください。

運動について
・ウォーキングやジョギングは天候に左右されます。天候に左右されない、【屋内】で【毎日】【無理なく】できる有酸素運動を選択してください。
・私が選択した踏み台昇降のほかにも、ゲームセンターでできる有酸素運動でおなじみダンスダンスレボリューションや、ニンテンドースイッチのフィットボクシングというソフトも、楽しみながら運動できるのでオススメです。
腹筋等の筋トレを入れる場合は、有酸素運動の後にすると効果的だってインターネットに書いてありました。

【参考:私が行ったある日のダイエット】
運動
踏み台昇降40分×2セット、腹筋8分

食事(カッコ内はカロリー)
朝:いなり寿司1個(131)、白滝の明太子和え(69)、ヨーグルト(59)
昼:いなり寿司1個(131)、ゴボウと牛肉の煮物(210)
夜:蓮根のはさみ揚げ(312)、ほうれん草のおひたし(21)
間食:オレンジジュース(96)、ちりめんじゃこ(30)

※ここに書いてある雑な数字は、成人した女が雑にダイエットをした結果の数字です。男性だったらもう少し基礎代謝や一食分の摂取カロリーが上がると思います。また体質によっても変動があります。ここに書いてあることは参考程度です。これを参考にして、自分に最適なダイエットを見つけだしてください。

皆様のダイエットが成功しますように。

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