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漫画感想「うしおととら 藤田和日郎」22〜23巻

うしおととら 藤田和日郎 小学館/少年サンデーコミックス
22~23巻

斗和子の回をピークに文字数は減っていくだろうと思っていたのですが、
あまり減らなかったので、3冊ずつのまとめかたから、区切りのいい章ごとに変更しようかと思います。


第三十四章「西の国・妖大戦」前回からのつづき

第三十四章「西の国・妖大戦」前回からのつづき

23:00 空屋敷突入からスタート
「慎重」「用心」という威吹とイズナに対して、
「こういう時はガンガン行くの」と壁をぶち破る潮、
空屋敷の中は床が壁、床が天井みたいなめちゃくちゃなつくりなので、
人間の潮が床のつもりで足をつくと、落とし穴状態で落ちていってしまう。
冷静に呆れる威吹だけど、「好きだから助けたいとはどういう意味だ?」と聞いてみたり、ちょくちょく可愛い。

獣の槍の力を見るために、西の長 神野が自ら現れ、潮と立ち合う。
神野の武器は 剛刃「流走」
妖神野流居合とのこと…最近長男が「こーじんるばしりぃい!!」とか叫んで斬りかかってくるのはこれか!
「ごーじん」だと訂正したけど納得してくれません。

潮が神野に伝えた妖たちだけでは白面に勝てない理由とは、
白面は恐怖を力にしてしまう。だから白面に勝つのは恐怖することのないもの、強い力を持つ器物 獣の槍しかない。
以上のことを槍(ギリョウ)が言っているそうです。

潮が精神面も戦い方も成長していてホロリ。

求嵐が連れてきた間鎚によって潮も捕まってしまいますが、神野の心に一石を投じることはできたかな。どうかな。

フライングで言ってしまうけど、神野 お前この後びっくりするくらい潮のこと大好きになるからな。「ほとんど」付ける暇がないくらいのスピードで大好きになるから覚悟しておけよ。

何はともあれ、これで威吹&イズナを除くメンバーは捕まってしまいました。

ぐにゃぐにゃ迷路のような屋敷の中を一度も迷わずに進む威吹に疑問を抱くイズナ
(威吹は前もって東の長から見取り図をもらっていたというのが真相)

2人が長の捕えられている最上階 頂きの間に到着した所で、神野から「獣の槍の実力を見た今、対応を迷っている」
「東西の代表による賭け試合を行い、その結果に従うこと」が告げられる。
西の代表は鎌鼬の3人、彼らが指名した相手は雷信、かがり、とら

この鎌鼬ととらの組み合わせがすごく好き
とらが頭に血が上った二人をおさえたりするところが好き

とら「これ以上…鎌鼬で辛気くせーコトはたくさんだぜ。」何もかもその通りすぎる台詞
牙と鎌が出てシャーっとなっているかがりも好き。

「うれしいわ。私にもあるんですね、うしお様やとら様のような心が…」
そんなものあるに決まっているじゃないか!
今回かっこよさが際立っていたかがりですが、可愛さもすごい。
最後にしっかり決めてくれる雷信兄さん大好き。

この2人と一緒の時のとらの年長者っぷり、頼りがいのある感じが好き。

分かりやすい悪役であった西の鎌鼬
子どもたちが読後に「西の鎌鼬って…」ともごもご言っていたので、罵詈雑言は山ほど出てくるけど、ここで私が目新しい汚い言葉を使うと喜んで覚えちゃうんだろうなーと思い
「西の鎌鼬たちは感じが悪いよね、ぷんぷん」くらいに留めておきました。

という訳で東側の勝利
約束を守って白面への攻撃をやめるよう求める潮たちだが、神野は無反応
そこにいると思わせていた姿は幻で賭試合は時間かせぎであった。
東の長おこ。

1人残った求嵐によって種明かしと間鎚の説明がされる。
間鎚は1体で270体の妖を封じる、それが200体いるとのこと。
ちなみに潮(獣の槍)の動きを封じるのに3体使っていたのだけど、
この話を聞いた潮は西側を信じておとなしくしてやっていたのに頭にきたと獣の槍で結界を壊し自由を取り戻す。
長と一鬼も開放し、帰るぜという潮だが
求嵐によって潮たちを取り囲むように間鎚の結界が張られ、潮たちを押しつぶすべく狭まってきた。

鎌鼬戦でのカッコよさが嘘のようにお間抜けに可愛くなるとら
とらと潮の掛け合いから、イズナが間鎚の結界線を1秒止めることができれば、その隙に間鎚に取り憑くことが出来ると閃く
結界を遮るものは妖の体でないとダメとのこと

ここで求嵐から「威吹が裏切った」という発言が出て、潮と長以外がのせられてしまう。
とらと一鬼、瞬間沸騰すぎやしないか。
威吹は長から影になって全力で潮を守るよう託されていた、その一環として空屋敷内部地図ももらっていたというのが真相なのだけど。

雷信&かがりも鎌を向けちゃってるし、イズナも疑ってるし、これはつらい…そして、潮の「バーカ!威吹が裏切るかよ!!」が響く。
つい数時間前に初めて会ったばかりだというのに、信じてるって言えちゃう潮が好き。
威吹も潮のこともうほとんど好きになっちゃったでしょう!

潮&威吹で結界線を止めて、イズナin間鎚、潮、とらは西の妖たちを追う。
他のメンバーはボロボロのため、いったん離脱。
長達が捕まっていた闇牢、妖の手足を腐らせるためのものだったそうです。
かがりもあちこち切れているし、雷信なんか脇腹えぐれているしね。
威吹も結界線に飛び込んだ影響で血を噴き出してダウンでした。
そして潮ととらを見送る時に、雷信の名言「私の名は雷信…雷を信じております。」が出るのです。
こんなのとらだって絆される。
鎌鼬たちはとにかく可愛い。

西の妖たちを追う途中、潮はイズナから白面のいる海、つまり母親のいる場所が沖縄の海底であることを聞く。
この次の見開きで出てくる須磨子は眉毛が普通なんだけど、この後からどんどん凛々しくなっていく。
またしてもフライングで言ってしまうのだけど、この戦いの最期で潮ととらを小さな結界で包んで地上に送り返した須磨子が一筋の涙を流すシーンがあるのですが、
初見の長女がものすごく言いにくそうにそのページを開いてやってきて「潮のお母さん…眉毛が……」と言ったことから、今回こんなにも須磨子の眉毛が気になって気になって仕方がない事態になりました。

神野の号令のもと、間鎚で須磨子の結界をこじ開け総攻撃を仕掛ける西の妖たち
神野曰く、今まで白面に手出しできなかったのは、お役目様の結界だけでなく、海水が炎・氷・風といった妖の攻撃を無力化するからとのこと。
間鎚は水がよける空間を作りだすこともできるので、その問題も解決できたとのこと。
本当、間鎚って便利ですね。どうやって作られたのだろうというのは野暮かしら。
「飛得物隊」「火炎隊」「氷嵐隊」と統率とれた様子で攻撃をしかける西の妖たちだが、その攻撃は白面に届いたものの効かなかった。

25時過ぎ
地上の西表島では魚の死骸が一面に浮かび、海が光っているとのこと。
妖の攻撃か白面の動きに合わせて、鳴動も起きています。
おばあちゃん曰く「前々からあんなふうになるコトはあった」

白面「八百年ぶりの痛みだ。苦痛もまた心地好い。」「では今度は我の番だな!!」

「!」つけて言うところ、ちょっとかわいいよね。
ここから神野の絶望顔がしばらく続きます。
求嵐が合流するも白面の尾が神野にとどめを刺すべく迫ったところで、駆け付けた潮の獣の槍がそれを防ぐ。
潮が来たことを感じ取った須磨子や獣の槍と再会した白面の者とか、
白面の者と相対したギリョウ、
ギリョウをとめるジェメイとかでわちゃわちゃするのですが、
コマのすみっコで神野が潮のことどんどん好きになっていっているのが大変よろしいと思います。

イズナ「うしおもとらも頭に血がのぼって忘れてんだ!」「白面の者が起きたら、日本は沈んじまうんだぞ!」
攻撃を止めにきたのに攻撃して刺激しちゃダメーという尤もなお言葉。
それにしても白面これでもまだ寝てるというくくりでいいんだ。

白面「おまえらの攻撃は、我に火をつけた!」「我は今、飛んで見せようぞ!」
まあ起きるよね。

石垣島でも西表島と同じく、海の光が増して、海鳴りも起きていました。

白面が須磨子の結界を破る時に生じる力は強力で、いま間鎚の結界の外に出ると吹き飛ばされてしまうとのこと。
西の妖は間鎚とともに海上へと退却、神野は「白面を上で迎え討つ」と言いつつも同時に勝ち目がないことも悟る。
そして潮が戻っていないことを知った神野は、引き留める求嵐にこれ以上恥をかかすなと言うと、獣の槍と潮は自分が連れ戻すと告げ、とら、イズナ、求嵐を海上へ向かわせる。

神野から潮への呼びかけは「蒼月」
潮と合流し、ともに逃げようと告げる神野
潮は「この間鎚はこの嵐の中でどれくらいもつ?」と問いかける
退却とは逆方向に白面の尾の攻撃から西の妖を守る潮
「これでわかったよな…白面はおまえらだけじゃ倒せねえってよ…」
このセリフだけで終わらないのが潮のいいところ、
こう続きます。
「なら、協力できるんじゃねえかと思ってよ。」
神野、もう潮のことほとんど好きになっちゃったでしょう。
ほとんどなくてもいいよね。
これは惚れる。白面の気も須磨子から逸れる。

須磨子が結界を張り続ける力を瞬間的に収束し、白面を再び結界内に押し戻すことに成功

ここで神野と潮を守る間鎚が壊れ始めてしまうが、潮は岩の中の母親を守ろうとする
潮に迫る白面の攻撃をとらが防ぐところが熱い
とらとイズナ(in間鎚)戻ってきてくれたのね、好き!

ここでとらと白面の対面
八百年ぶりというとら
それ以前大昔の中国でもあったと思い出す白面
一番重要なのが、「そういえば、別の場所でもおまえと我は会うているな…」という白面の台詞。伏線ですな。

とらと潮が白面にしっかり認識されて、自分が甦ったとき、真っ先にこの世から消えるのはおまえ達だ。とのお言葉を頂く。
ここで、古代中国の時に潮もいたことも思い出してくれます。記憶力すごいね白面。

すうっと静かに眠るのではなくて、「おぎゃああ」「バキッバキッ」と最後の抵抗をする白面の前にイズナの間鎚が壊れ、潮、とら、神野、イズナは海中に投げ出される。

海面をすぐそこにして、西の妖たちも吹き飛ばされかけたが、東の妖たちによって救出される。
求嵐を威吹が受け止めるところと神野に東の長が手を伸ばしてがしっと握り合うところ好き。
イズナは今回かがりの胸に受け止められていました。

潮ととらは須磨子が張った小さな結界に守られて海面へ
母の気配を感じ取る潮と一筋の涙を流す須磨子

白面の者を封じ直すことに成功したものの、大量の力の放出によりあと四か月しか結界を維持できなくなってしまった。
白面との決戦にむけた残り時間が一気に縮んでしまいましたが、朝日をバックに支え合う東西の妖たち
人間との共同戦線という言葉が東の長から出たこと
海から戻ってきた潮ととらという希望に満ちた場面で本章は終わり。

…それを後にあんな形でぶち壊しにくる白面の御方の恐ろしさ

東の長の名前が「山ン本」
東も遠隔型の結界自在妖を開発済みでそれを用いて嵐の中から西側を助けたことが判明
雷信の脇腹とか、みんな見た目はすっかり元通りになっている。妖の回復力すごい。

そして須磨子の結界で海面に戻るまでの間の潮ととらのやりとりがすごく好き。
この二人の関係に名前をつけるとかは、もう本当無理で、
作品タイトルでしか呼べなくて、
もう本当に大好き。

第三十五章「満月」

第三十五章「満月」

第三十四章終了直後の話かな
西表島のキジムンたちが空屋敷の神野に助けを求めにくる話
「神野はおっかないけど強くて妖には平等」との情報ありがとうございます。
潮は空屋敷の中では相変わらず床を滑り落ちていく模様。
みんな寝てるからってノックの音に扉を開きに行く潮は可愛くて良い子。
キジムン視点だととらは超キラキラで強そう。
休憩エピソードなんだけど、ちょこちょこ嬉しい情報が入っている回です。
潮が着ている服が雷信の服(だぼだぼ)でかわいい。

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asuka
あらたなレーズンサンドっぽいものを探しに旅立ちます

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