「うしおととら 藤田和日郎」13〜15巻感想
うしおととら 藤田和日郎 小学館/少年サンデーコミックス
13~15巻
※インスタに投稿したものにやや加筆修正しております。
第二十二章「時逆の妖」前回からのつづき
第二十二章「時逆の妖」前回からのつづき
時を遡ってやってきた古代中国
「おばけの女の人」の時とは違い、素朴で朗らかなジェメイの家にお世話になることに
潮はお母さんとかおばあちゃんとかそういうポジションの人に弱い。
ジェメイ母とのやりとりの後、かつてなく照れ照れしている様子がかわいい。
こういうシーンを見て可愛いという感想を抱くようになったことに時の流れ、私自身の変化を感じます。
神剣を集めた謁見の間にて
正体を現した白面の者によって、数多の神剣は砕かれ、王をはじめとした人々は殺害され、城郭都市そのものが消滅した。
ギリョウとジェメイの兄妹は生き残るが、彼らの両親は死亡
この辺りも両親の心情が分かるようになったことにときの流れを感じます。
小学生当時は完全に潮視点で物語をみていたから、職を解かれて都から追放された後の親視点なんて考えもしなかったもの
今回、一発逆転復職、名誉挽回の大チャンスだったものね
(名誉挽回というとセットで汚名挽回からのジェリドを思い出します。Zガンダムも好きです)
その夜、自らの手を壊そうとするギリョウ
彼が白面のものを倒す剣をつくるのだと励ます潮
白面に打ち砕かれた父の神剣をこえる剣をつくるためには人身御供を捧げなければならず、妹まで失うくらいなら逃げると語るギリョウ
その話を聞いてしまった妹ジェメイは兄の目の前で自ら炉に身を投げる。
ジェメイの溶けた鉄を打つうちにギリョウの身体は槍の柄に変化していった。
獣の槍の誕生を見届けた潮ととら
とらが何か過去を思い出しかける
槍は白面を追って飛び去り、大陸中の妖怪を殺しまわる。
中国の妖怪が異例の団結をし、妖怪一体一体が1本の糸に変化し織られた赤布によって、獣の槍はついに封じられることとなった。
時順によって千年の時を進むと
日本に帰る遣唐使船に少女に化けた白面が乗り込むところであった。
白面の化身、相変わらず目が怖い。禍々しい美少女です。
しかし、博多に上陸した時、白面の姿はなくそのまま400年の時が流れる。
獣の槍誕生から1400年後、ジェメイは生まれ変わり白拍子ゆきとなる。
そして帝の寵姫に化けた白面と対峙することになる。
1160年(年表きたー、平安時代末期、平清盛がぶいぶい言わせてたころ)
ゆきと陰陽師安倍泰近をはじめとする人間、妖怪と白面の戦いは凄惨を極めたが、長い戦いの末に逃げ去ったのは白面だった。
安倍泰近に後を託し、ゆきは空をかける白面を追い、その後を妖怪たちも追いかけるが
白面が力を取り戻すための眠りの場所に選んだのは海中で日本を支える柱の要だった。
白面が柱に身体を差し込んだため、その身を引き抜くと柱は崩れはじめ、日本が海中に沈んでしまう。
このタイミングで妖怪たちが追いついてしまったため、ゆきは白面を起こさぬために結界を張るが、その結界によって妖怪たちは消し飛んでしまう。
日本の妖怪が結界を張る女を憎み、自分たちを裏切り白面を守っていると誤解する原因がここで明らかになる。
海座頭もどこかにいたのかな。
再び時を進む潮、とら、ジェメイ
ゆきの子孫が増えていく様子
400年後にゆきに力の限界が訪れ、子孫である日崎御角が二代目として選ばれたこと(ずっと御門だと思っていました!)
お役目についている間は一歳も年をとらないが、
お役目を外れるとゆっくりと年をとっていくこと
更に300年後には御角にも力の限界が訪れ、次の後継者として日崎須磨子 後の蒼月須磨子が選ばれたこと
彼女が今も海の底で結界を張り続けていること
潮の母であることが明らかになる。
須磨子が出てくるとつい眉毛に注目してしまうのは私の悪い癖
うん、この時は普通だ。
ある日、須磨子が不思議な夢を見たことジェメイに話す
須磨子の息子が成長して獣の槍をふるう夢の話
その夢がやがて訪れる未来であると悟り、ジェメイは須磨子を2年だけ外界に送り出したこと
以上が潮に告げられる。
時をめぐる旅は終わり、洞へと戻ってきた潮ととら
時逆、時順は9か月後に最後の戦いが始まることを告げ、ジェメイとともに姿を消す。
第二十三章「暁」に雪消え果てず
第二十三章「暁」に雪消え果てず
雪女の回!
洞の前で潮を待つ、紫暮、流、悟+いずな
悟の台詞から潮が洞に入ってから20分程度と判明。え、短い!
いずなのポーズと台詞がかわいい
飛行機を嫌がる潮のため、潮と紫暮は寝台列車で東京に戻ることへ、いずなも仙台まで同行
流と悟とはいったん解散
行きの飛行機、衾怖かったものなー
列車を待つ札幌にて、
潮は時計台の上で泣き叫び吹雪を起こす雪女と出会う
雪女 垂(しずり)は新聞配達の高校生ヤスこと佐久間泰に恋しているが、彼女を作った母親の雪女は垂とともに街を凍り付かせようとしていた。
雪女母親に氷漬けにされかける潮だが、垂に助けられ、早く立ち去るよう告げられる。
潮の「妖と人間がうまくいかないかなんて、やってみなくちゃわからない」という言葉に心打たれたから。
潮は獣の槍を手放すことを条件に、とらに雪女を人間にする方法を調べてくるよう頼む
ヤスも垂のことを思っている(マブイ)ことを確認した潮は彼とともに時計台へと向かう
潮もそうだけど、ヤスもいいやつだ。
そして雪女のお母さんが強い。
潮の串刺し具合、歴代戦闘の中でも上位に入るのでは。
とらが洞爺湖でお世話になったサンピタラカムイを連れてきて、彼の口から母親の雪女もかつては人間の男と夫婦であったこと、正体を知った夫が逃げたことで、今のようになってしまったことが語られる。
サンピタラカムイ、前の時もそうだったけど話の順番さ、大事なことから先に言おうよ。
知らないでやったことが重要なのかもしらないけど
どう考えても「垂が溶けて死んじゃった」展開のつもりで潮もヤスも垂本人もいたのに
後だしで「雪女を人間にする方法は本当の愛情をこめて抱きしめて溶かすこと」と来てのハッピーエンドでした。
お母さんはサンピタラカムイの案内で山奥にある雪女の里へ向かうことになりました。
彼女の台詞とか涙にしんみり、異類婚姻譚どうしていつもうまくいかないの
雪女お母さんの人間時の名前は朝霧
第二十四章 獣の槍を手放す潮
第二十四章 獣の槍を手放す潮
一話だけのギャグ回
約束通り槍を手放す潮だけど、槍が勝手に戻ってくるから意味ないよねっていう話
妖はうんちしないことが判明!
一緒にお蕎麦食べてる紫暮といずながかわいい
5人娘のその後のお泊まり時の描写もある
勇と麻子がすっかり仲良くなって嬉しい
第二十五章「時限鉄道」
第二十五章「時限鉄道」
飛行機、船に続いて電車も怖くなる回、長女曰く「北海道に行けなくなった!」とのこと。
地中を回遊する妖怪 山魚登場
凶羅再登場、穿心角ゲット
私の情緒を乱すいじめられっ子野村&2年目教師岡田登場
1 車両に山魚が乗っかっているので、後部車両を切り離すことに
2 切り離しは成功したが、山魚が先頭車に飛び乗ったので、二両目の電源車を山魚の回遊通路近くで爆発させることで、地中巡回の穴に戻るよう誘導
3 爆発は成功したが、巡回本能より怒りが勝った山魚が車両から離れなかったので、凶羅の穿心角を使った降魔捨法威颶離で山魚をトンネルの壁に貼り付けることに(起点 紫暮、終点 凶羅で間に多数の人間が入り、手をつなぐことで法力を増幅。一般人参加可。痛い、心臓や脳に機能障害を起こす可能性も高い。終点に近いほど色々危険)
うしとらで乗り合わせる一般の皆様、今までどこの聖人君子かなってくらい協力的な人たちでしたが、今回は感じ悪い若者はじめ、詰め寄ったりパニックを起こしたりするのでした。
多分、野村と凶羅の思春期の葛藤をどうにかするために必要な展開だからと思われる。
最終的に協力するし、凶羅と先生の手が離れちゃって届かないところに潮→野村で飛び込んでくるのは熱いですよね。
このエピソードのラストで野村が先生になる未来が描かれ、作品自体がハッピーエンドになることが示唆されていたりもする。
野村くん
私は、潮のことはもちろん大好きだし、いいやつだということは知っている。思い知っているのだけど、
野村くんに引きずられて「みんながみんな君みたいにできるわけじゃないだろう、どうしたらいいんだよ、うわあああん」てなる回。潮は眩しすぎるから。
でもそんなこと言われても潮だって困るよね。
岡田先生
なんかちょっと…という序盤と、危険な場所に自ら赴き子どもを救助したり、乗客を説得する終盤。いぐりでもラス1を担ったりと先生は良い人でした。
いずな
今回いずながいてくれて本当に良かった。
知識といい、アシストといい。あといるだけで可愛いことといい。
仙台でさようならなのが寂しい
とら
かわいい。
凶羅
穿心角と獣の槍をそれぞれ片手で止める紫暮がかっこいい。
紫暮とやりあうのは避けたい凶羅がかわいい、
怒られないように上記2番の最中に紫暮がいない場所で潮に勝負ふっかけてくるところがかわいい。
負けたらおしまいなんだと潮にしつこくリベンジ挑んでくる姿とぶれているのですが、人は矛盾するものだからいいの。
須磨子との出会いと別離を経た紫暮は心が大人だから(私の妄想)、年上で思春期の凶羅としてはなんとしても避けたい相手なのだと解釈しています(私の妄想)。
諭されたらおしまいなんだ。
車掌さん
異様に冷静
第二十六章「HIGH SPEED EATER」
第二十六章「HIGH SPEED EATER」
バイクの回
潮、夏休み含め2か月学校に行っていなかったことが判明
ハンバーガーつめこんだ鞄で潮ととらに会いに来る真由子がかわいい
潮が麻子に直接事情を話すシーンあり
間崎先輩またもやありがとうという話