食欲と水分量を維持する:⑬タウリンと⑯生肉を使った手作り食
ウェットをたくさん食べる子、腎不全で脱水やBUN上昇があっても食欲が変わらずある子はこの記事を飛ばしていただいても大丈夫です。愛する家族のねこさんがなんだか最近調子悪そう何よりご飯を食べない・・ということで病院に連れて行くといきなり腎不全を告げられる。これがねこさんの腎不全が発覚する典型的パターンのようです。コマさんも腎機能が低下するとパタっとご飯を食べなくなります。
そもそもねこさんの多くは食のストライクゾーンが狭いので、その後も食欲の低下に悩まされることが多いようですね。療法食を食べないだけならまだしも、普段食べていたご飯も食べなくなってしまったなんてことがよくあります。コマさんもそうです。
そうなると強制給餌の必要性が出てきます。強制給餌でヒルズの療法食でも食べてくれればまだ良いのですが、コマさんのように断固拒否を貫く子は、生肉を使った手作り食をオススメしたいです。理由は3つあって、①生肉は生の状態で水分量が概ね70%以上もあり、脱水を改善するための水分補給に適していること、②お団子状に丸めやすく食べさせやすいこと、③消化に優れ栄養価が高いことです。
うちでは体を温める効果のある鶏肉やラム、たまにふるさと納税でもらった馬肉を与えています。鶏だと胸肉やささみに、ハツや背肝(腎臓)をミックスしてミンチ状にします。薬膳の考え方に同物同治という「体の不調を治すには同じ部位を食べるといい」というものがあるので、祈る気持ちで背肝を取り入れています。ゴールデンカムイにも同物同治の話がありましたよね。実際ハツにはタウリンが、背肝にはビタミンBや鉄分が豊富なんですよね。背肝はあまり売っているところがないので通販しています。こちらは鶏肉もハツも背肝もとっても綺麗です。生の鶏肉を与えることに賛否はありますので、その点は自己責任で。今のところコマさんもじろちゃんもお腹を壊したり体調が悪化したことは無いです。
希少部位で品切れのときはこちらの冷凍を使ったりもします。
ホルモンは2割程度混ぜる感じで、ブレンダーでミンチ状にして、小分けにして冷凍したものを毎日与えています。与えるときは半日前くらいに冷蔵庫に移して解凍し、食べる前にお皿を湯煎して少し温めます。
ブレンダーはブラウンのものでめちゃくちゃ切れ味がよく、塊肉をミンチにするのも簡単です。氷も砕けるハイパワー。
以前から食べないときは手作り食を取り入れていて、その時は栄養価を気にしてカルシウムや野菜ペーストを入れたりしていたのですが、コマさんはカリカリも食べているし、血液検査も定期的に行っているので今は特に気にしていません。とにかく水分をしっかり摂って欲しいのと、しっかり食べることで体調を上向きに維持したいというのが目的なのです。コマさんは生肉ごはんを食べるようになって体重が増え、毛艶も過去最高の状態です。食べることで食欲もまた出てくるんですよね。味も美味しいんじゃないかな。じろちゃんはぺろっと食べますし、コマさんも神妙な顔で黙々と食べてます(私が食べるより良いお肉だしな)。
ただタウリンだけは加えています。タウリンはねこさんに必須の栄養素で、高血圧の予防や心臓・肝臓の機能も改善してくれます。うちで使っているのは天然タウリンのスピリッタです。
じろちゃんにも与えていますが毎日2にゃんで走り回っているのでタウリンの効果凄いなあと思って見ています。水溶性なので多めに摂っても問題ありません。貝類にタウリンが豊富なので、ふるさと納税でもらったホタテもたまにご褒美で2にゃんにあげています。
腎不全が進行して脱水し食欲が無く、市販のウェットフードを食べない子には是非最後の手段で試してみていただきたいなと思います。