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ローカルの経験を国際協力の現場へ 東北キャリアゼミ2023参加者インタビュー

東北キャリアゼミは、東北地方を中心に事業を行う企業の経営者や事業担当者との交流を通じて、それぞれの企業の新規事業や課題解決の提案を3ヶ月にわたり検討します。自身のキャリア形成や東北地方で働く選択肢を考える機会となっております。

今回も、東北キャリアゼミ2023(以下、キャリアゼミ)に参加した学生の声をインタビュー形式でお届けします。3ヶ月間のプログラムを通して、参加者が何を考え、どのような成長をしたのか?

第2回目は、東北大学2年 小野里芳央(おのざとかお)さんにお話をお聞きしました。

インタビューアー:アスヘノキボウスタッフ 髙橋

東北キャリアゼミ2024のイベントページはこちら↓

小野里さんのプロフィール(2024年1月現在)
仙台市出身、東北大学在学。国際協力に興味があり、カンボジアへボランティアやマレーシアへ短期留学に参加した。来年度、ノルウェーに留学する予定。



地元の課題を解決する経験を積みたかった

[髙橋]
本日はよろしくお願いいたします!では早速ですが、東北キャリアゼミに参加しようと思ったきっかけや理由を教えてください。

[小野里]
私は元々海外で働いて、色々な問題解決をしたいと思っていました。しかし私は仙台市出身なので、海外に出て課題解決をする前にまずは地元の課題を解決する経験を積みたいと思って参加しました。色々なアイデアを考える機会が滅多にないので参加しました。

[髙橋]
海外では具体的にどんなことに取り組みたいと考えていますか。

[小野里]
国際協力をしたいので、ボランティアなどの形で海外で働きたいと考えています。

[髙橋]
小野里さんは仙台市出身と聞きましたが、高校生の時など今まで地元について考える機会はありましたか。

[小野里]
地元の課題を考える機会はあまりなかったですね。

[髙橋]
そうすると、キャリアゼミの参加は新しいことに挑戦することだと思いますが、そのことに対する不安はありませんでしたか。

[小野里]
不安はありませんでしたが、自信はなかったです。自信は参加するうちにつけていこうと思いました。

海外研修の様子

キャリアゼミは2つの大きな目的があり、1つ目は1 つの企業の懐に3ヶ月間入ってグループワークで通して新規立案や課題解決を狙う、もう1つはご自身のキャリアについて見つめます。

今回小野里さんは、定禅寺通りの開発や周辺の不動産管理を行う株式会社仙台協立様の課題解決に取り組みました。グループワークの中で「定禅寺通りには若者が新しい価値を生み出せる場所がない」ことを課題と捉えました。

これから、それぞれのことについて伺います。

自信を持って伝えることの大切さ

[髙橋]
グループワークを通して学んだことはありますか。また、困難だったことがあれば、それをどのように乗り越えたか教えてもらえますか。

[小野里]
発見したことは、自分とメンバーと仙台協力さんで考えていることが結構バラバラだったことです。仙台をあまり良くないと考えている人もいれば、まだ可能性があると思っている人もいました。私は地元であるけど、海外に思考があったので、あまり仙台に興味を持っていなかったというのに改めて気づきました。


[髙橋]
そうなると、バラバラな状態から1つの提案にまとめる必要があったと思いますが、どうやってメンバーの認識を揃えたり、団結できる体制にしたりしましたか。

[小野里]
チームメンバー全員が仙台市に住んでいる以上「課題を解決したい」という思いはあったので、想像しているありたい未来を1人1人話した結果、「このように解決したいよね」「こういう姿にしたいよね」という目標を決まり、進めていきました。

[小野里]
しかし、目標に向けて全員が納得できるアイディアや構成を考えるのが1番大変だったと感じています。それぞれが色々な視点や考え方を持っていたので、自分が良いと思っていたアイディアも色々な角度から指摘されることが多く、メンバー内でも納得できるために論理立てて考えることが重要だったと感じました。

企業訪問の様子

[髙橋]
お話を聞くなかで、おそらく「納得する」が1つキーワードだと思いますが、納得するために工夫したことや他のメンバーが工夫していて良いと思ったことはありますか。

[小野里]
やっぱりデータや似た事例を集めて使うのも大事だと思いますが、発表の時に重要だなと感じたのが自信を持って発表することでした。

[髙橋]
確かに、自信は目に見えないかもしれないけど、自信から伝わるものがあると思うので、それが学びになって良かったと思います。

仙台市の魅力を再発見

[髙橋]
キャリアゼミを通して仙台に対する意識の変化や新たに見つかった魅力があれば教えてください。

[小野里]
それこそ今回私たちのグループでは、若者が仙台市から流出してしまう問題を取り上げました。しかし、自分と同じ若者もキャリアゼミに参加していたので、全然これから未来があると思いました。私も海外で働きたいけど、仙台を拠点にして海外に行く未来を想像しましたし、改めて仙台は良い場所だと思いました。

[髙橋]
若者が離れていくことが仙台協立グループの課題でしたが、プログラムを通して一緒に考える仲間がいることを体験し、未来に希望を感じ取ってくれたのはこちらとしても嬉しいです。

海外でも共通する協働する大切さ

[髙橋]
次はキャリア観について聞きたいです。海外で国際協力をしたいと言っていましたが、それも含めてキャリアがどのように変わったか教えてもらえますか。

[小野里]
元々は海外ボランティアをしたいと思っていましたが、今回取り組んだ課題解決プログラムは海外でも応用できると思うので、課題解決にフォーカスした仕事も視野に入ったと思います。

[髙橋]
例えば、キャリアゼミの経験や内容で国際協力で応用できそうなところは何ですか。

[小野里]
グループワークがすごい良いと思いました。グループで課題解決に挑むと自分にないアイデアも学べるので良かったです。どんな仕事についてもグループで活動すると思うので、すごい良い経験になりました。

[髙橋]
確かに、海外国内舞台を問わず、人と協力することはこれからの人との関わり方だと思うので経験できて良かったですね。

グループワークの様子

東北キャリアゼミを一言で表すと

[髙橋]
キャリアゼミのプログラムを通して色々学んだり、発見あったりしたと思いますが、このプログラム表を一言で表すとどんな言葉で表現できますか。

[小野里]
仙台の生活もだし、自分たち若者もそうだし、価値を生み出せる場所がキャリアゼミだと思いました。

[髙橋]
価値とは具体的にどのようなイメージがありますか。

[小野里]
仙台協立の方が「若者と話すこと自体に価値がある」と言っていたので、地元企業さんに価値を提供できる場所だと思います。その上、私たちはありたい姿(ビジョン)として「若者が価値を生む街にしたい」と発表しましたが、キャリアゼミは魅力や希望のあるものを若者が生み出せる場所でもあると思います。

来年、参加を検討している学生へ

[髙橋]
来年、キャリアゼミを参加しようと考えている学生に対して一言もらえると嬉しいです。

[小野里]
迷っているならばやってみるべきだし、やるからには全力でアイディアを考えて、コミュニケーションを取ってほしいです。全部全力でやればどんな結果になっていても良い経験になると思うので、とりあえずやってみることと全力で考えることを伝えたいです。

[小野里]
自分たちの班では、腑に落ちるアイデアを出せなかったのが心残りでした。やっぱりデータや似た事例を集めて使うのも大事だと思いますが、他の人の発表を見て学んだこととしては、情熱を伝えることと根拠をしっかり持って話すことを大切にすべきだと思いまし、春に海外ボランティアで課題解決に取り組むので活かしていきたいです。

[髙橋]
情熱や自信は目に見えないけど、想いから伝わるものがあると思うので、それが学びになって良かったと思います。国際協力の舞台でも応援しています!

あとがき

Think Globally, Act Locally
地球規模で考え、地域で行動する

SDGsやESG投資なとをきっかけに、グローバルな世界を知る機会が多くなったと思います。一見、グローバルで活躍する姿は華々しく、かっこよく見えるかもしれません。しかし、人と協働することはどの世界で働くにしても必要な力です。

今回参加してくれた小野里さんは国際協力を視野に入れて活動していましたが、今回のキャリアゼミを通して「どんな仕事についてもグループで活動すると思うので、すごい良い経験になりました」と振り返ってくれました。ローカルで学んだことをグローバルで活かす姿勢が見られます。

また、小野里さんは東北地方で新しい価値を生み出したい学生同士とつながれたことで「私も海外で働きたいけど、仙台を拠点にして海外に行く未来を想像しましたし、改めて良い場所」だと地元の魅力を再発見する機会にしてくれました。

日本の経験を海外で活かす
東北地方を拠点に海外で活躍する

海外で活躍できる人材になるために研鑽を積む身近な場所として東北キャリアゼミがあるかもしれません。

世界で活躍したい方も、まずは地域での活動を通して自分を高めていきませんか。

ぜひ奮ってご参加ください。皆様の挑戦をお待ちしております!


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