想定外だらけの人生初縦走その2
3日目は全てが想定外やけど、想定外に良い時間。
3日目はなんと雲の平山荘でステイ!
一歩も外に出ませんでした。
というのも外は、山荘の方もシーズンに数日しかないと言う暴風雨。
さすがに山頂アタックする気にもなれず、1日山荘で過ごしました。
しかし、もう1つの想定外は山荘の居心地の良さ!
昼間はストーブのそばで読書をしたり、ベッドでゴロゴロ。ごはんの時間になったら自炊する。
ストーブのある広間が暖かい場所であり、ご飯を作っていい場所だったので、宿泊客は必ずここに集まってくる。
ホテルだったら暖かくてテレビがあってプライベートが保たれる部屋に籠るけど、逆に山小屋はみんな出てくる。
そしてシーズン終了間近ということもあって、広間に宿泊客ほとんどみんながちょうど座れるくらいのお客さん。
さらにはつい喋りたくなっちゃうようなこの狭さがちょうどいい。
電波も娯楽もほとんどない。
だからこそ生まれるコミュニケーション。
そして、同じ山々を歩いてきた
ちょっとした一体感。
夜は日本酒をご馳走になってみんなで語り合う。
”今日の友は明日の他人”
だからこそ話せたこともいっぱい。笑
総じて良い時間だった3日目。
4日目は待ちに待った朝日!
2日目の朝も太陽は見えたけど、山荘の中でゆったりと雨が上がるのを待っていたうえに
雨という自然にどうすることもできなかった時間はとても長く感じて、
やっと晴れた!
空は晴れるんだ!
ぐらいの感覚でした。笑
朝日を背に水晶岳に向かってルンルン気分で歩き始めます。
先に雲ノ平のテント場にテントを張って荷物を置いて行ったので体も軽い!
きもちいいぃそんな気持ち笑
ダジャレじゃないです。
さらには祖父岳山頂までの岩場の感じが個人的に好きで、楽しくて気分は最高潮。
今日の予定は水晶岳→鷲羽岳→雲の平テント場
さぁレッツ水晶岳!
ほんまにあそこに2時間で着くの〜?とか言いながら歩き始めました。
歩き始めて数十分後、怪しくなる雲行き。みるみる隠れ水晶だけの山頂。
そして気付けば、青空が見えない、、、
しかも運悪く、水晶岳までの道のりは稜線で遮るものはなにもない。
暴風で有名な水晶岳。
風速何メートルあるん!?
っていう風の中、休憩する場所もなく歩き続け、
なとか水晶小屋到着!
休憩できるかと思いきや小屋は既に今年度の営業を終了しており仕方なく、小屋を囲む石垣の間に収まって休憩。
凍える寒さの中、一旦カントリーマームを食べる。
そして、止まっていても寒いだけ、進むことを決心し、山頂を目指します。
一瞬の岩が風を遮ってくれているゾーンのなんと温かいこと。
風の恐ろしさを痛感。
命の危機を感じている私は、岩場が増えてきて、ストックが邪魔になってきた頃に迷わずストックを岩の陰へ。
登山者も少なかったので、極力通行の邪魔にならず、風にとばされなさそうなところへ置く。
ストックを置くと手を握りしめられるため、指先が温かくなることに気付き、さらには好きな感じの岩場突入。
楽しい、ワクワクする。
眺望も悪い、暴風の岩場で凍えながらこう思えた私はすごいと自分で褒めます。(笑)
そんなふうに感じながら、無事山頂にたどり着くが、あたり一面ガスまみれ。おそらく気温は氷点下。
すぐ下山しました。
凍えながら、とにかく目指した水晶岳の登山時間はそれはそれは早かったです。
鷲羽岳と祖父岳への分かれ道、予定どおり行くか悩んだ末に想像以上に心が折れていたため雲ノ平でゆっくりすることに決めました。
折り返して、祖父岳の山頂に着くころ、後ろをふりかえるとなんと、、、
水晶岳の山頂が見えてる、、、
しかも超快晴。
あと1時間ずれていれば絶景の山頂からの景色やったのに、、
山は簡単には絶景をみせてくれへんし、
登山は困難だらけで想定外のことばから、
やから十分な準備が必要なんやな。
また来よう。
こんな苦労をしてもまた来たいと思えるから、
改めて山が大好きやなと感じる縦走になりました。
降りてきてからの、雲ノ平でのピクニック。
自然の音だけで、太陽の温かさが最高でした。
水晶岳に見つめられながら。