今月の演奏記録: 24年9月号
すっかり先月の演奏記録になりつつあるんですけど、これは件のオープンマイクの開催日が最終週の水曜というのが大体の理由で……いやその週のうちに書けよって?仰るとおりなんですけど。
ここ最近、お店のオープンマイクのエントリーが多いので本来の3曲/15分の時間がもらえず、今月も2曲/10分程度で収めてくれとのことです。うーん、マスターの苦労はわかるけど、エントリーフィーは据え置きなんですよね。いつも開始直前にどれか削らないと、って考えるのも難儀だし……
あーもう全部やった方がはええ!
1: MISS MOONLIGHT - 黒夢
URL: https://ja.chordwiki.org/wiki.cgi?c=view&t=+MISS+MOONLIGHT&key=-1&symbol=
実は今回、1曲目2曲目は繋がるようにしたので2曲とも少し削りつつ、マイクチェック時点で1曲目を始めるという方法で乗り切りました(マイクチェックの時点で始めるのは前にもやってる)。で、その都合カポ問題とちょっとキー下げて楽したいという理由から1つキーを落としました。オリジナルは多分ハーフダウンです。
普段、弾き語りは椅子用意してもらっていますが、今月は3曲とも勢いあるのとあまり面倒なコードもないのでスタンドで演っています。それがまずかった。まずかったんだけど幸か不幸か途中で吹っ切れたので勢いで突っ走ります。帰り際にオープンマイクのいつメンから「今日よかったよ」と褒められたんでよかったんだなって事にします。実際はボロボロです。
で、2曲繋いてるというお話なんですけどこっちはクリーンに限りなく近いクランチ、2曲目はコードの飽和感が出るギリギリまで歪ませたいのでエフェクターの出番、という話なんだけど今回持って行っているのはChoco cornet EQのみで、このEQでアンプに突っ込むゲインを下げてクランチのトーンを作っています。EQの設定は100, 250は緩やかに-9dBくらいローカット、1.6kも-9dBくらいカットしていますが、大体この感じでハムバッカーがちょっとシングルっぽくなります。……LIMETONE AUDIOの受け売りです。ハイを持ち上げるためにEQをカットするという選択は、「EQはカットする方を先に考えろ」と教えられてきた名残なんだけどこれ、エンジニアの理屈なので完全にプレイヤーになってる今もそれ守る理由あるのかな……。
Starcasterのスイートな部分を削っているのでこんなことすべきじゃないのはわかるんですけど、諸行無常感或いは性的衝動感あるシャープなクリーントーンも欲しいので結局こうなってしまいます。「持つギターを間違えている」?仰る通りです。欲しかったんだもん。
最後に、カラオケとかで歌ってる方いらっしゃると思うんですけど、最初の"Cry"の発音に気を付けてください。ブレス多めにして、「ク」の発音を「キュ」に寄るギリギリまでしっかり喉シメると記憶の中の清春側に寄ります。というより寄せないとこのあとの息遣い全部恥ずかしくなってうまく行きません。
最後の「MISS MOONLIGHT……」のあたりでさっさとページめくって、EQ OFFの準備をしつつ……
2: SHINE - LUNA SEA
ここでEQを切ってStarcasterの一番スイートなところを飽和させます。当時全然LUNA SEAらしさがないと皆が感じたSHINEなんですけど、今の自分のイメージではここでスティーヴ・リリーホワイトに逢っていればとんでもないアルバムになっていたんじゃないか、なんて考えています。曲がクソほど簡単なのでこのままこの話ちょっと続けたいんだけど、とりあえずこのライヴ観てほしいんです。
音圧というか、音の粒が画面に張り付いてくる感じです。スタジオ盤もこうなるべきだったと思うんです。これが再現できる、というとおこがましいとしても、この飽和感を出したいとなるといつも通りのフロントハムの歪みで割と作りやすいです。このあたりがあってStarcasterでよかったと思うことが結構あります。THR-IIにPresenceあればええねん。
最後に、カラオケとかで歌ってる方いらっしゃると思うんですけど、ア/オの母音のロングトーンの発音に気を付けてください。ガッツリ喉開くことをイメージしておくと記憶の中のRYU側に寄ります。というより寄せるイメージを持っていかないとAメロの時点で恥ずかしくなってうまく行きません。
3: SWEET HEART MEMORY - SHAZNA
URL: https://www.ufret.jp/song.php?data=24998
弾き語りにこれ持っていくのが今回の目的だったので全部V系に揃えました……というよりそもさこの曲がクソほど好きで話したいことはもっぱらそっちになります。まぁまずは何も言わずにこれ見ろください。
ぶっちゃけイロモノ枠扱いされっぱなしというか、もうIZAM個人へのなんとやらで正当な落としどころがもらえていないのがSHAZNAというバンドの実情だとも思ってるんですけど、先日30周年記念配信でAOI本人が「こういう曲作るのは得意」と仰っておりました。多分SHAZNAに対する一番正当な評価はV系の環境の中にニューウェーヴの華やかな部分を計画的に持ち込んだオリジネイターだったんだ、と思っております。衝動的に持ち込んだSUGIZOが居るのはさておいて、ね。実際配信では本人たちが計画的にセルフプロデュースしようとしていた話をされていたので画面の向こうで17歳、赤べこと化しておりました。
自分としては秋の曲と定義していて、秋口になると配信のネタでよく弾いていたのでちょっと曲として難しいところはあるんだけど演ること自体にそんな問題はないんです。ただ、この曲どういう顔して演るのかの方が重要だったんです。最近は自分の弾き語りは音楽としてより、朗読とか浪曲みたいな「語り芸」の側に寄せて行ければなと考えているので出来るだけ装いたいんです。というわけでこの武道館Liveの記憶の中のIZAMを呼び起こすためにめっちゃ見てました。それ言ったら今回の曲全部Live版でチェックしてたんですけど。その手順があって、一応演り切ったあとで配信でIZAMの話聞けてそれはすごいよかったなって。「こういうステージング出来た人居なかった」という魂の叫びがIZAM本人に届いたので僕は満足です。ここまで入れ込んでる自分と相対して「あぁ僕に呪いかけたのはこいつなんだな」と分からされてしまいました。なんでこいつこの歳でまだ美魔女の顔してるんだよまたトキメくじゃねぇか。……多分浅倉大介もそうなんだけどそれは何らかの形でaccess抜粋した時にでも。
一応演奏に関してなんですけど、そもそもSHAZNAの曲って打ち込みで成立しているのでアクセントの芯をギターが持っていない、と言う事が相当にあります。これもそうで、アクセントの芯みたいなのは少なく、淡々と刻むリズム隊の上でIZAMとAOIが舞うイメージです。というわけですべきストロークは自分で考えることになって、最終的に裏打ちというか、2拍4拍のウラを延ばす裏打ちで……これ滅茶苦茶練習してます。多分僕のスタイルの一番の特徴が弾き語りで抜粋するイメージがしづらいものを持ち出してくるところにあるので、もっとこの路線で出来ることは突き詰めたいなと思っています。
最後に、カラオケとかで歌ってる方いらっs……居ない?いや歌ってください?……歌ってる方いらっしゃると思うんですけど、最初の「この丘の……」の発音に気を付けてください。最初の「こ」で思いっきり甘いしゃくりをすると記憶の中のIZAM側に寄ります……というより寄せないと絶対に無理です。カラオケなら片手フリーなのでちゃんと右頬のところに右手持ってって、手のひら見せつつ小指の方から手閉じてってください。マジでそこまでしてゾーンに入れないと恥とのせめぎ合いが延々続くんです。