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銀河鉄道999

テレビドラマ開始から1年が経った1979年「劇場版 銀河鉄道999」は映画公開されました。主人公の星野鉄郎は機械化された地球で生身の人間が追いやられる中、自分もただで機械の体をくれるという星「アンドロメダ」に向けて謎の女性メーテルと共に地球を出発。さまざまな困難に遭遇しながらも鉄郎は自身の優しさと行動力で旅を続けていきます。

この映画は光と闇の演出が巧妙で、宇宙を舞台とした物語を印象的に描いています。汽車に乗りながら、いろいろな星を次々と旅するスタイルも自分が本当に宇宙旅行をしている気分になります。

地球を出発して初めに土星の衛星「タイタン」に到着。そこはかつて液体メタンとアンモニアの海が広がっていましたが、人間が住めるように環境を変えました。次の停車駅は“迷える星”「冥王星」。氷の墓場の管理人シャドウが登場します。惑星「ヘビーメルダー」のトレーダー分岐点では宇宙を行き来する多くの旅人が立ち寄ります。終盤ではアンドロメダにある終着駅、惑星「メーテル」に到着します。

発表から40年以上が経ちましたがこの作品はいつ見ても新たな発見があります。前進することの尊さを学んだり、今では親の目線で鉄郎の気持ちを考えたりもします。目の前の環境は一変することがある。いつでもあきらめないでいると状況が好転することがある。さらには、限りある命の大切さなど。ひとつの映画から多くのことを考えさせられました。今となっては子供の時見た以上に楽しめる作品ではないでしょうか。

この「劇場版 銀河鉄道999」は最近リニューアルして4Kリマスター版が発売されました。ブルーレイディスクでより鮮明で迫力のある作品となり再び登場しています。

「銀河鉄道999」のもうひとつの魅力は映画の中で流れる音楽です。映像と共に素敵な音楽が美しい宇宙の世界へいざなってくれます。「銀河鉄道999シネマ・コンサート」という企画も行われ物語の名場面を振り返りながら素敵な音楽を満喫することができました。

私自身が宇宙に魅了されていて多くの星の写真を見ています。その中でもっとも美しい写真のひとつが「アンドロメダ銀河」。そう銀河鉄道999の終着駅です。この画像はいつでも素敵な宇宙を写し出し、多くのファンがいることでしょう。地球からの距離はおよそ240万光年、直径は20万光年です。私たちの住む太陽系のある「天の川銀河」が直径10万光年なので「アンドロメダ銀河」はその2倍の大きさになります。この「アンドロメダ銀河」の写真を見るたびに私の頭の中にはメーテルの姿が思い浮かび、いつも微笑んでくれているような気がしてなりません。宇宙と向き合う幸せなひとときとなっています。

アンドロメダ銀河


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