パレスチナの隔離政策とセキュリティ企業G4Sによる産獄複合体の存在
私は先日パレスチナについて国連事務総長の発言に賛同した:
それについて補足説明したい。以前アンジェラ・デイヴィス(Angela Y. Davis)著「自由とはたゆみなき闘い」(河出書房新社, 2021,原著2016)を紹介した:
同書pp113 第4章 パレスチナ、G4Sと産獄複合体、によると、パレスチナはイスラエルにあって隔離政策を取られ、天井の無い牢獄と言われている件について、次のように説明している:
ここで出てくるG4Sのホームページとメディアによる記事は下記:
なんだか、ロシアの軍事会社「ワグネル」の西側版みたいである。国家からの委託で大きくなったらしい。ネットフリックスドラマ「オレンジ・イズ・ニューブラック」にその運営者が見えている。してみるとロシアーワグネルが気味悪く感じていたなら同じような感じを受けるのではないだろうか。しかし、なぜかこのG4Sはメディアには表立って出てこず議論の対象外である。上記はようやく見つけたもの。
同書にはフーコーの監獄の歴史もpp68に言及されている。この本を読んでいた時、私の中ではフーコーは休眠状態だったのでここでフーコーについて改めて調べたら「性の歴史4巻 肉の告白」が出ていたことを知り、性の歴史1〜3巻は読んでいたので再びフーコーの本を読み、それがロマネスク美術の読み解きに有効であることを見出しハマっていったきっかけでもある。
アンジェラ・デイヴィスの本を知ったきっかけは、ネットフリックスでアカデミー賞の映画でも系譜的に見てやろうと思ったら「それでも夜は明ける」にあたり、黒人奴隷映画を漏らさず見てみようと思い始め、また、ネットフリックスの自由シリーズを見て調べて同書を知ったのではないかと思う。
そして、カマラ・ハリスの自伝にも夢中になった。悪い評判ばかりがマスコミから流れてくるが、あからさまな人格攻撃ばかりなのでー議会の調整能力がない、とかー黒人女性大統領誕生は民主党でもさすが嫌なのだろうと感じる。
最後になるがアンジェラ・デイヴィスはアクティビスト・共産党員で危険な人に見られるかもしれないが「哲学の女王たち もうひとつの思想史入門」レベッカ・バクストン+リサ・ホワイティング著 晶文社2021の20人に選ばれており、ハンナ・アーレントやシモーヌ・ド・ボーヴォワールなどと並んで哲学者として認知されている。産獄複合体という装置の発見者。フェミニズムではインターセクショナリティが提唱されているがその元になった概念も提唱している。