LNT、LNT、言うておりますが、
Leave No Trace
さてさて、ご存知の方どのぐらいいらっしゃいますでしょうか？
まだまだ日本では知る人の方が少ない気がします。先日富士山で行われた調査では、日本人の認知度は4%程度だったそうです。対象的なのは、海外から来られた方には国によっては100%。学校教育にも取り入れられ、まさに常識ともなっているそうです。
アメリカ発祥の環境倫理プログラムで、現在は91カ国に広がっています。アウトドアで活動する上で大切なポイントが7つの原則にわかりやすく集約されており、その全てにはデータに裏付けされたエビデンス(根拠)があります。感覚的にこうするのが良いというのではなく、なぜそうなのかが明確なのが素晴らしいところです。
多摩川でこの3年ほどリバークリーン、リバークリーン言うております。"拾う"ということはもちろん大切な行為だと考えます。綺麗な川原だったら新たなゴミが捨てにくいというような抑止力の効果もあると考えますし、拾うことを通じて、感じたり学ぶこともあることはこれまでも体験してきました。
ただ、活動を続けている中で、川ごみの問題を解決(改善)する上で大切なのは、"拾う"ことに加えて"教育"だと強く感じるようになりました。
リバークリーンで拾っている川ごみを大きく分けると、
・最近捨てられたもの
・何年も前に捨てられたもの
・これから捨てられるもの
どれもこれも適切に処理をされなかった為に、ゴミとしてフィールドに存在してしまっている(しまう)わけなんですが、すでに捨てられてしまったものは楽しく拾うとして、これから新たに捨てられるゴミは少なくしたいと、リバークリーンおじさんは考えるわけですよ。
そこで、教育。そして、発信・共有する考え方として、LNTがあります。
西多摩の川ごみ問題をLNTで考える
11月4〜6日に御岳で開催します。
まずは最初の2日間でトレーナーコースを開催。しっかりLNTを学びます。
自分は昨年12月に箱根町で受講しました。素晴らしい内容でした。
今回の取り組みとしては、最終日にアクションプランを作成します。具体的に誰がどのように動いていくのか。いつまでに。
川ごみの問題は根深く、しかも今回は広域に渡っていることで、ステークホルダーもたくさん。そのすべての方々に時間的な余裕を持ってお話できているわけではないところも正直心苦しいところです。
とは言っていても進まないので、まずはできるところから責任持って進めてまいります。簡単に解決ができる問題ではないですが、LNTなら大丈夫。時間をかけて一歩ずつ動いていきます。
今回の企画は、『HOT SPOTプログラム』の一環としてLNTJの事業となります。このHOT SPOTというのは、様々な要因でダメージを受けたアウトドアフィールドを修復していくという取り組みで、過去25年間でアメリカでは100近い場所で実施され、改善が報告されています。
日本国内ではまずは試験的な取り組みですが、『西多摩の川ごみ』と『栗駒高原(宮城県栗原市)の紅葉時期のオーバーユース』が取り上げられました。
先日、LNTJの代表と共に2日間西多摩エリアをまわり、それぞれの場所でリバークリーン活動をされている方々とお会いし、フィールドの様子についてお聞きしました。また、行政の方にもLNTやHOT SPOTの取り組みについてお話しし、意見交換をすることができました。
LNTの考え方を用いることで、色々なことができそうです。
原則1 『事前の計画と準備』の考え方でいけば、まずそもそもフィールドに持ち込む荷物が多すぎるということに気がつきます。リバークリーンをしている中でも多いのが、BBQで使用するお肉のトレイやダンボール。アメリカの国立公園のように入り口が明確ではない西多摩の状況を考えると、完全にコントロールすることは容易ではないですが、駅を玄関口と捉え、来訪者への案内をしたり、ゴミになる容器や袋を回収することも効果がありそうです。
そもそも国立公園でBBQするってどうなん？という声には自分も同感です。河川の自由使用というのは日本の素晴らしい文化であると思いますが、原則6 の『野生野生動物の尊重』を考えた時にはツキノワグマやイノシシによる人への危害につながらないように、慎重にゾーニング(エリア分け)をするべきだと考えます。
長くなりました。
ということで、西多摩の川ごみ問題をLNTで考える。定期的に共有させていただきます。
参加者も募集中。関心ある方いらしたらご連絡くださいませ。
Have a nice pick!!
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