大晦日に、はじめまして。

2019年もあと僅か。いよいよ2020年がはじまります。

今年できたこと、できなかったこと。来年やりたいこと、やらなくてはならないこと。片付いたこと、持ち越したこと。色々ありますが、年が変わるのでまた新たな始まり。スタートダッシュを自分に期待してみたりしてます。

ラフティングプランナーとして活動を始めてちょうど10年。これまたひとつの区切りですが、こちらもできたこともあれば、できないこともあり。まあ、色々ありますが、向いてることと向いていないこともようやくわかってきました。周りの人に喜んでもらえること、喜んでもらえないことも経験できた10年でした。自分が楽しんでやってることを人にも喜んでもらえ、さらに一緒にできたらこんなに嬉しいことはないと感じることができた10年でもありました。

そんな10年目のシーズンの終わりに書き留めておきたいことがあります。フェースブックでという感じでもないので、noteにトライします。しっかりとした文章にしないといけないというプレッシャーも感じながらの初noteです。

今年のレースラフティングの一番の出来事は、やはり9月28日に起きた事故だと感じてます。

※そもそも自分は、レースラフティングの普及活動をする為に御岳に移住してきたという経緯があります。このことはまたいつかまとめてみます。

ニュースにもなりましたが、大会に出場していた選手がレース中に亡くなるという痛ましいものでした。ラフティングのレース中の事故というのは自分が知る限り国内では初めてのことです。亡くなった選手は御岳にも合宿やレースで来てくれたこともある、いつも笑顔の可愛い女性でした。各地の大会会場で会った時には、スーッと近づき「運営頑張ってくださいねー」と声を掛けてくれる優しい人でもありました。事故の後は台風の影響もありました。10月末は四国での全日本選手権があり、11月からは台風被害のあった御岳渓谷でひたすら清掃活動をしていたような気がしています。私自身、9月の事故のことからどこか気持ちを逸らそうとしていたのかもしれません。

ちょうど御岳カップの清掃活動が終わった翌日に関係者の方からお電話を頂戴し、天竜川で起きた事故について調べることとなりました。

詳細について述べることはここではしませんが、ニュースで報じられたのはあくまで一面で、実際には色々な要因が合わさって事故が起きたことが推測されます。そのどれか一つでも違っていれば、もしかして別の結果があったのではないかと考えてしまいます。

今回、現場で救助にあたった方、一緒に乗っていた選手、ご遺族、主催者とお会いしてお話することができました。水量が多く当日の状況とは異なりましたが、現場にも行ってきました。事故について経緯も含めてしっかりと振り返り、次に繋げていくことが大切です。言葉で言うことは簡単なんですが、実際に検証しまとめていく作業はやはり大変です。でも、その一つ一つがこれからのレースラフティングにとても重要な情報になっていくことは間違いありません。

これまでレースラフティングの楽しさを発信してきました。新しい仲間を増やしていくためにも当然意識的にしてきたことでもあります。ただ何よりも大切なのは事故なく競技を終えること。選手スタッフが怪我なく家に帰ることでした。ここが大前提としてあった上で、環境やチームワークというレースラフティングの面白さを感じることができるのです。

選手と主催者。もちろん、これ以外に地域にお住いの方々、スポンサー、観戦者などたくさんの人が大会には関わるわけですが、選手と主催者がベースとなります。選手はもちろん守られなくてはなりませんし、主催者も守られないと大会は継続することができません。セルフレスキューの大切さももちろんありますし、一緒に出場する選手同士を守るという意識も大切。そして、選手と主催者の信頼関係に基づくコミュニケーションがなくてはやはり大会は成立しないものだとも感じます。

まもなく2020年がスタートします。選手と主催者を守るための具体的なプランは今の段階で発表できるものはありませんが、レースラフティングというスポーツをこれからもみんなで楽しんでいくためにできることをやります。

「こういうもんだから」「これまでこれで大丈夫だったから」「時間も人手もないから」という言い訳をしてベストではない状況で大会運営をやってきていた面も正直あります。ただ、これでは事故が起こった時には悔やんでも悔やみきれない。ご遺族の苦しみ、悲しみは表現できないぐらい大きなものだと思います。それにも関わらず、亡くなられた選手のお父様から「娘が大好きだったラフティングなので、今回の事故を次にいかして、再びこのような事故が起こらないようにしてほしい。そのためにできることは協力したい」というお言葉を頂戴した時には涙が出ました。

2020年必ずいい年にしましょう。まとまりのない第1回目のnoteとなりましたが、大晦日にモヤモヤしたままではなく、どうにか前に進んで年を越させて頂きます。

ご遺族、大会関係者、チーム関係者、当日現場にいらした全ての方々が心休まる日が来ることをお祈りしています。そして、愛美ちゃんのことを想い、これからも大会運営をしていきます。

2019年12月31日 ラフティングプランナー 柴田大吾


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