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【実話シリーズ】私に起こった出来事⑦最後の面会

こんにちは この話は前回の続きです
前回の記事はこちら↓

12月半ばを過ぎ街は クリスマスムードで 華やいでいた。
仕事(福祉施設での仕事)繁忙期で ありがたいことに
作っているお菓子が よく売れて 毎日くたくたになるくらい
働いた。

忙しいと気が紛れて その時はいろんな出来事を
忘れることができた・・・けど 何も解決してなかった

それどころか 母の容体は日に日に悪化して
電話での会話もままならなくなった。

着信はあるんだけど 返しても返事がない・・・
病院は相変わらず感染(流行病の)対策とやらで
見舞いも自由にできない状態が続いていた。


年末押し迫ったある日父から電話があった。

病院に3人だけお見舞いに行ける

というのだ。

感染予防が少し緩和されたのか?と聞いてみると
どうやら 容体が思わしくないので 今のうちに家族の面会を
ということだった。

当日は 父と 叔母(母の姉)と私 3人で 病院に向かった。

母は緩和ケア病棟に入っていた。
ここは延命措置をしないという患者さんが入院されていた。

病室には一人ずつしか 入れず私は最後に入ることにした。
先に入って出てきた叔母が泣いていたので
状況は察することができたが 母の弱った姿と
向き合えるのか・・・正直自信がなかった。

私の番が来て病室に入った。

もう意識がほとんどなくて 呼びかけても返事がなく
手を握っても力がなかった。
でも手は温かかった。

返事はなかったけど 母に元気付けるように
言葉をかけようとしたけど 
言葉に詰まって ほとんど話せなかった。

ほんの数分の面会だったけど その面会が最後になった。

この時 母への
「もっとたくさん話したかった」
「もっと会いたかった」
・・・もっとしてあげたいことがたくさんあったのに
できなかった しなかった自分を責める気持ちが押し寄せてきた。

悲しい気持ちより 自分を責める気持が強かった。

面会が終わった後 看護師さんからは 
そう長くない・・・そんなことを聞かされていた。
いつ連絡が来てもいいように準備してほしいとも言われていた。

クリスマスイブの日だった。

けど その時のクリスマスは 何もしなかった
というか記憶にない。

最後の見舞いの日から2日経った早朝私の電話に着信があった。

次回に続く

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