自分のことがわからない、という苦悩
こんばんは、光咲です。
本日は「アバージョン」というものについて書きたいと思います。
概要は知ってるよ!という方はすっ飛ばしていただいてOK。
アバージョン。これは現代占星術(以下モダン)には出てこない概念です。
ものすごく簡単に言うと、モダンでいう30度(セミセクスタイル)と150度(インコンジャンクト)のアスペクトにあるサイン同士をさします。
ここ、惑星同士の角度ではなく、サイン同士の角度であることが重要です。
牡羊座を例に挙げると、
30度のサイン・・・一つ前の魚座と、一つ先の牡牛座
150度のサイン・・乙女座と蠍座
なぜこの角度のことをアバージョンというのか?
そもそもアバージョンとは「嫌悪」という意味で、良くない関係性を表します。
伝統的占星術では、いわゆるマイナーアスペクトを使いません。使用するのはトライン、セクスタイル、スクエア、オポジション、コンジャンクションの5つです。(コンジャンクションは厳密にはアスペクトではないのですが。)
コンジャンクション以外の4つのアスペクトは、いわゆる「お互いに見る」ことができる関係性です。またコンジャンクションにある惑星は同じ場所にいるため、見ることはできなくてもその存在を肌で感じられる関係性です。
ところが30度と150度は、見ることができない、認識できない関係性なのです。
30度にしても150度にしても、サインの特性同士に共通点がないことがわかりますね。
例1)牡羊座と魚座(30度)
牡羊座:火・男性・活動
魚座 :水・女性・柔軟
例2)牡羊座と乙女座(150度)
牡羊座:火・男性・活動
乙女座:地・女性・柔軟
この関係性は、特にインコンジャンクトの場合は、共通点がなく使いこなすのに学習と努力が必要、といった表現がされています。
伝統的占星術の場合はもっとシビアで、お互いが「見えない」ため、認識できない、掴めない関係性と言われています。
たとえスクエアやオポジションのようなハードなアスペクトであっても、あバージョンよりはまし、ということのようです。
・・・・・・・・・・・
さて、ここまではアバージョンの概要です。
タイトルの「自分のことがわからない、という苦悩」というのはどういうことか。
伝統的占星術では、アセンダントと1ハウス(主にホールサインハウスシステムにおける)が「自分自身」を表します。モダンでは、12ハウスすべてがその人の内面を表しますが、伝統的占星術で「自分」といえば1ハウスです。他のハウスはすべて、その人の「外側の事象」をさします。(このへんはまた別の機会に書きたいです)
7つの惑星のうち、「自分自身を表す惑星」というものがあります。それは、アセンダント(1ハウス)のサインの支配星(ロード)です。
たとえば、アセンダントが牡羊座の人は、牡羊座の支配星である「火星」が、その人自身を表す惑星になります。支配星、ロードについてわからない方はネットなどで検索してみてください。たぶんすぐに出てきます。
この「火星」が、先程までしつこく語っていたアバージョンになるサインの中に入っていると、「自分のことが見えない」という状態になるのです。
例)アセンダントが牡羊座で、支配星は火星。
その火星は乙女座に入っている。
牡羊座から見て、乙女座はアバージョンのため、
自分自身の星がアセンダントから「見えない」位置にある。
このように、自分自身の星がアセンダントからアバージョンのサインに入っている人は、「自分のことがわからない」「自分のキャラクターを上手く把握できていない」傾向がある、と考えられるのです。
自分のことがすべてわかっている人、というのはあまりいないだろうと思います。どこかしら、うまく自分を使いこなせず、苦悩することはあるはずです。
仮に自分のことはわかっていても、どうにも仕事運がないとか、どうにも対人関係がうまくいかないとか、あるいは家庭に問題があるけれど解決の糸口が掴めないとか、いろんな悩みはあると思います。これらも、それらの項目の支配星が、アバージョンのサインに入っている可能性があります。
ここから私の経験談になります。
私はアセンダント(1ハウス)が水瓶座のため、私自身を表す惑星は土星です。(モダンでは天王星ですが、伝統的占星術では土星が支配星となります。)
その土星は蟹座に入っており、水瓶座と蟹座は150度、アバージョンの関係です。
私は子供の頃から、自分にずっと自信が持てずに生きてきました。あっちふらふら、こっちふらふらし、人の意見に惑わされ、自分の性格が優しいのか冷淡なのかもわからず、ただただ自分軸がないことに情けなさを感じていました。
自分という個性がわからないでいるとどうなるか。それは、その欠けた自分自身を補うために、常に「自分とはなにか」「自分はどう生きたらいいか」ばかり考え、周囲の人に関心を向けることがなかなか難しくなるのです。
もちろん、自分自身の惑星がアバージョンにある人すべてが同じなわけではありません。私の場合は更に悪い条件が重なっているため、一段とそういった傾向が強いのだろうと思います。また、自分を表す惑星がアバージョンではないからといって、自分のことがくっきりはっきりわかっている、というわけでもないでしょう。これも、人によりけりです。
前の職場に勤めていたとき、その上司にこう言われたことがあります。
「光咲さんは、常に自分がどうしたいか、ばっかりだね」と。
これ、言われたときは本当にショックでした。自分軸がなさすぎるばかりに自分の存在意義を埋めることばかり考え、周囲に貢献するとか、仲間を優先するといったことができずにいたのです。40代にもなって、恥ずかしかったです。
また、自分に対して歪んだ認識を持ってしまうのも、この配置の特徴なのではないかと思います。過小評価、あるいは過大評価し、周囲からの印象と自分の認識する自己像に大きな食い違いがある。自分はこうだ、と頑なに自己像を改めずにいると、当然周囲との関係性にも影響します。
自分を知る、ということの難しさを、齢50を迎えようとする今になってようやく痛感しています。
でも、伝統的占星術のおかげで自分の難しい一面を知ることができ、またその対処法も理解することができました。
あくまでも私の場合ですが、自分を表す星である「土星」とアセンダントとを仲介する惑星があったのです。自分自身のことは掴みづらいけれど、他の惑星の作用を使って、間接的に自分を知ることができました。それが木星。まずアセンダントと木星とが度数の近いセクスタイルにあり、さらに木星と土星とがかなり緊密なスクエアを作っているのです。この木星の状態がそこそこ良く、コミュニケーションや学習、ルーチンワーク、身近な人を表す3ハウスにあるので、こういった要素を使って合わせ鏡のように自分の姿を見ることができるようになりました。
具体的には、
・日記を書く
・人から自分の良いところ、悪いところのアドバイスをもらう
・占星術や心理学を学んで自己理解を深める
といったところです。3ハウスは兄弟も表しますが、確かに昔から、姉は私の良いところも悪いところもはっきりと伝えてくれていました。耳の痛いことを言われても、これは感謝すべきことですね。
自分のことがわからなくて困っている・・・という方は、ひょっとしたら主要な惑星がアバージョンなのかも知れません。星を読むことで自分の弱点と、その対処法を客観的に推測できますので、ぜひお試しあれ。
お読みいただき、ありがとうございました(*^^*)
・・・・・・・・・・・・・
伝統的占星術の出生図鑑定のモニターを募集します!(先着10名まで)
無料モニターをご希望の方は、公式LINEへの友達登録をお願いします。
ご登録後、チャットにて「伝統的占星術モニター」とメッセージをお送りください。追ってこちらから連絡いたします。
まだ駆け出しですので、的中力に関しては大目に見ていただければと思います・・・。
伝統的占星術の鑑定には、誕生日のほか出生時間と出生地のデータが必要になります。これらが不明な方はお断りすることもありますのでご了承ください。
ご応募お待ちしています!