人間はすべて多重人格である

西洋占星学を研究する学徒として、皆さん感じられていると思うのですが、「人間はすべて多重人格である」ということです。

一人の人間のパーソナリティを構成しているのは、主として太陽系の１０個の天体＋ [上昇宮、南中等の感受点] になっております。

それぞれの天体および感受点が、人間のパーソナリティの違う一側面を担当しており、またそれぞれが入っている星座(sign)やホロスコープ上の位置、そして他の星々とのアスペクトによって、性格付けが違ってきます。

HOLOSCOPE  　Masami Nagasawa

各天体の対応関係を主なポイントで列挙します

太陽：気質・性格の核、生命エネルギー、指導力、自己表現力

月：感受性と情緒、サービス・対人折衝能力、環境適応力、記憶力

水星：知性の傾向、言語・コミュニケーション能力、機転、二重性

金星：愛情と楽しみの傾向、優しさ、美的感性、人気運、異性運

火星：情熱と闘いの傾向、行動力、開拓力、性衝動、運動能力

木星：保護育成と慈悲の傾向、発展の方向、学術・宗教・哲学

土星：抑制・束縛・秩序の傾向、努力と忍耐力、論理的思考力

天王星：改革、突発的変化、友情、個性尊重、創造力

海王星：直感力と奉仕の傾向、情感と芸術的才能、夢想力

冥王星：探求心と洞察力、大変動と再生、支配能力

上昇宮：外面的性格、行動パターン、容貌・容姿に影響大、相性に影響大、人生全般

南中：仕事や社会的立場、社会的興味、自分で主体的に動く職業、天職

これらの星々＋感受点がそれぞれ１つの人格のようなものを形成しているとするならば、１人の人間は１０個以上の人格の集合体と考えられます。

星同士の形成する波形が調和的なものが多い人は迷いが少なく、また人対応も調和的に動けるのですが、星同士の形成する波形が不調和なものが多い人は迷いが多く、第三者から見ると多重人格に見えたり、人対応も不調和的になって戦ってしまう場合も多くなります。

ただ、内部矛盾の多い人は内面でも戦っているので、実際の外面での戦いにも強くなる場合もあります。

大きな仕事をした政治家や大企業までに成長させた創業者社長などのホロスコープに、ハードアスペクト(星同士の不調和な角度)が多いのは、やはり現状打破するときに生じる、多くの障害に打ち勝つタフさが必要ということでしょう。

★アストロハーモニック　　瀬尾 泰範