「JA全農」から事業アイデアを考えようとしたその学習過程
今回は「JA全農」を起点に事業アイデアを考えていきたいと思う。
JAは普段もよく目にするし耳にする、農業に関する大きな組織というイメージがある。
そしてこれまでその実態についてほとんど答えることができなかったので、今回は「JA全農」についての概要から内容に入っていきたいと思う。
そもそもJAとは
一言で言うとJAとは日本全国における農業協同組合のことである。
企業ホームページからの情報によると、
JAは「生産者さんが育てた農作物を安全かつ新鮮な形で消費者にしっかりとお届けする」という目的のもとで、農家の方の支援や農産物の集荷や販売を行っているという。
事業形態としては株式会社ではなく協同組合。
協同組合とは、日本全国に沢山いらっしゃる農家さんたちが「組合員」として日本の農業全体をみんなで底上げしていこうという目的で成り立っている団体のことである。
JAが誕生した背景と歴史を簡潔に。
どうしてこのような組織が出来上がったのか。
JAの原型と言われている組織がはじめて出来たのは明治時代に遡る。
それはちょうど国全体が近代化の波に飲まれている頃のことで、当時は日本政府も積極的に西洋の技術や制度を取り入れる姿勢を持っていた。
しかしそれによって行われた新しい農法の導入や土地制度の改革などは税制の変更にもつながり、農家たちは次第に経済的な普段を背負ってしまうことになる。
そこからよく行われるようになったのが組合運動であり、設備を整えるにしても何か購入するにしても個人一人でより農家のみんなで分け合う方がお互いに経済的負担を抑えることができる、という考え方が社会の中では徐々に当たり前になっていった。
そこから100年以上今もなお、協同組合としてJA全農は続いている。
株式会社とはちがって協同組合は決して買収をすることができないので、誰かが組織全体の利益を独り占めしようとしてもできないのである。
そして今はもう利益の公平な分配と負担の軽減のために「共同する」という考え方が農業界ではすっかり根づき切っており、
さらにそこにJAという大きな販路があったり、
農業に関する融資もJAから低利で借りられるということなので、
もうわざわざ農家さんひとりが自分一人でリスクを背負って経営を頑張る意味も必要もない。
ただし組織のもとで自身の農業を営むという要素も当然含まれているため多少ビジネスにおける制限がかかったりもするが、
ただでさえ高齢化に伴う労働力不足が業界の大きな問題とされているという現状の中で、
今後もJAが取って代わられる大改革が起こるというのはまあ考えにくい。
どこまで行っても農業関係者の「基盤」である存在なので、
事業アイデアとしてはJAにいずかれの価値を提供するという方向性が賢明だというふうに思う。
事業アイデアの方向性
ここまで来て今さら自分が、難易度の高いものを求めていることに気づいた。
なぜなら日本の農業を牛耳っているJAから事業アイデアを考えたとしても、
それすなわち農業の改革そのものに関与するような、大規模でかつ専門でないととても入り込めないような事業アイデアにすぐに結びついてしまうからだ。
そこで今回は、そのような大規模な視点ではなく
JA全農の職員の方々の日々の業務を簡素化できるようなサービスを提供する、という方向で考えることに決めた。
とはいえそれを考える上で、農業の今後の方向性を把握することは大切だと思った。
この業界では、物が生産者さんから消費者に届くまでに多くのポイント(仲介業者)を経由され、なおかつスーパーなどのお店では「形が整っているものが重視される」という基準で販売がされるために、
農家さん自身自分で提供価格を定めることもできず、ビジネスのチャンスの多くが無駄になっているという背景がある。
すでにオイシックス社があるので同じことをする意味はないが、
そこの農家さんの痛みに寄り添って、日々事業をJAが進めていると考えれば色々考えられる余地はありそうだ。
大変惜しいが今日はここまでとする。
今日ちょっと事業アイデアを考えるまでに至らない状況だったので、
また後日気を改めて、最終的にこの分野で事業アイデアを考えられるまでになったらいいなと思う。
ただ農業、特にJAの役割やその概要を学ぶことができたのでそれは良かったなというふうに思う。
以上