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高校2年 春②新歓公演で部員ゲット

4月になって新入生が入学してきた。

街ではHysteric Blueというバンドがめちゃくちゃ流行ってて、どこに行ってもこの曲が流れていた。

春だなぁ。

ちなみに、僕の通った高校は山の中腹にある。

そして、その山に生えている木の大半は桜の木で、春になるとそれはもう見事な景色に変わる。

校則も厳しくて、いろいろなことに縛られがちなこの高校に通い続けられた理由のひとつになるくらい素晴らしい景色だ。

そしてその桜がちょうど満開となる頃、この学校ではお花見の時間という謎タイムが発生する。

全校生徒にジュースや団子、おやつが配られて山を自由に見て回ったりしていい時間となる。

正直お花見の良さなんて全然わからずにここまできたけど、毎年のこの時間は今考えても人生トップクラスに桜のある景色をもっとも楽しんでいた瞬間だと思う。

なんにもしない。

コレを、素直に味わえた人生でも数少ない時間。

曇りの多い東北地方ながら、この日は空の青さに吸い込まれそうになる。

さて、話は変わるが新入部員がいないと部活の存続もままならない。

部員がいないとやりたいことも出来ない。

ここは勧誘に力を入れよう。

こうして体験入部に来る一年生に飴を渡しつつ、新入生歓迎会公演の準備も進める。

そして迎えた本番当日。

笑いあり、涙ありのヒューマンドラマを題材とした新入生歓迎公演は、、、

大成功だった。

そもそも演劇部の知名度なんてそうそう高いわけではないから観客もそこまで多いわけではない。

でも、舞台から見る観客の顔は、この劇が成功したことを物語っていた。

また、僕は演出をしていたが、途中で本来の台本にはないキャラクターとして乱入する役回りも演じた。

なんだよ。

演出しながらでも出れるじゃん。

全部出てるような重要な役回りは無理でも、ちょこちょこ出てきてはやたら印象に残すポジション。

これは美味しい。

いつか脚本作りにも活かそう。


この日から新入生歓迎公演を観にきた一年生たちの体験入部希望者が増えた。

最終的に

小さくてかわいい男の子さじゅん

サラサラヘアーのりょーちん

数学マニアのアキバ

小柄で元気いっぱいのサヤカ

お母さんみたいな優しい雰囲気なのに元ヤンのあやちゃん

いろいろ器用で高身長のマッキー

動きがカクカクしてるえりちゃん

が新規加入することになった。

今年は豊作だ!

頼もしい下僕後輩が7人もできて、やれることが拡がる!

定期公演も頑張るぞ!と息巻いた。


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