創作詩『君のおかげ』作:モンブランパーク
『君のおかげ』
音声配信
https://stand.fm/episodes/66b8b47f20e514bf2d77db90
作:モンブランパーク
新学期が始まると席替え
僕の前の席が君になった
うれしくて
それをみんなに悟られないように、無表情を装った
窓際の席
1時間目の国語の授業
君がプリントを振り向きながら、僕にわたす。
振り向いた時の君の横顔にドキドキした
そう、心臓って、本当にドキドキする事を知ったんだ
プリント渡される授業が楽しみになった
君は、休み時間、本を読んでいることが多かった
表紙を見た。
天国に1番近い島という本だった。
僕はその日に町の本屋に行き、さっそく買って読んだ。
文庫本を読んだ事のない僕だったが、週末に他に何もせず、
必死になってよんだ。
次の日に、あれ?その本、面白いよねと僕は、彼女に話しかける
彼女は、えっ?読んだの?面白いよね。私、森村桂のファンになったと言った
僕は、次の日、本屋に行き、貯めていたお小遣いを全て使い、その本屋の森村桂文庫本を全て買った。
君に本を貸すために。
君に喜んでもらうために
これも面白いよと君に渡すと、
君は、ありがとうと
僕は、君が本を読む姿が大好きだった
でも、3冊目を貸した頃、君に好きな人がいる事を知った
この恋は実らなかったけれど
でも、君のおかげで、その小説家を好きになり、僕は無類の読書好きになった。
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