地の文なし小説『閉じた本』読んだけど......
地の文がない小説を書くのはアリなの?
アリだとしたら、どういう書き方になるの?
ふとそんな疑問が生まれたので調べてみたところ、
"対話体小説"という形式が存在することを知った。
さっそく該当しそうな小説を図書館で何冊か借りてきて、
まずは『閉じた本』というミステリー小説を読んでみた。のだけど、
見たかったタイプの対語体でもなければ、ミステリー小説としても
微妙でこいつはしょんぼりへにょん過ぎる...…
主人公は盲目のため音しか分からない。
それと同じような状態を対話体形式で描写することで読者も体験できる、
という設定だけはめちゃくちゃ良い。設定だけは。
だけど求めていたのは対語体形式でどう小説を書いていくのか、という点。
これについては、主人公の目の代わりとなって働く男性がしきりに周りの
風景をガッツリ説明してくれる。
つまり地の分がキャラのセリフに変換されているだけなのだ。
ガッカリすぎる。
ミステリーとしても、犯人が動機を一から十まで勝手に喋り始めた時点で
スン...…ってなったし、主人公も一見抵抗できそうな状況だが大人しく
死のステージへと上がっていく始末。
キャラが作者の手のひらで踊り狂ってますやん。
残りの借りた小説もこれと同じタイプだったらどうしよ...…