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『憧れの作家は人間じゃありませんでした』一途な恋心に号泣する感動作だったー!

こんにちは。ふわちゃまるです。今日お話しするのは私が大好きな作家である澤村御影先生の『憧れの作家は人間じゃありませんでした』でございます!
もうねぇ、この小説を読んだとき衝撃が走ったのよね、胸の中にぐあーっと熱いものがこみ上げて愛おしくてたまらなくなった。タイトルからは想像もつかない、狂おしいほどの恋心が散りばめられた作品です! 
今回もネタバレ全開で語りますので、ぜひ一緒に、一途すぎる吸血鬼先生の恋物語を分かち合いましょーっ!

『憧れの作家は人間じゃありませんでした』ってどんなお話?

舞台は現代。出版社に務める瀬名あさひが新しく担当することになった作家はまさかの御崎禅だった!というところから物語は始まります。
御崎禅といえば超大人気作家なんだけど、実はこの人、本物の吸血鬼。でも、毒舌だし小説を書くモチベーションはダダ下がりで映画ばっかり見ているし、警察からは「人外の事件」とやらに頻繁に駆り出されて執筆活動もままならない…という編集者泣かせの作家だったわけよ。
あ~っ 最高だわ、こういう設定!一瞬でひき込まれた~っ

鬼編集者・あさひは何としてもこの堕落した吸血鬼作家先生に長編を書いてもらおうと奮闘するんだけど、いつしかその熱い想いで禅を絶望から救い出していくんですっ!わ~っ、書きながら目頭熱くなっちゃうよ… 恋心に溢れた物語がたまらないのだ~!

ちなみに、澤村御影先生といえば『准教授・高槻彰良の推察』シリーズも大人気ねっ 本作品とリンクしているので両方読むのをお勧めしたーい。
テンションあがるからっ

御崎禅の魅力について語りたい…!

まず最初に言いたいことがある。それは… 御崎禅がかっこよすぎる&かわいいってことだーーーっ!!!
ふーっ、かっこいいんだよ、御崎禅という吸血鬼はたまらなくかっこいい。でもね、内面は脆くてかわいい人。「ちょっとだけかっこつけ」だから素直に謝れないし、映画も誘えないし、新しく小説を書き始めたのだって内緒にしてた。
がっかりされたくないから…って真っ赤になって言い訳するのなんて反則級のかわいさだよっ こういうところが一番の魅力なんですっ!

小説4巻からは禅のかわいさが炸裂だよ、「はにかんだ笑顔」とやらをあさひに見せるようになってさぁ、はにかんだ笑顔って何よ、日本人ではありえない脚の長さ&超絶美形の吸血鬼が、はにかんだ笑顔で映画に誘ってくるなんてどう考えたって反則だろうっ!!
全4巻を読み終えた時は「あ~っ 読み終わっちゃったよ~ 孤高のイケメン吸血鬼・禅の恋心で浮かれる姿がみれない~ 続編頼むーっ」ってなった… もっともっと御崎禅の物語を読みたいです!澤村御影先生!

禅の小説は究極のラブレター

私がこの小説に衝撃を受けた一番の理由、それは御崎禅の書く小説が前世の恋人にあてたラブレターだということです。この事実を知った時、なんか胸がぎゅーって苦しくなった… そこまで一人の女性に恋焦がれるなんて、どれだけ一途すぎなのよぉ… 
いつの日か輪廻の先に巡り合ってもう一度会いたい… そう願って運命の恋人のために小説を書き続けるなんて、こんなにも一途な吸血鬼先生の恋路を願わずにはいられませんでした。やっぱり素敵だわっ

胸を熱くするあさひの存在 

私がこの小説を読んでいて胸が熱くなった一番の理由、それは瀬名あさひの存在です。あさひねぇ、この子、本当に熱い!
警察の理不尽な要求に傷つく禅を前に、あさひはいつだって禅の代わりに激怒して涙をこぼすの。絶望に囚われやすい禅を、泥沼から立ち上がらせようと必死になる姿には何度も目頭熱くなったわ… 

そんなあさひの想いはちょっとづつ憧れから恋に変わる。禅のそばで孤独も苦しみも共有するうちに本気になるんだよね、憧れだけじゃ物足りなくなる。澤村御影先生はこのあたりの女心を描く匙加減が秀逸で感情がかき乱されて仕方なかったわ。
物語上、人外と人間の恋は成就しない現実を何度も突き付けられる。でもね、あさひなら禅への想いを貫き通すだろうなって思えたんだよなぁ… 
そのくらい応援したくなったわ。

最高のラストシーンに感動…!

小説の中で私が何よりも素敵だと思ったのはラストシーンです。こんな美しいラストシーンを読んだことはなかった。なかったんですよ、今まで。

このラストシーンにたどり着くまで、禅は幾度となく「死」を覚悟したし、あさひは禅にとってかけがえのない人になった。だからね、禅が吸血鬼に身を落としてまでも、もう一度会いたいと願った前世の恋人、その生まれ変わりがあさひだとわかった時は号泣だった…

「やっぱり、抱きしめてもいいですか?」

最後、禅のこのセリフを読んだとき、涙がぶわーーーーってあふれました… ううっ なんて素敵な言葉なんだあぁ 
たったこれだけの言葉にどれだけの思いが込められているか… 愛溢れる作品を創りあげる作家先生の本を読むと必ず気づかされる。言葉なんていらない、抱きしめたい…それだけが答えなんだよなぁって。
本当に美しいラストシーンです。なんでこの小説、アニメ化されないのかなぁ… アニメ化してほしいよーーーっ

『憧れの作家は人間じゃありませんでした』は胸熱くする恋心がちりばめられた作品です。本当に素敵な小説なので、ぜひ、読んでみてください!
荒んだ心も癒されるから~

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