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【経営者向け】求める人材像 常に上位のコミュニケーション能力とは。
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ビジネスにおけるコミュニケーション能力。
コミュニケーション能力の定義は様々ありますが、人材採用という前提条件で考えた場合に、あくまでビジネスにおけるコミュニケーション能力を前提として、下記のように定義をしています。
コミュニケーション能力とは
言語情報・非言語情報を通して、自分の伝えたいことを相手に正しく伝える能力と相手の伝えたいことを正しく理解する能力。
それでは、新卒採用において求める人材像の常に上位にくる(※アンケートに回答するような大企業)、コミュニケーション能力を選考の過程でどのように判断すればよいのでしょうか?
実際は、面接での受け答えを通じて、コミュニケーション能力の優劣を判断しているとお答えになる人事・採用担当者がほとんどではないでしょうか。
しかし、面接の短い時間では、面接官が学生に質問をして、学生がその質問に対して答えるということになりますので、本当の意味でのコミュニケーション能力を短い面接時間で見極めるということは、現実的には非常に難しいのではないかと考えられます。
実際の面接現場で起こっていること。
大多数の企業の面接では、コミュニケーション能力を見ているのではなく、プレゼンテーションスキルを見て、学生の良し悪しを判断しているケースがほとんどではないでしょうか。
特に文系学生で顕著ですが、多くの内定をもらえる学生とそうでない学生の決定的な差は、非言語情報(外見上の印象などを含む)の差はありますが、プレゼンテーションスキルが高い学生が、比較的高評価を受けやすい実情があります。
しかし、コミュニケーション能力の下支えするものは、言語情報・非言語情報を通して、相手の伝えたいことを正しく理解する能力が重要なはずなのですが、ここが欠落しているといくらプレゼンテーションスキルが高くても、相手とうまくコミュニケーションすることができないということになりやすいのです。
人事・採用担当者からの予測される反論
いやいやプレゼンテーションスキルもコミュニケーション能力の一種だ。
また面接の質問を正しく理解して答えられるかどうかで、ある程度コミュニケーション能力はわかりますよと反論をされれば、それまでですが・・・
もし人事・採用担当者の方々の、このような反論が正しいとしたならば、どの企業もコミュニケーション能力の高い人材で溢れかえっているわけですが、実際はどうでしょうか?
しかし、コミュニケーション能力と一言で言っても、早く走れるや遠くまで投げれるといった身体的能力評価と違い、そもそも様々な資質、能力、スキル、外見的な魅力、知識・教養・経験など内面的な魅力などが複雑に絡み合った総合的能力のはずです。
例えば、コミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキルがいくら優れていたとしても、不快感を感じさせる(外見的な魅力の欠如)や知識・教養・経験がなさすぎて話にならない(内面的な魅力の欠如)などと相手に一瞬でも思われてしまえば、円滑なコミュニケーションなど成立するわけがないのです。逆に外見的な魅力や内面的な魅力は問題がないが、資質・能力・スキルが圧倒的に劣っていれば同様になります。
要するに、何か言いたいかというと、アンケートに回答するような大企業では、コミュニケーション能力の高い人材を採用したい(求める人材)とは言ってはいるが、面接ではコミュニケーション能力が高い人を、正しい評価で加点評価をしているわけではなく、あくまでも面接官の主観的な応募者の外見的・内面的な印象のみで、コミュニケーション能力が低そうだと感じる人を減点評価をしているに過ぎないということです。
もしくは、プレゼンテーションスキルをコミュニケーション能力として加点評価をしているということになります。
私の強みはコミュニケーション能力ですと思い込んでいる人
人間の悩みの多くが、対人関係の悩みであるということを鑑みますと、コミュニケーション能力こそ自らがその能力向上のために常に意識をし、謙虚に研鑽に励まねばならない能力の一つであるとともに、能力向上そのものが非常に難しい領域の能力の一つとも言えるような気がしてなりません。
そのように考えますと、私の強みはコミュニケーション能力ですと堂々と言うような人は、そもそも何もわかっていないか、勘違いも甚だしいということになります。
(※自分側だけで主観的評価をするような能力ではないということです。)
採用に携わる人のコミュニケーション能力の方が大事なのではないか?
もし、短い面接時間で学生のコミュニケーション能力を見極めるが難しいとするならば、逆に採用に携わる、人事・採用担当者、面接官のコミュニケーション能力はどうなのかを一度考えてみる必要があります。
学生側にコミュニケーション能力を求めていても、採用に携わる人たちのコミュニケーション能力がとてつもなく低かったら一体どうなるのか。
そもそもコミュニケーション能力が低い人は、言語情報・非言語情報を通じて相手が伝えようしていることを正しく理解する能力が低いため、相手が本当に何を伝えたいのかを正しく理解することができません。
そのため、相手のコミュニケーション能力を正しく見極めることが難しくなるはずです。
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