週刊Assistance Vol.2

先週から始まりました、週刊Assistance。二番手はAssistanceのイラスト担当、千歌ほっぽんがつとめさせていただきます。

この週刊Assistance、未だローテーションが不定で、自己紹介文未掲載だった私がなし崩し的に投稿することになりました。

私は普段目立った活動ができておらず影薄めな上、言葉を考えるのもあんまり得意ではないので、書きやすそうな好きなもののお話でもしようかと。

大好きな漫画 夏目友人帳

夏目友人帳。月刊LaLaで二〇〇五年〜連載中で、単行本は二十四巻まで発売されています。アニメは第六期まで放送されており、昨年九月に劇場版が公開。かなり好評を博したようで、今年四月には作品展も開催されました。

夏目友人帳を知らない方のためのあらすじ説明。

小さい頃から他人には見えない妖怪が見えていた主人公、夏目貴志。早くに両親を亡くした夏目は、妖怪が見えることから気味悪がられ、親戚中をたらい回しにされながら育った。ある日、夏目と同じく妖怪を見ることができたらしい祖母『夏目レイコ』の遺品から、「友人帳」と書かれた表紙の紙束を見つける。実はそれは、祖母が勝負で負かした妖怪に「自分(友人帳の持ち主)の命令には絶対服従」という約束で名前を書かせた契約書の束だった。
友人帳を持っていれば多くの妖怪へ自由に命令できるという性質から、友人帳を奪おうとする妖怪や契約の解除(「名前を返す」と表現される)を頼みに来る妖怪等が、居候している家へ頻繁に訪れるようになる。
夏目の死後、友人帳を譲るという約束で貴志の用心棒をするニャンコ先生、近所に棲みつく妖怪たち、夏目を家へ迎えてくれた藤原夫妻、個性豊かな同級生たち等とふれあう中で、生きるもの同士の絆が描かれている。

夏目友人帳という作品の魅力のお話。友人帳を狙う妖怪はたいてい「友人帳を手に入れて周囲の妖怪から恐れられたい」という欲望により夏目を襲います。が、たまーに「友人帳を使って友人を助けたい」というように地位を求める以外の理由を持っている場合があり、それに対して主人公の夏目が「友人帳は大事な遺品だから渡せないけど、代わりにその友達を助ける手伝いをするよ」と妖怪の持ち込んだ問題を解決するために動くのです。連載初期は人にも妖怪にも拒絶感を持っていた夏目ですが、回を重ねるごとに「相手が人でも妖怪でも優しくありたい」と考え行動するようになる。そういう細やかな感情の描写が美しくて、この世界に無性に惹かれてしまうのです。


そんな私が、漫画夏目友人帳の中から厳選した話を一本ご紹介。

二巻 第五話「旧校舎の怪」

夏目が学校に馴染み始めた夏の頃、地区の企画で肝試しに参加することに。
ペアで校舎内を歩いて戻ってくるだけのはずが、時間が経っても先発組が戻ってこない。不審に思った一同だったが、時間も押しているため夏目たちに出発の番が回ってくる。校舎に入ると、突如現れた一つ目の妖怪が夏目とペアを組んでいた生徒を連れ去ってしまった!更に実行委員の仕事で通りがかった笹田に一部始終を見られてしまい、「夏目君て、この世のものじゃないものが見えているのでしょう?」と詰め寄られピンチに!?

このお話のおすすめどころは、
ニャンコ先生がレイコ似の少女に化ける
落下物に驚いた笹田が夏目に飛びつくが、妖怪に飛びつかれた時の癖でつい払いのけちゃった時の二人の掛け合い
夏目がまだ他人との距離をとりがち
だけど以前より人のことが嫌いではなくなってきて、守りたいと迷いなく言い切る夏目
いつも人から見送られる側だった夏目が見送る側になる
人と対峙した時自分が妖怪だということをあまり隠そうとしてない妖怪たち

…などなど。挙げていったらキリがないですね。でも、この一話に作品の良さが詰まっている気がします。自分の居場所を守ろうとした妖怪と、やっと居場所を見つけて守りたいものができ始めた夏目という対比も良いところですね。

おすすめどころに挙げるほどでもないけれど個人的に好きな部分として、連載初期の話なのでニャンコ先生の尻尾が丸くなかったり、フォルムがあまりスッキリしていないところがあります。そんなのが好きなの?とつっこまれそうですが、好きなんです。なんとなく。

こちらのお話、アニメでも放送されております。第一期四話、「時雨と少女」というタイトル。ちなみに、アニメと漫画では展開が少しだけ違っているので、漫画をお持ちの方はその違いを楽しむのも一興かと。


夏目友人帳の初期の話だから当然知ってるわい!もっとマニア向けの紹介はないのか!という方には、十五巻の特別編「塔子と滋」を五百回くらい読むことをおすすめします。

親戚じゅうから疎まれていた夏目をみずから引きとった藤原夫妻、その二人にスポットが当たったこの話。夏目友人帳の話の中でも一、二を競うレベルで好きです。どこがどうと事細かに書いていくとそれだけで一万字超えそうなので省略しますが、今の夏目が守ろうとするものの尊さ、人にも妖怪にも優しくあろうとする理由を噛み締めることができるお話だと思います。


収拾がつかなくなってきているので締めに入ります

まず、勢いだけで書いた文章をここまで読んでくださった方に感謝を。
自己紹介をすると宣言した割には好きな漫画の紹介をするだけでしたが、千歌ほっぽんという人間は好きなものの話をしだすと止まらないものということが伝わっていれば幸いです。

実は、好きな作品を紹介しようと思い立った発端がありまして。

活動用のTwitterアカウントでツイートしたいことがあまりにも無さすぎたので、「好きな作品の話をして話のネタを作れないかな…でも、そういうことを活動用のアカウントで書いてもいいのかな?」と悩んでいました。そんな折にnoteの話が持ち上がり、悩むくらいなら思い切ってこういう場で書いてみよう、それに対して反応があったらTwitterでも好きな漫画やアニメの感想を呟いたりしてみよう。そう閃いてしまった次第です。私の持てる語彙力を全て解放し全身全霊で書き殴りました。

頭の片隅で「好きなものをどう紹介するかで人柄をじんわり感じ取ってもらえるかも」「同じものが好きな人に親近感を持ってもらえるかも」と考えていたのですが、その結果がこれです。おめでとうございます、とっても元気な二千字越えの長文ですよ。難産でしたね。

改めて、ここまで読んでくださりありがとうございました。何か響くものがありましたら、ハート押していっていただけると嬉しいです。



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