32戦目1994年1月23日

ボクシングの、タイのライト級チャンピオンでもある
前年試合した前田が過去に対戦したことのある
ファーピカートと試合が決まりました。

とはいっても、前年の試合直前に応急処置的な手術は
しましたが、その場しのぎだったため、もう一度手術
しなければなりませんでした。
でも、ジムや団体は試合を決めてしまうのです。

そんな訳で、毎日一杯一杯でした。
身体も心も。
尻だけに後がありません。

前年のこともあり、後楽園ホールが更に熱を帯びて
膨らみました。
下の階の控室にいても、歓声は響くのです。
人込みを掻き分けて、通路を抜けてエレベーターに乗り、
6階に出ます。

冷えたタイルの温度を裸足で感じながら、でも、メインを
待つ休憩中の客の、扉向こうの熱気が暖房もない寒いだけの
その場所に届き、急かされるそれを感じるのです。

後楽園ホールで興行をする競技や団体は、南側が
埋まっているかどうかで客の全体の入り、
盛り上がりの目安にします。
そして、立ち見がどれだけ入ったかも判断基準に
します。
更にいうと、全ての方角の通路の階段がチケットの
買えなかった観客が座って隙間がなくなっていれば
超満員です。

全ての方角の階段も、南側の出入り口の穴も、
更には南口の一番後ろの裏の隙間も、音響の部屋に
続くまでの階段も全て埋め尽くしました。

曲が流れて、前奏が終わり、扉が開きます。
ちくちくと、ぴりぴりと、毛穴に人の歓声が刺さります。

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これがなんのことやらか、ようやく 理解しました。 どうもです。 頑張ってホームラン打とうと 思います。