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僕と僕の中を垣間見る 1

僕は小さい頃何をしていたのだろう?

僕は何を思っていたのだろう?


やっと思い出せたのは3歳くらい
親にパーマをかけられてチリチリの頭だった。

そうだ保育園の先生が好きだったんだ
大好きになった初めての人。
今思うと少し母親に似ていたかもしれない。
でもそんなものだよね、小さい時の好き。

そこにいる小学生は何をしているの?

今と違ってアチコチに煙草の吸い殻が落ちてる。
汚いはずなのにそれを拾って口にしてる。
ああ、シャボン玉を作っていたんだ。
中に煙が入って白い玉になるのが楽しかったんだ。

何だか騒がしい。うるさいなー。

家の中にたくさん集まって大きな声を出して騒いでる。
一体何をしてるの?
ああ、何だそうか。テレビに向かって叫んでると思ったら
友達とゲーム。只々、楽しい時間が流れていたね。

とても寂しそうな顔をしている子がいるね。

そう、僕だ。まだ小学校のころに引っ越すことに
なったんだよね。
とても寂しかったんだ。大好きな皆と離れ離れになるのが。

あれ?まだ寂しいの?違う。
小さく小さくうずくまってる。
泣いているみたい。

そうだった・・・別の町に引っ越した僕を待っていたのは

イジメだった。

毎日毎日、仲間外れにされて、物を取られたり隠されたりしてたんだ。
一つとても嫌なことを思い出した。
大人を大嫌いになったことを思い出した。
僕の机に毎日食べ残しのパンをいつの間にか入れられていた。
ある日とうとう先生に見つかり凄く怒られた。
でも僕のじゃない。僕はちゃんと食べたもの。それなのに。
どれだけ自分の物じゃないと叫んでもその先生は僕の話に
耳を貸さなかった。僕のじゃないのに!
いつの間にか大人を嫌いになっていた記憶がある。

別の日だ。何をしているの?そんな物を持ったら危ないよ。

僕はハサミを持って小学校の中で暴れていた。
そうだあの時何人かに追いかけられて誰かに殴られて
沢山に囲まれて皆に何かを言われていたんだ。

もう、僕は僕じゃなくなっていった。

もう頭の中は真っ白だ。
ぶんぶんっぶんぶんハサミを振り回している。
ずっと大声で何かを叫びながら。
やがて先生が何人か来て何かを言っている。
どれ位の時間が経ったのだろう。
僕は少しずつ落ち着いていったんだ。

力いっぱいハサミを握っていたんだね。
君の手が固まっていてハサミを離すことが
出来ないでいる。手から血も出ている。
何とか落ち着いて先生が皆に何かを言っていた。

君はその時何を思っていたの?

僕はこの時何を思っていたんだろう。

                 

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