さよならのラブソング - episode 34
僕はまたサラをこづいた。
「ねえ、サラ。『コード』って何?」
サラが答える。
「オリジナルのコードだよ。渡してないの。」
僕がキョトンとしていると、さらに続けた。
「開発って本来自分たちでやるんだけど、やけにしつこくレムリア側に要求してたの。手間を省きたかったんだよね。昔の人たちが作ったものを流用した方が早いじゃない?まあ、減るもんじゃないしそのままあげても良かったんだけど、『ポイント』があまりに低すぎたから、あの人たちには渡したらまずいよねって話になって。危険なことにならないように、一部手を加えたものを渡したのよ。」
「ポイント?」
「あの人たち、ポイントが低すぎたの。つまり、心のレベルが低いから、渡したら危険な使い方をする可能性があるでしょ?」
技術がどんなに進んでも精神性が低いと世に出せなくなる、ということだろうか。例えば原子力技術のように。
「そう。だから渡さなかったの。でも、あの人たちは自分たちが受け取ったものがオリジナルのコードじゃないって分かっちゃったんだよね。何でかな?で、ジーランディアまで偵察に来たりしてるの。しつこいから困っちゃうよー。」
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さよならのラブソング
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” …忘れないで。 …誇り高き時代があったことを。 …温かく優しい世界を。 ” ある日を境に見たこともない地図にもない島に来てしまった主人…
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