さよならのラブソング - episode 30
前に、サラとダリアンと3人で話したことを思い出した。
「みんなこの『計画的分離』キャンペーンには自分のタイミングで従うんだよ。これまでは皆、ツガイと一緒に自分の働きをこなして、ツガイと一緒に生きていたから。もっと古い、ツガイのない時代は、皆両性具有だった。今は性別の分離まで進んできている。そしたら、次のステップはツガイのいない環境での生活なんだ。彼女なりにトライしてるんだよ。でも、しょっちゅうツガイのもとに帰ってしまうんだけどね。」
するとサラが横から言う。
「最近は離れている期間を少しずつのばせてるよ、私。」
「そうだね、えらい。」
これをジーランド島の人たちは世界の中でいち早く始めたってことだろうか。そして、ジーランド島は試験場だったと。一体どんなことが繰り広げられたのだろう?そんなことを考えていると、エウルナが気づいたようにこちらを向いて言った。
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さよならのラブソング
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” …忘れないで。 …誇り高き時代があったことを。 …温かく優しい世界を。 ” ある日を境に見たこともない地図にもない島に来てしまった主人…
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