さよならのラブソング - episode 36
「怖がる?生き物たちが?わかるの?」
そう訊くと、サラはすこしびっくりした顔をした。
「え?たいちゃんの世界って、もしかして木やお花や動物たちがしゃべらないの?」
その質問に僕の方が面食らう。
「動物は鳴き声を出すけど、植物はしゃべらないでしょ?普通。」
「会話、しないの?しないんだったらセリシアの実とかどうやってもらうの?」
「セリシアの実は僕らの世界にはないよ。木の実なら枝を切って収穫するじゃん?」
「勝手に?」
「勝手に」
そう言うと、サラは少し不快な顔つきになった。女子はどこに地雷があるか分からないので、時々怖いものだ。僕は何か地雷を踏んでしまったようだ。
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さよならのラブソング
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” …忘れないで。 …誇り高き時代があったことを。 …温かく優しい世界を。 ” ある日を境に見たこともない地図にもない島に来てしまった主人…
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