kaimono

中部地方の国立大学でひっそりと生きる大学教員

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中部地方の国立大学でひっそりと生きる大学教員

最近の記事

大学教員公募と大学教員に思う事⑤

今回は「公募書類はいつ出すべきか?」というテーマで書きたいと思います。 書類の書き方ではないのか?と思われるかもしれませんが、実は出す時期というのも書類の内容に大きく関わってきます。 例えば「6月1日に公募開始、8月31日締め切り」の公募があったとして、私ならいつ書類を出すのかというとおそらく8月15日頃です。 なぜなのか? 論文や科研費の書類を書くときを思い出してほしいのですが、おそらく皆さんも締め切りから逆算していつまでにこれくらい書こうと考えると思います。 そ

    • 大学教員公募と大学教員に思う事④

      (2)採用までの経緯の続き 以上のような探りを入れつつ公募戦線にいた私ですが,最終的に決まったのは国立大学(任期無)でした. 私立大学にも出していたのですが,微妙に分野がずれるということもあってか面接には呼ばれませんでした. 現任校の公募に書類を提出したあとの経緯は以下の通りです. ①締め切り後2週間で電話連絡 ②その後,2週間後に面接 ③面接が終わったその日の晩に内々定の通知 1か月程度ですべてのスケジュールが終わったのと,すべての連絡が電話,しかも携帯からだ

      • 大学教員公募と大学教員に思う事③

        1年以上放置していたのですが,久しぶりに投稿します. 今回は現任校に赴任した時,そして現在までの話です. 2.現任校 (1)現任校での待遇など 地方国立大学で,学部は伏せますが総合大学に勤務しています. 待遇に関して、国立大学は給与規定などもホームページに載ってますのであえて自分の詳細は書きません. ただ,概ね地方国立大に所属している場合,35歳(准教授)で750~800万,40歳(准教授)で800~850万くらいが基準になってくると思います(扶養手当などの諸手当

        • 締め切りから内定までのプロセス

          教員公募の際に応募者が一番気にするのはもちろん内定が出るかどうかですが、その内定に至るまでのプロセスにも興味を持つ方が多いと思います。 この投稿では締め切りから面接通知、内定までのあれこれをわかる範囲で書いていきます。 まず面接通知および内々定までどれくらい待たなければいけないのかということは、どこまで話を通さなければいけないのかということと関係します。 そして、多くの大学ではこの面接通知から内々定までは人事委員会の中で話し合われ、決定されることが多いです。 この人事

          大学教員公募と大学教員に思う事②

          1.前任校(続き) (4)他大に異動しようと思ったきっかけ 前任校には給料や雑務の多さ、学生の質など、不満はそれなりにあったが、やはり最初に赴任したところということもあり、愛着もすぐに湧いた。 そのため、他大への転出はせめて任期5年を満了してから考えよう、そんなことを着任してしばらくは思っていた。 しかし、結果として私が前任校に在籍したのは5年よりも短い3年だった。 原因は在籍する教員の恐ろしいまでの研究に対する意識の低さである. 前の記事に自分は「業績は並み」だ

          大学教員公募と大学教員に思う事②

          大学教員公募と大学教員に思う事①

          このnoteでは公募を勝ち抜いた今現在とここに至るまでに大学教員という存在について考えたことを書き記すつもりである。 早速本題に入ろう。 現在私は大学教員として中部地方の国立大学に勤めている。 年齢等は伏せるが、他者と比較的して早い時期に安定的な職(テニュア)を得られたと思う。じゃあだからと言って私がその分野で非常に優秀な人材であったかというとそうではない。 論文数も人並、発表数も人並、学歴も人並、はっきり言って何か突出して良かったわけではない(かといって何かが悪かっ

          大学教員公募と大学教員に思う事①