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旅に出るための旅


取引先の女性が、いわゆるバッグパッカーで、今でもまとまった休みが取れたらすぐにリュックひとつで出かけるというので、いままでの旅の中で印象的だったことを聞いたら、中央アジアの数カ国を2ヶ月ほどかけてまわったとき、トルコの草原で野宿したことだと言う。
星が落ちてきそうで、なんだか怖いほど美しかったそうだ。

友だちと一緒でひとりではなかったらしいが、日本ほど安全ではないと思われるところで、野宿すご!と驚いたら、何軒かホテルをまわったんだけどその日は部屋が取れなくて。意外と平気でした。とケロリ。

全行程、予定を立てずに旅に出られるその自由さがうらやましい。
なにがあってもまあ自分は大丈夫という気持ちが根底にないとできないと思う。

安全について考えることはもちろん必要だけど、これがだめならこっちねと状況に合わせて動きながら、ゆっくり、途中でスケッチしたり、ときには隣り合っただれかと大笑いしたり、思い出に浸りながら歩いて、たどり着いた遺跡の過ごしてきた時を感じる。

どこへ行くのかも決めず、いつ帰るかも決めず、歌いながら、風を感じながら、各駅停車に乗ってぼんやりと。


嗚呼、そんな旅がしてみたい。
してみたいったらしてみたい。



こんな風に思うなんて、わたしはまだ旅に出るための旅の途中だな。



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