ようこそ、A-SPECへ#04 | A-SPECとプラクティス
こんにちは。合同会社髙木秀太事務所 髙木秀太です。
A-SPECプロジェクトに参画させていただいている法人の代表を務めています。髙木を含めた弊社スタッフ約10名がA-SPECに様々な業務でジョインしています。
この「様々な」という点は、髙木秀太事務所のA-SPEC内での大きな個性です。
A-SPECは株式会社LIXIL、株式会社AMDlab、合同会社髙木秀太事務所の共同開発プロジェクトですが、弊社の担当は多岐にわたります。トイレ内の人流や器具利用のシミュレーションプログラム開発、2D図面(CAD)の自動出力プログラム開発、各種プロモーション(広報)のサポート、実務利用でのコンサルティング、、、(実はこのnoteのバナーデザインも弊社作成のものだったりします)。
1週間のうち、髙木が参加するA-SPECの定例ミーティングの数は実に6つ+α!髙木秀太事務所はA-SPECにとってのユーティリティプレイヤー(=複数のポジションをこなせる選手)を自負しています。
大切なプロジェクトです、なんだって任せてください!
A-SPECのプラクティス
さて、ここまでA-SPECの開発リーダーたちがリレー形式で展開してきた「ようこそ、A-SPEC へ」ですが、一連の連載は4人目のリーダー・髙木の担当で一旦の区切りです。
ここまでの3人の開発リーダーたちのトピックはそれぞれで着眼点が異なり、狙ったように思えるほどにバランスが取れたものでした。(お互いで調整したわけはないのですが、、、これぞチームプレイ!)
プレイバックしてみると、、、
#01 プロジェクトリーダー:LIXILの小松さんは「いっしょに考える」という僕らの理想とも言えるA-SPECのメインコンセプト(=理念)を
#02 ロジック領域開発リーダー:AMDlabの藤井さんは僕らが捉える社会背景や実務設計の問題を整理したA-SPECのバックグラウンド(=背景)を、
#03 Web画面領域開発リーダー:AMDlabの松原さんはAIをはじめとする最新技術との付き合い方を考察したA-SPECのテクノロジー(=技術)を、
それぞれの切り口で紹介してくれました。
ならば、髙木は、2024年春現在、チームにとってもっともホットなトピック「A-SPECのプラクティス(=実践)」についてお話させていただこうと思います。
特にこの観点は、A-SPECと多角的に関わる「ユーティリティプレイヤー」である髙木だからこそアピールできることだと思います。
なぜいま「プラクティス(実践)」なのか
いきなりですが、こんな主張を。
「A-SPEC、もうほぼ出来上がってます」。
いや、もうちょっと丁寧に説明すると、僕らにとって最も大切な考え方や機能はすでに実装・公開できていると(すくなくとも髙木は)捉えています。
もちろん、もっと洗練されていかなければならない細かな機能や、見た目のデザイン(=UI)はまだまだ頭が痛くなるほどに沢山あります。しかし、小松さんが述べた「いっしょに考える」という理念(#01の記事参照)を象徴するような基本機能はすでに十分、体現できている自負があります。
しかし実際のところ、まだA-SPECはトイレ設計の業務に革新的な変革を起こすまでは至っていません。
何が足りないのか。
それが「プラクティス(実践)」です。
A-SPECはデジタルな開発環境での産声を上げ終え、そしていま、リアルな建築設計の現場での力試しへと移行しているフェーズなのです。
A-SPECはプラクティス(実践)の場で成長する
すでに様々な実務プロジェクトでA-SPEC活用が進んでいます。
時にはA-SPECの開発チームが設計者であるクライアントをサポートして、一緒に使い方を試行したりもします(もちろん髙木秀太事務所もその一員です)。
ご利用者・ご相談者はさまざまで、ゼネコン、組織設計事務所、メーカー、工務店、建築家と多種多様です。デジタルメソッドを採用し、実践の場に身を置くA-SPECにとっての最重要のテーマのうちのひとつは、やはり「スピード感」になってきます。
最大の強みは、設計図面や3Dモデル、人流シミュレーションの結果・分析をこれまでにないようなスピード感でご提供できることです。
肝は、設計者とA-SPECのコンビネーションでいかにこの設計スピードが上げられるか。
この「コンビネーション」という点が大切です。
ツールとしての性能が高いだけではダメです。
現場の設計者のアイデアが加速・強化されるような「使い方」が実現されて、はじめて価値があります。
そう、A-SPECは「いっしょに考える」ことが重要なコンセプトなのです。
A-SPECは実務の現場で今日も成長を続けています。そしていよいよ、A-SPECの自動設計を用いた竣工案件も続々と実現してきました。
noteをご覧の皆様も、ぜひご自身のトイレ設計のお供にA-SPECをご利用ください。そして願わくは、使用感のフィードバックをよろしくお願いします!
A-SPECはどんどん「使えるツール」になる
「実務で使い物にならなければ意味がない」という激しく厳しい荒波に立ち向かっている今、僕たちはこれまでとはまた異なるワクワクやドキドキを体験しています。
A-SPECはこれから、今よりももっと「使えるツール」になります。
プラクティス(実践)がA-SPECの堅実で切実な成長を促してくれると、大いに期待できるからです。
これからもA-SPECをフォローしてください。
トイレ空間の自動設計を通じて、きっと「新しい建築設計の未来」をお見せできると思います。
―――僕たちと一緒に成長しよう、A-SPEC。
そして、未だ見ぬ自動設計の理想を世界中の人達にお見せするんだ。
きっとみんなびっくりする。
まだまだこれからが楽しみだね!
筆者紹介
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