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再会した幼なじみに彼女ができていた




私菅原咲月には、浦田○○という幼なじみがいるのですが、中学を卒業してから疎遠になりしばらく会っていない…

私は中学2年の頃から○○のことが好きで、高校に入ってから告白されることもあったけど○○のことを忘れることができず付き合うことはできなかった


井上:おはよ、さっちゃん!


菅原:おはよ、和


和は中高大と同じ学校に入り気兼ねなく話せる親友です!


井上:さっちゃんあれ届いた?


菅原:あれ?


井上:中学校の同窓会のハガキだよー


菅原:届いてたよ!○○と会えるかも!


井上:ほんとに浦田くんのこと好きだよね笑


菅原:当たり前じゃん!


井上:どうする?○○に彼女できてたら笑


菅原:そんなこと言わないでー!笑いごとじゃないし…


井上:私も行こうと思ってたから一緒に行こ!


菅原:じゃあ中学校の正門の前に集合ね


井上:はーい




同窓会当日


井上:いよいよだねさっちゃん


菅原:ほんとだよ…久しぶりに会うから緊張するな…


??:咲月?


菅原:○○?


○○は私が想像していたよりも身長が高くなっていて、顔も大人びていて、柄にもなくオシャレもしていて、でもどこか懐かしい気持ちになりました


○○:久しぶり、咲月!元気にしてたか?


菅原:元気だったけどなんで連絡してこなかったの?


○○:それは…色々あって…


何この間!


菅原:なんかあったの?


○○:いや…


??:○○!


○○:××待ってたよ!


○○のことを呼んだのは、中学のころ関わりのなかった××さんだった


菅原:××さんと親しかったっけ?


○○:実はさ…××と付き合ってるんだよね笑


菅原:え?


付き合ってる!?!?

なんで関わりのなかった○○と××さんが付き合ってるの?

とりあえず理由は聞かないと

菅原:どういう経緯で?


○○:高校が同じで顔見知りが××しかいなくてそこから仲良くなったんだよねー笑 もう付き合って3年くらいになるかな


菅原:そ、そうなんだ…


最悪だ…私が奥手だし積極的にいかなかったからこんなことに…


井上:さっちゃん、ほかの子たちのところ行こ?浦田くんの邪魔になったら悪いし…


私は我慢できずその場から逃げてしまった…





井上:まさか浦田くんを××さんに取られるとは…


菅原:ほんとに最悪!どうしよ、私もう生きていけない!


井上:待ってさっちゃん


菅原:なに?


井上:私たち大学1年生なわけだし、まだチャンスはあるんじゃない?ほら情報収集してこれから頑張ればさ…


菅原:○○の邪魔したくない…


井上:でも付き合いたいんでしょ?


菅原:…


井上:(これはダメだな…私が何とかしないと!)




俺浦田○○は中学の同窓会で幼なじみであり初恋の相手である咲月に会った

最近高校から付き合ってきた××とは違う大学になり連絡やデートする頻度が減り二人でいる時間が減っていた

正直××と2人でいることに限界を感じていた


会場の端っこで休憩していた俺に××は話しかけてきた


××:○○、楽しんでる?


○○:うん!中学のとき仲良かった人とも会えて楽しいよ!


××:それって咲月ちゃん?


○○:咲月もだけどなんで?


××:いややっぱり○○は咲月のこと好きなのかなって…


××は俺が中学まで咲月のことを好きだったことを知っている


○○:いや、××のことが好きだよ?


××:ほんとに?それなら…いいんだけど…


ほんとに××のことを好きなのだろうか

ずっと咲月のことが頭から離れないのはなんなのだろうか

きっと恋なんだろうけど中途半端な気持ちはダメだよな…


井上:浦田くんちょっといい?


○○:うん…××、ちょっと行ってきていい?


××:うん…




菅原:(和どこいったんだろ…いた!)な!ぎ…


和は○○と2人で話していた




井上:盗み聞きするつもりはなかったんだけど××さんと上手くいってないの?


○○:まー…うん…


井上:そうだよね、上手くいってたらさっちゃんに話しかけるはずないもんね


○○:それは!違う…1番仲良かった子がいたら話しかけるのが普通だろ…


井上:じゃあなんで私たちと同じ大学にいるの?


私たちと同じ大学?○○は私たちと同じ大学にいるの?

一度も見かけたことないんだけど


井上:さっちゃんのお母さんに志望校を聞いて私たちに合わせたんだもんね


○○:なんでそれを…


井上:私のお母さんに話したみたいでお母さんから聞いただけ。もし中途半端な気持ちでさっちゃんの追いかけてきたなら…許さないから!


○○:…




あの同窓会から1ヶ月が経った

俺はあの同窓会からすぐに高校から付き合っていた××に振られた

まあ理由はなんとなく把握してるけど、好きだったから凹まないはずがない


○○:(一限からか…つら…)


一ノ瀬:おはよう、○○!


○○:おはよう…


一ノ瀬:まだ引きずってるの?もう切りかえて次に行かないと!あの子とかどう?菅原さんって言って文学部で一番可愛い人なんだって!


○○:そうなんだ…経済学部とは繋がりもないけどな…


一ノ瀬:つれないねー プクッ

結局同窓会以来咲月に話しかけることさえできず、こうしてグダグダ来てしまったのだが、さすがにこのままではダメだと思う


○○:ちょっと行ってくる


一ノ瀬:どこに?


中学のときみたいに後悔はしたくない


○○:おはよう、咲月!


菅原:え○○?おはよ…


○○:大学同じだったなんて知らなかった笑 よろしくな?


菅原:よろしく…


○○:またこれから連絡してもいいよね?


菅原:うん…もちろん!


○○:やっぱり咲月は笑顔が一番似合うな!


菅原:ありがと//


○○:じゃあまた今度な!





一ノ瀬:菅原さんと幼なじみ!?!?


○○:そうなんだよね笑


一ノ瀬:早く言ってよー、まさか追いかけてここの大学来たの?


○○:ギクッ そ、そんなことは無いよ…


一ノ瀬:(○○わかりやすいな笑) ニヤニヤ






○○から話しかけてくれて大学でも少しずつ話すようになった

本人曰く、××さんに振られて別れたみたいです

同窓会の日、和が説得してくれなかったらこういう結果にはなってなかったかも…

私は和の努力を水の泡にしないように頑張るしかないです!


菅原:おはよ、○○!


○○:おはよ、咲月


菅原:今日は何限まで?


○○:2限までだよー


菅原:その後さご飯食べに行かない?


○○:もちろん!じゃあまた後でね フリフリ


中学時代みたいに距離が近くなりよくご飯に行くようになりました

同窓会で和と○○が話してたことをいつか聞かなければいけないと思いながら今の距離感が丁度いいと感じることもあります



2人で家の近所のラーメン屋さんに来た


○・菅:いただきます!


菅原:ここのラーメンは昔からほんとに美味しいよね!


○○:味が昔から変わらないのもいいんだよねー


菅原:このチャーシューも美味しいし色々味変できるのもいいよね


○○:常連のやり口だね笑


店長:咲月ちゃんはずっとこの店来てくれてるからね!○○も久しぶりに来てくれて嬉しいよー


○○:いえいえ笑


店長:咲月ちゃんからはよく○○のこ…


菅原:店長!やめてください//


○○:なになに?気になるー ニヤニヤ


菅原:やめてーーー!




○・菅:ごちそうさまでした!


○○:美味しかったです!


店長:またおいでー



帰り道



菅原:ねえ、○○


○○:なに?


菅原:店長が言ってたこと気になる?


○○:まあ気になるけど…咲月が言いたくないならいいかな笑


菅原:いや、私はいつか話さないといけないと思ってたからどこかで話したいなと思って…この後空いてる?


○○:うん…空いてるけど…じゃああそこの公園でも行こうか?


菅原:うん!





菅原:実はね…気づいてるとは思うんだけど…中学のときから○○のことがずっと好きだったの…


○○:うん、知ってた


菅原:高校もバラバラになって同窓会で彼女がいるって言われて正直諦めてた


○○:…


菅原:でもね…同窓会で和と○○が話してるの聞こえちゃったんだ


○○:え?


菅原:私と同じ大学にいるって、私の志望校に合わせたって聞いてほんとに嬉しかったし諦めなくていいんだって思ったの…でも、○○は彼女いたし邪魔しちゃいけないって思って…


○○:俺もね中学のとき咲月のこと好きだった


菅原:うん…


○○:でも高校も別になって、咲月と同じ高校のやつにめちゃくちゃモテてるって聞いて咲月はそっちの人と付き合うんだって思った…だから、絶対に良くないけど××がそばにいてくれてちょっと甘えてるところがあった


菅原:○○…


○○:××と一緒にいるときも電話してるときも咲月とだったらって思ってた、ずっと咲月といたいって思ってた!同じ大学に行けば咲月に会えるしもしかしたらもう一度って思ってたんだ


菅原:…


○○:咲月のこと遠くから見ててすごい元気そうで良かったって、でも俺が隣にいなくて寂しくて咲月と仲良くしてる人に嫉妬もした。同窓会があるって聞いてチャンスだと思ったけど××と会うことも覚悟してた


菅原:それで別れたと…

○○:そう…俺咲月のことが好き!一生離さないから!


菅原:ちょっと…考えさせて…私も好きなんだけど少し時間がほしい…


○○:うん…いつでも待ってるから





○○の告白から1週間が経った

○○はあれ以来私に判断を委ねることを決めたのか挨拶くらいはするがご飯に行ったりすることは無かった

○○と付き合えることは嬉しいし一緒にいたいとも思うけど、今回のことはそれだけでは決められないような気がする

ほんとに私のことだけを見続けてくれるのだろうか

この間のことを和に伝えると


井上:良かったじゃん!さっちゃんがやっと○○と付き合えるなんて嬉しいよ!


と喜んでくれた

私の中でなにかが引っかかる

そのなにかの正体を突き止めるために話をしに行こう

そして私の本当の気持ちに決着をつけよう






菅原:今時間大丈夫?


○○:うん…いいけど…


菅原:ちょっと長くなるかもしれないからどこかお店入らない?


○○:ならここの大学の近くのカフェ行こうか?


咲月が話しかけてきた

話はこの間の告白のことだろうな

どのような答えが返ってきても受け入れよう…


菅原:私の答えを言う前に1つ聞いていいかな


○○:うん…


菅原:××さんと付き合ってた頃私のことを頭の片隅に置きながら付き合ってたんだよね?


○○:うん…


菅原:もし私と付き合ったらそんなことが絶対に起きないって言える?


○○:うん!絶対に咲月から目離したりしない!


菅原:そっか…この質問の答えを聞く前に私の答えは決まってるから…





私は○○と付き合わないことを選択した

この答えは何年か経った時に後悔するかもしれない

でも私は彼に疑問を抱いてしまった

ほんとに一途に愛してくれるのか

浮気をしないのかっていう疑問を…

私の中で愛というのは言葉では伝わらないものだと思うし、彼の気持ちを信じてあげられなかった

ここまで尽力してくれた和には申し訳ないけど彼とは付き合うことができなかった


彼と、彼への気持ちとここでお別れです




さようなら、○○…





今回の作品のヒロインはさっちゃんです!

題名の割に暗い内容となってしまったのは申し訳ないですが、私的にとても満足です笑

昔好きだった子と会ったけど、昔の印象と違うみたいなリアルな状況を描いてみたかった!

こういう作品はたまには書きたくなります笑

次は明るい作品を書こうと思いますのでそちらの方も見てください!

ご覧いただきありがとうございました!

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