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突然帰省して誕生日の幼馴染を驚かせてみた






僕は前田○○、24歳

大学に進学するのと同時に、地元北海道から東京に引っ越し、今は社会人2年目である

10月になり、世間はハロウィンの話題でもちきりである

でも、僕はハロウィンになると周りの人とは違う考えになる


○○:(紗耶元気にしてるかな…)


僕の幼なじみであり初恋相手の金川紗耶

僕が大学に進学するときに離れ離れになった

紗耶は地元の企業に就職しているらしい


??:前田くん、ボーッとしない!


○○:すみません、田村先輩


この人は田村真佑先輩

ひとつ上の先輩で物腰の柔らかそうな人であるが、小悪魔的な一面も持ちとても人気のある社員らしい


田村:そういえば前田くん、10/30から11/3までのこと聞いた?


○○:何も聞いてないです…


田村:なんかオフィスの掃除とかインターネット環境の整備とか諸々の事情で休みになるらしい


○○:そ、そうなんですね…

急な休み来たーーー!

こんな有意義で大学の休講みたいな休みが社会人になってあっただろうか!


田村:そんなに嬉しいの?笑


○○:顔に出てましたか?笑


田村:出まくりだよー
なんかあるの?彼女?


○○:い、いや彼女なんて…


待てよ…

これは大学時代にお金が無さすぎてできなかった帰省のチャンスなのでは!

ワンチャン紗耶に会いに行くチャンスなのでは!


田村:前田くん、彼女いるのか!


○○:え…


男1:おい、なんで隠してたんだよ!


男2:抜け駆けかよ…


○○:い、いないんですけど…


田村:じゃあなんで「彼女なんて…」って濁した!


○○:いやそれは…


男1:羨ましすぎる…


男2:クリスマスまでに頑張ろうな…


同僚らが感傷に浸ってるうちに逃げよう…

○○はオフィスからトイレに避難した


田村:まだ尋問は終わってないぞ!







さて急に休みと言われてもどうやって帰省しようか…

家族には言うか?…でも紗耶に伝わるしな…

全員に黙っていくか?…いや普通に迷惑だよな…

ちと母親に頼ってみるか…


○○L:『お久しぶり、元気にしてたか?』


○母L:『今まで連絡も寄越さないで何してたの?』


○○L:『お金がなくて実家帰れなかったからさ…』


○母L:『まあなんでもいいわ…なんか用があって連絡してきたんでしょ?』


○○L:『ハロウィンあたりに休みになったから実家戻るね、家族以外には他言無用で』


○母L:『何を企んでるか知らないけど帰ってらっしゃい。紗耶ちゃんの家族の方たちも会いたがってたわ』


○○L:『帰ったら会いに行くけど、誰にも言わないでほんとに』


○母L:『分かったわよ…』


物分りのいい母親で助かる…


○○:さて紗耶には何買って帰ろうかな…






私は金川紗耶、今は保育士として働いています

ハロウィンが近づくと私はワクワクしてきます!

でもここ数年私の誕生日は物足りないんです…


金川:(○○、どこで何してるんだろ…)


園児1:せんせ、あそぼ!


園児2:おえかきしよ!


金川:みんな、今日も元気いっぱいだね!


こうして子どもと接していられるのはとてもたのしいし、他のことなんて全て忘れられる






紗母:おかえりなさい、先にご飯食べるかい?


金川:先にお風呂入るよ!


紗母:じゃあラップしてテーブル置いておくわね


金川:お母さん、ありがと!



ポチャン



金川:はあ、私どうしたいんだろ…


お風呂に入りながら○○のことを考えてしまう…


○○と離れて6年が経ったけど、私は○○のことが忘れられなくて一歩も進めていない…

○○は東京でなにしてるのかな…

私のことなんて忘れて、彼女とハロウィン過ごすのかな…


金川:私なんて…


考えれば考えるほど自分が切なく悲壮感漂う存在だということが分かる

○○、会いたいな…





10/30になった

僕は北海道に向けて出発した



○○:うわ、寒…


さすが10月下旬の北海道

朝は10℃をきり、冬が顔を覗き始めている


○○:俺の家、空港からどのぐらいかかるっけ…


もう実家への距離も分からなくなるくらい東京に慣れてしまった


○母:そんなとこでうろちょろしないの


○○:母さん、なんでここに…


○母:あんたが着く時間教えてきたんでしょ…迎えに来いっていうことじゃなかったの?


○○:そんなつもりではなかったんだけど…


○母:まあいいわ…ほら行くわよ


○○:ありがと、母さん


○母:はいはい、どういたしまして




車に乗り1時間ほどで実家に着いた

車窓から見える景色は都内よりひと足早い紅葉が見頃となっており、懐かしい気持ちになる


○○:さて、俺が帰ってきたら父さんとか紗耶はどんな反応するかな…



○父:帰ってきたんだな、○○!


○○:父さん、ただいま!今まで連絡しないでごめんな!


○父:ほんとだよ!でもこうしてまた会えて嬉しいぜ!

○○:変わらず元気でよかった…

○父:紗耶ちゃんには会ったか?さっき家に帰るところ見たぞ!


○○:まだ会ってないから挨拶してくる


○父:行ってこい!


○○は家を出て紗耶の家に向かった


○母:○○びっくりするでしょうね…紗耶ちゃん綺麗なったから


○父:べっぴんさんすぎて○○唖然とするんじゃないか? ハッハッハッ






ピンポーン



私が帰ってきてからすぐ家のインターホンが鳴った


金川:今出ます!


誰か宅配便でも頼んだのかな…


金川:お待たせしましたー…なにか…ごよ…う


何故か知らないけど玄関先には○○がいた


○○:久しぶり、紗耶元気に…して…たか…


何故か知らないけど○○は黙り込む


金川:○○!?!?


○○:お前紗耶なのか!?!?


金川:どこに驚いてるの?笑


○○:いや…あの…その…


何を思ってるのかさっぱり分からないけど完全に目が泳いでいる


紗耶:目が合ってないんですけども…


○○:いや…き、綺麗になったなって思って…//


金川:な、何言ってんの!もう!//


紗母:あら○○くん、お久しぶりね


○○:お久しぶりです!皆さん元気そうでなによりです!


紗母:あがっていくかしら?


○○:いえ、家族とご飯食べに行くので今日は…


紗母:そうよね…でも紗耶は明日空いてるから!


金川:ちょ、お母さん!//


○○:じゃあ紗耶、明日迎えに来るから準備してて


金川:う、うん…//


○○:札幌駅前に集合ね


金川:うん



私たちはハロウィンデートに行くことになった…






10/31


世間は今日ハロウィンという一大イベントがあるらしい

そんな僕は今日大勝負を迎える…


○○:やっぱ綺麗だったな紗耶…


玄関先でしか会ってないのに、忘れられないほどの紗耶の美貌が脳裏に焼き付いている


○○:好きだな…紗耶のこと…今日告白しよう…


数年越しの恋を叶えるために僕は今日告白する

19時頃に集合になった

今は13時、緊張するにはまだ早いだろうか…





19:30



クシュン


○○:やっぱり夜は格段と冷えるな…



集合時間から30分が経った

紗耶からの連絡は一通もない

ハロウィンなのでなにか事件に巻き込まれたのではないかと心配になる

駅前はハロウィンのイベントで賑わっており連絡する以外の手段での集合は難しそうだ…

走り回ってもすれ違ったりするので、集合場所からは離れない


○○:さ、紗耶…どこ行ったんだよ…


??:み、見つけた! ハアハア


○○:紗耶!


思わず○○は紗耶に抱きついてしまう


金川:○○!//


○○:ほんと心配したんだからな!


金川:ごめん…


○○:連絡くらいしてよ…


金川:携帯の電源切れちゃってて…


○○:ほんと…ドジなところ変わってないな…笑


金川:ドジは余計!…もうそろそろ離してもらってもいい?恥ずかしいんだけど…//


周りの視線がこちらに向いてるのに気づく


○○:ご、ごめん!//つい…勢いで…//


金川:私は嬉しかったよ?


○○:え?


金川:私はハグしてもらえて嬉しかったよ?


○○:紗耶なにいっ…


唇に柔らかい感触がする


○○:さ、紗耶!//


金川:これが私の気持ち!// ○○はどう思うのかな…?


○○:紗耶…


金川:なに?


○○:僕も紗耶のことが好き!


金川:嬉しい!


紗耶は○○に抱きつく


○○:紗耶、僕と付き合ってください!


金川:待ってたよ…○○…


○○:誕生日おめでと、これからよろしくね?


金川:うん…//



ハロウィンの喧騒の中、2人は熱いキスを交わした…




fin





今回のヒロインは金川紗耶ちゃんでした!

やんちゃんの誕生日の2日前ですが誕生日作品となります!

ずっとやんちゃんで書きたい気持ちはあってこの機会に是非と思って投稿しました!

ご覧頂きありがとうございました!

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やんちゃん誕生日おめでとう!

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