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大人しいマドンナは裏で僕を溺愛している







僕は佐鳥○○と言います!高校2年生です!

突然なのですが、僕のクラスにはマドンナがいます

彼女の名前は五百城茉央ちゃんと言って女の子からは「まおちゃん」と呼ばれているそうです


彼女はマドンナなのですが…


男:ねえ、五百城さん、今日の放課後遊びに行かない?


五百城:いや…


男:いいじゃん、1時間くらいさー


五百城:すみません…そういうの得意じゃなくて…


彼女は極度の男性嫌いで


男1:お前、五百城さんに話しかけてこいよ!


男2:無理だって、あの雰囲気に入れるわけないだろ!


教室の端っこで読書をする大人しい子なのです!



大人しいのにマドンナなのはなぜかって?


それは、誰もが2度見するような美貌の持ち主だからです!


常に潤んだ目と透明感のある顔!そして、小顔で足が長くて……とたくさんの魅力があります!




奥田:おはよー、佐鳥くん!


○○:おはよう、奥田さん


奥田:茉央のこと見てたの?


○○:いや!ち、違うから!//


奥田:男子の視線ってすぐバレるんだよー


○○:…//


奥田:佐鳥くんは付き合いたいって思わないの?


○○:思うけど無理だよ…//絶対釣り合わないし…


奥田:そんなことないと思うけどなー笑 ほら佐鳥くん、茉央とバイト同じって言ってたじゃん!


僕と五百城さんは同じ本屋でバイトをしている


○○:五百城さんにバイト中話しかけても無視されるんだよねー…毎回バイト被ってるから仲良くなりたいって思うんだけどね…


奥田:そうなんだ ニヤニヤ


○○:奥田さんがなんでそんなにニヤつくの?


奥田:いや!いい情報聞けたなと思って!ありがと!


○○:あ、うん…(なんで話せてないことがいい情報なんだろう)




16時


○○:お疲れ様でーす


店長:お疲れ様!今日18時から私の代わりに五百城さん入ることになったからよろしくね!


○○:あ、そうなんですね!分かりました!(五百城さんと被ると気まずいんだよな…)


店長にもバレてないし奥田さんも知らないと思うけど僕は五百城さんに嫌われてると思う

いつも無視されるし…




18時



五百城:お疲れ様です…


○○:お疲れ様です!


五百城:…


店長:引き継ぎするねー


五百城:はい…


また無視された…さすがに傷つくかも…





客:あのーすみません


五百城:はい…


客:この本ってどこにありますか?


五百城:これは、えっと…


○○:五百城さん、どうしたの?


五百城:あ、いや…


○○:この本探してるんだね、お客様こちらにありますよ!


客:ありがとうございます!


○○:お困りでしたらいつでもお申し付けください!


五百城:あの…


○○:??


五百城:ありがと…//


○○:全然大丈夫だよ!困ったときはお互いさまじゃん!


五百城:うん…



無視されて傷つくときもあるけどこうやってお礼がしっかり言えるところとかがとても好きなんです

好きというのは恋愛的な意味では!ないです…





翌日


私はクラスで仲のいいいろはとさっちゃんと3人でご飯を食べています

昨日の一件を話すと…


五百城:って言うことがあって!優しいと思わへん?


奥田:もう佐鳥くんが優しいのは分かったって笑


菅原:それはそうとその前の態度が問題だよねー


五百城:ギクッ


奥田:ほんとそうだよねー、私たちと話してるときみたいに元気よく話せばいいのに


五百城:それは無理なの!やっぱ佐鳥くんの前に立つと緊張して…話せなくなる…


菅原:佐鳥くんは自覚してないみたいだけど女子人気高いからいつか取られちゃうかもよ?


五百城:それは嫌だ!


奥田:なら話すしかないじゃん!いつも佐鳥くんとシフト合わせてるのに…


五百城:それは無理…


奥田:昨日佐鳥くんにバイトの話聞いたけど話せなくて悲しそうだったよ?


五百城:そうなん?


菅原:なら尚更話すしかないじゃん!まずは挨拶とか本の好みとかから話してみたら?


五百城:そうやな…次のシフトでやってみるね!


奥田:その意気で頑張れ!


○○:(なんか五百城さんが元気そうで何よりだな笑)






今日は五百城さんと最初から最後までシフトが同じの日です

五百城さんとは家の方向も一緒みたいで帰るときは少し気まずいんですよね…

いつも通り挨拶から頑張ります!


○○:お疲れ様、五百城さん!


五百城:お、お疲れ様です…佐鳥くん…


○○:…


五百城:ど、どうかしました?


○○:あ、いや、なんでもないです…


なんと、なんと!五百城さんが挨拶してくれました!シフトが被り始めて数ヶ月経った今日挨拶を返してくれました!

今日なら少しは仲良くなることができるかも知れません!


客:あの、すみません!お支払いしたいんですけどー


○○:五百城さん!今手放せなくてレジお願いしてもいい?


五百城:はい!


え、五百城さんってこんな大きな声出せたんだ…

静かなイメージしかないから意外かも…





○○:今日はお疲れ様!


五百城:お疲れ様でした…


○○:無茶なお願いしてごめんね💦


五百城:全然大丈夫ですよ…佐鳥くんのお願いなら尚更…//


○○:え//


五百城:なんでもないです!


○○:もう外暗いし家まで送っていくよー


五百城:そんなの悪いですよ…


○○:無茶なお願い聞いてもらったし、もっと五百城さんと話したいから…ダメかな?


五百城:そこまで言うならいいけど…//


○○:やったね! ニコッ


五百城://


○○:五百城さん顔真っ赤だけど大丈夫?


五百城:大丈夫ですよ…ほんま急にずるいは…//ボソッ


○○:??






○・五:お疲れさまでしたー


店長:お疲れさまー




○・五:…


五百城さんに一緒に帰ると言ったはいいものの何を話せばいいか分かりません💦


五百城:あの…


○○:どうしたの、五百城さん?


五百城:佐鳥くんは本屋でバイトしてるけど、好きな本とかある?


○○:好きな本か…難しいな…でも湊かなえをよく読むかなー


五百城:湊かなえ!どの作品が好きですか?


○○:んー…何度も見返しちゃうのは………



なんと五百城さんと好きな作家さんが同じで話が盛り上がりました

好きな作家の話をしたあとは学校の話や少しプライベートな話もしました


五百城:もう家や


○○:ほんと?じゃあまた明日学校で


五百城:ちょっと待って…連絡先交換したい//


○○:うん!どうぞ!


五百城:嬉しい…ありがと…//


○○:また明日!フリフリ


五百城:うん…//






翌日



昨日の出来事を2人に説明した


五百城:というわけで、連絡先をもらうことができました!


奥田:やったじゃん!茉央にしてはやったんじゃないの?


五百城:うるさいは、ほんま笑


菅原:じゃあ来月の体育祭で告白だね!


五百城:さすがに早いんやないかな…


菅原:情報によると佐鳥くん意外と運動神経いいらしくて大活躍しちゃうかもよ?


五百城:……


奥田:まだ焦らなくてもいいけどそういうこともあるかもね…






体育祭の練習が始まりました

私は借り物競争に参加します!


佐鳥くんは体育祭の100m、クラス対抗リレーに出ることになったのですが…


男:佐鳥、足速すぎない?なんかスポーツやってたの?


○○:中学までサッカーやってたけどもうだいぶ離れてるよ


男:ちなみにお前めちゃくちゃ人気あるの知ってる?


○○:人気?


男:顔も良くて優しくてさらに体育祭の練習ですごい活躍したらそうなるだろ


○○:そんな大層な人間じゃないよ笑


男:誰かに告白されるかもな笑


○○:ないから安心して笑






と本人は言ったものの、彼の活躍やギャップに魅了された女子たちは


女:佐鳥くん、あの…今いいかな?


○○:うん…


菅原:佐鳥さまはまた呼び出しですねー


奥田:体育祭練習期間に入って何回目だろうね


五百城:…


菅・奥:(分かりやす笑)


菅原:佐鳥くん彼女欲しいとか言ってたなー(聞いたことないけど笑)


五百城:ギクッ


奥田:早くしないとほんとに彼女作っちゃうかもねー


五百城:あー!もう!なんなん?好き放題に言わせておけばずっと!


菅原:茉央!ほんとに取られちゃうよ?ほんとにいいの?


五百城:それは…






体育祭当日


女子たち:佐鳥くん!頑張って!


○○:フリフリ


女子たち:キャーーー!


男:ほんとにお前変わったよな


○○:え?


男:体育祭前から何人に告白されたの?


○○:分からないけど、みんな断ったよ?


男:なんで?


○○:だって俺は


好きな人がいるから


男:(格好つけやがって笑)







私が出場する借り物競争が始まりました


五百城:お題は!


「大切な人」


大切な人って…いろはやさっちゃんも大切な人やけど…

私の高校生活を色鮮やかで賑やかでドキドキさせてくれたのは彼だと思うし、これからも大切にしたいって思える人は彼しかいないと思う



五百城:○○!ついてきて!


○○:僕?


五百城:ほら!


ギュッ


○○:五百城さん//


五百城:急がないと1位になれないから今だけは我慢して//


○○:うん//


五百城:走りながらやけど私の話聞いてくれへん?


○○:うん…


五百城:私のお題、○○には教えられへん…でももし知りたかったら体育祭のあと本屋の前に来て…


○○:うん、分かった!



私たちは無事1位になることが出来た






私たちのクラスは○○の活躍のおかげで優勝することができた

○○の周りにはたくさんの女子たちが集まったけど○○は私の集合に急ぐために全ての誘いを断ってくれていたみたいです


○○:おまたせ、五百城さん!待った?


五百城:全然待ってへんよ…


○○:なんでここに呼び出したの?


五百城:だってここが私たちの仲良くなったきっかけの場所やん!


○○:そうだね、バイト先が一緒じゃなかったら話すこともなかったよね




五百城:ここの帰り道も懐かしいよね


○○:五百城さんと僕が好きな本について話したのもここだったよね


五百城:茉央って呼んでや//


○○:え//


五百城:五百城さんじゃ距離感じるやろ//


○○:まあ、うん…// ま、茉央//


五百城:なに?○○?


○○:いや、読んだだけ//


五百城:へへへ// 嬉しい//





五百城:家着いてしもたな…


○○:うん…


五百城:ねえ、○○?○○は私のことどう思ってる?


ギュッ


五百城:え//


○○:僕は茉央のことこのくらい離したくない…茉央はこの気持ち受け取ってくれる?


五百城:うん//遅いくらいやは//


○○:ねえ茉央?


○○は名前を読んで茉央のことを離した


五百城:ちょっと離さんとい…


チュッ


五百城:は!//


○○:今日体育祭で頑張った分のご褒美だよ?


五百城:それは許してへん//


○○:ほんとに茉央のこと大好き!


五百城:茉央も大好きやで!


チュッ


○○:は!///


五百城:へへへ//幸せや!




fin




今回の作品はアルルエリさんの企画に参加した作品でした!

これまで見ていた妄ツイ師の方でどの作品も面白くて尊敬します…

アルルエリさんの作品の中に「クラスメイトのアイドルに怒られました」というシリーズがあり、私はそのシリーズが大好きなので、ヒロインは五百城茉央ちゃんになりました!

ご覧いただきありがとうございました!

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