女子嫌いの君は振り向かない
女:ねえ○○くーん!
○○:…
女:ここ分からないから教えてくれなーい?
○○:ウザイからやめてくれ
女:なっ…う、ウザイかな私…
○○:ウザイし鬱陶しいな
女:もう知らない!こんな私のこと振るなんて!
私たちの学年でもちょっとモテる女の子に全然興味を持たないのは、萩原○○、高校2年生
そして彼の解説をしてるのは、彼の幼なじみ・菅原咲月です!
○○とは小学生のときからの仲で、彼は極度の女子嫌いで中学の時から私にも口を聞かなくなってしまった
私は学級委員なので無理矢理話しかけてるんですけどね…
菅原:ねえ○○!
○○:なんだよ…
菅原:プリント出してない!
○○:はいはい…これね…
菅原:ありがとね、○○!
○○:う、うん…
こうやって無理矢理話しかけても微妙な反応しか来ないんです…
先生:席替えするぞ!
生徒:いえーい!
学校生活の中でもささやかなイベント…いや私にとっては一大イベント「席替え」がやって来ました!
菅原:(○○と隣になれるかな…)
冨里:さっちゃん、萩原くんと隣になれないかなーなんて思ってる?
菅原:奈央!
先生:なんだ、菅原!うるさいぞ!
菅原:す、すみません…もう奈央!
冨里:幼なじみに片思いなんて辛いねー…さらに女子嫌いまで付いてくるなんて…
菅原:ほんとだよね…上手くいくかな…
先生:菅原!冨里!くじ引きにしに来い!
菅・冨:はーい!
菅原:(絶対引いてやる!)とりゃっ!
菅原:よろしくね!○○!
○○:おう…
私は○○と隣になることができたのだ!
○○:咲月…
菅原:な、なにかな!
急に話しかけてきた!
○○:久しぶりに話したな…
菅原:た、たしかにね!私はいつも話しかけてたけどね…
○○:うん…分かってる…これからもよろしくね…
菅原:うん!
○○から話しかけてくれるなんて私嬉しい!
冨里:そんなんじゃダメだよ!
菅原:え!久しぶりに話せて一歩目なんじゃ…
冨里:だって男子と話すなんて当たり前じゃん!
菅原:たしかに…
冨里:だから!○○に構ってもらおう作戦やってみよ!
菅原:よし…よし!やってやろう!
と意気込んだはいいものの…
○○:…
菅原: ジー
○○:…💦
菅原: ジー
○○:なに!咲月!
菅原:い、いや…なんでもない…
女:ねえ○○くん!
○○:なに…
私側じゃない隣の女子が○○に話しかける
女:教科書忘れちゃったから見せてくれない?
○○:え、嫌だ
女:なんでよー、お願い!
○○:嫌だって言ってんじゃん…めんどくさい…
えめんどくさいの?
私が構ってもらおう作戦やったら怒られる?
菅原:ねえ、○○
○○:なにかな?
さっきの出来事もあり口調が強い
菅原:いややっぱなんでもない…
○○:そ、そうか…
なかなか一歩踏み出せない咲月でした…
昼休憩
菅原:奈央!私無理かも!
冨里:なんでよ!頑張りなよ!話しかけるだけだよ?
菅原:だって○○さ女子嫌いがすぎるよ…
冨里:もうしょうがないな…萩原くん!
○○: ビクッ な、なに?
冨里:さっちゃんから話したいことがあるって!
菅原:ちょっと奈央!
○○:どうしたの咲月?さっきも…
菅原:一緒にお昼食べない…?//
○○:え…まあ、いいけど…
うそ!あの○○が一緒に…//
女:なんで菅原なんかと…
外野がうるさいけど私は気にしない
冨里:やったねさっちゃん… コソコソ
菅原:もう…//
こうして私は○○と一緒にお昼を食べることになった
菅原:あ!その卵焼き!
○○:これ?
菅原:小学校のときからそれ入ってるよね!
○○:たしかに…
菅原:ほしいなー、その卵焼き
○○:え//
菅原:はい、あーんして?
冨里:(さっちゃん、大胆だな!) ニヤニヤ
○○:え…あーん…//
菅原:美味しいよ、○○!
○○:そ、そうか…//
冨里:(萩原くんもそうなんだ) ニヤニヤ
菅原:ねえ奈央…表情がうるさい…
冨里:え、酷くない?
○○:ぷっ!ははは!
菅原:笑いすぎだよ、○○!
○○笑ってくれたな…嬉しい…
この昼休憩から
菅原:ねえ○○、教科書貸して!
○○:うん…
菅原:ねえ○○、ペアワークだって!
○○:や、やるか…
菅原:ねえ○○、一緒に帰ろ?
○○:まあいいけど…
積極的に○○に話しかけられるようになった
こうして○○に構ってもらおう作戦は完結したのだ…
作戦の結果は…
○○:今日図書委員あるから校門で待ってて!
菅原:うん!
こうして○○と仲良くなることができたのだ!
○○:咲月おまたせ!
菅原:うん!帰ろっか?
○○:うん!
昔のように話したり一緒に帰ったりすることができるようになった
こうして○○と付き合う第一歩を踏み出したのです…
ある日
○○:ねえ咲月、今日も図書委員あるんだけど、長くなりそうだから帰ってていいよ?
菅原:う、うん…
普段だったら図書委員のあとは校門で待っててって言うのに…
冨里:普段だったら図書委員のあとは校門で待っててって言うのになんで今日は帰っててって言ったんだろうって思ってる?
菅原:奈央!
冨里:またまた登場、奈央ちゃんだよ! エヘヘ
この子いつも気配がない…
怖いよこの子…
菅原:き、気にしてないから…
冨里:追ってみる?
菅原:ダメだよ!そんなの!
冨里:でもどうする?女の子と話してたら…
菅原:それは嫌だ…
冨里:じゃあ追ってみようよ!
菅原:うん…
私はまだこのとき想像していなかった
これから見る惨状を…
図書室
冨里:どこにいるかな…
菅原:受付とか大テーブルとかにはいないか…
私たちは奥まで歩いていく
○○:そうなんだ!この本はほんとに面白いね!
奥の棚の方で○○の声がした
菅原:おーい○…
井上:湊かなえの本は伏線回収がすごいもんね!
○○の隣にいたのは学年でも有名なマドンナの井上和ちゃんだった…
菅原:ねえ奈央…帰ろ…
冨里:え…でも…
菅原:帰ろ…
冨里:う、うん…
私たちは○○に声をかけることなく帰ることにした…
○○の笑顔が他の子に向けられているのが耐えられなくて…
翌日
○○:咲月、一緒に帰らないか?
菅原:う、うん…
○○はいつものように私を誘ってくれた
私が図書室でのことを見たのを知らないで…
○○:それでさ…
○○には申し訳ないけど今はこの状況を心から喜べる気がしない…
○○:咲月?大丈夫?
大丈夫なわけない…
図書館のことを見て大丈夫なわけない…
菅原:き…はな…おん…は…だ… ボソッ
○○:なんか言った?
菅原:昨日話してた女の子は誰!
○○:えっ!
私は思わず○○の胸に飛び込む
菅原:あの女は誰よ…誰なのよ…
突然出てきた女子になんか負けたくない…
マドンナなんかよりも私みたいな幼なじみを見てほしい…
その気持ちが涙とともに溢れ出る
菅原:私はずっと昔から○○のこと知ってた!小学校のときから!でもなんでぽっと出のマドンナなんかに…
○○:咲月、落ち着いて…
咲月:なんで図書委員なんて嘘ついたの?なんで!
○○:仕事だよ…そのときにたまたま話しかけられて…
菅原:女子嫌いだったんじゃないの!
○○:嫌いではないけど…なんでそこまで怒ってるの…
菅原:なんでって…好きだから… ボソッ
○○:え?
菅原:好きだからに決まってんじゃん!
○○:え//
菅原:もう○○の馬鹿野郎!帰る!
○○:おい!咲月!
○○の顔を見れなくて、声なんて聞けなくて逃げ出してしまった…
翌日
○○:お、おい…咲月…
今日は○○と話したくないな…
菅原:ごめんちょっと用事あるから…
○○:…
○○:咲月!一緒に…
菅原:ごめん、先生に呼び出されてるから…
○○:おう…
結局今日一日中○○のことを無視してしまった
家に帰っても少し後悔している
○○の断られたあとの顔を見ると悲しくなる…
菅原:何してんだろう…私…
ピンポーン
菅原:はーい!(誰だろ…)
菅原:どなたでしょう?
○○:おう…咲月…
菅原:ま、○○…なんでここに…
○○:話がある…上がっていいか?
菅原:え…うん…じゃあ私の部屋に…分かるよね?
○○:うん…
○○:なんか懐かしいな…
菅原:ジロジロ見ないで!
何故かわからないけど○○が私の部屋にいます…
菅原:で用件はなに?
○○:まあそうなるよな…なあ咲月!
菅原:はい!
○○:昨日の女の子なんだけど…
菅原:うん…
○○:同じ委員の子でさ荷物整理してるときにたまたま会話をしてただけなんだ…
菅原:そ、そうなんだ…
○○:それでさ…咲月昨日好きって言ってくれてたじゃん…
菅原:うん…
○○:俺もずっと咲月のこと好きだった…だからさ付き合ってほしい!
菅原:…
不安から解き放たれたからなのか涙があふれる
○○:さ、咲月?
菅原:う、嬉しいよー!○○!
○○:咲月!//
私は○○を抱きしめる
菅原:大好き○○!
○○:俺も大好きだよ…//
菅原:なんで私とか女子と話さなくなったの?
○○:それは…ほかの女子は関係ないけど…咲月と話すの恥ずかしかったから…//
菅原:へー可愛いところあるじゃん笑 ナデナデ
○○:やめろ!咲月!
菅原:よろしくね!○○!
○○:お、おう!
fin
今作は下剋上ず。の方々の企画に参加させていただきました!
有名な妄ツイ師の方々のいる軍団の企画に参加できることを光栄に思います!
皆さんの作品ずっと楽しみにしてます!
てなわけで…
今回のヒロインは菅原咲月ちゃんでした!
告白は相手に好意を抱かせるひとつの手段、意識させるひとつの手段なんです!
片思いの方は参考に(?)してください笑
ご覧頂きありがとうございました!
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