告白してきた後輩はマネージャーになりました
俺菅原○○は、野球部に所属する高校2年生。
今日は入学式で初めて後輩ができる。もし野球部入ってくれる子がいたら仲良くなりたいな…
そのためには入学式で勧誘をしなければならない
○○:野球部入りませんかー!
先輩:調子はどんな感じ?
○○:今9人体験来るって言ってたので試合はできそうです!あとはマネージャーですね…
先輩:そういえば妹さんもこの高校なんじゃなかった?
○○:咲月はバスケ部入るらしいので無理だと思います…
??:あの!そこのプリント持ってる人!
○○:(俺か?)…はい
??:一目惚れしました!付き合ってください!
??:ちょっと美空!それ私のお兄ちゃんなんだけど!
○○:あのー、咲月どういうこと?
咲月:この子は一ノ瀬美空ちゃんって言って中学の時からの親友なんだけど、一目惚れした人がいるってついてきたの…そしたらお兄ちゃんのところに…
一ノ瀬:こんにちは、お兄さん!私一ノ瀬美空って言います!美空って呼んでね?
○○:あのー、一ノ瀬さんごめんなさい💦一ノ瀬さんのこと知らないし付き合えない
一ノ瀬:もとから付き合えると思ってませんでしたから!でも美空諦めません!
そう言って一ノ瀬さんと咲月はどこかへ走っていきました
○○:(大変なことになりそうだな…)
先輩:お前モテモテだな!それはそうと、その子マネージャーに勧誘しないか?可愛いし他の子も入ってくれるかもしれないぞ… コソッ
○○:えー、ちょっと気まずいです笑 他の人の勧誘続けますねー
先輩:マネージャー1号だと思ったんだけどな…
翌日
××:○○!ご飯食べようぜ!
○○:いいよー、手洗いに行くかー
??:○○先輩!ご飯食べましょ!
○○:一ノ瀬さん?!?!
一ノ瀬:美空彼女なのに他の人と食べるんですか…
「もう1年生を捕まえたのか」など周りがザワつく
○○:付き合ってないし約束もしてないじゃん💦
一ノ瀬:早く中庭行きましょ!
ギュッ
○○:一ノ瀬さん💦
クラスメイト:(あいつ、あんな可愛い子にモテるなんて羨ましい…)
○○:一ノ瀬さん、一旦落ち着こ?
一ノ瀬:○○さんはそんなに私とご飯食べるの嫌ですか? ウル
○○:(上目遣いはずるい…)嫌では無いけど、事実を捏造するのはやめてほしいな…
一ノ瀬:わかりました!じゃあいただきましょうか!
○○:(切り替え早笑)そうだね時間なくなりそうだし、いただきます
一ノ瀬:すごい今更なんですけど先輩は彼女とかいるんですか?
○○:人生で一度もいたことないよー
一ノ瀬:告白されたことは?
○○:…
一ノ瀬:やっぱ、されたことあるんだ!ライバル多そうだな…
○○:ライバルとかは分からないけど、一ノ瀬さんと話してるのは楽しいよ ニコッ
一ノ瀬:そうなんですね…//
○○:ごちそうさまでした。次の授業始まるし帰ろっか
一ノ瀬:あのー…帰る前にひとつ言いたいことがありまして…
○○:??
一ノ瀬:私野球部のマネージャーになってもいいですか!
○○:一ノ瀬さんがなりたいって思ってくれるなら大歓迎だよ!じゃあ今日の放課後グラウンドで!
一ノ瀬:はい!今日は無理なお願いしてすみませんでした💦
○○:全然大丈夫だよ!事実は捏造しないでね💦
一ノ瀬:はい!それでは失礼します! フリフリ
○○:(可愛いな…妹の友達になんてこと思ってるんだ…)
5月
一ノ瀬さんは無事(?)マネージャーになることになりました。
先輩もチームメイトも喜んでくれて、一ノ瀬さんの美貌に撃ち抜かれる野球部員が多いそうです。
××:○○!次もう少し低めに!
○○:りょーかい!
ビュッ
××:ナイボー!一旦休憩な!
一ノ瀬:○○先輩お疲れ様です!水筒とタオルです!
○○:ありがとう、一ノ瀬さん。野球部慣れた?
一ノ瀬:先輩も同級生もみんないい人ですぐ慣れました!○○先輩もいるし… ボソッ
○○:俺なんもしてないよ笑 でも少しでも力になれてるなら嬉しいな ニコッ
一ノ瀬:○○先輩//
××:○○!続きやるぞ!
一ノ瀬:○○先輩、頑張ってください!
○○:ありがと//
チームメイト:(俺も一ノ瀬さんにそんなこと思われたい!)
俺と一ノ瀬さんは家の方向が一緒のこともあって途中まで一緒に帰るのが日課になっていた
○○:一ノ瀬さん待たせてごめんね?
一ノ瀬:○○先輩のことなら何時間でも待てます!
○○:そう💦
一ノ瀬:咲月がそのとき…
○○:(一ノ瀬さんと接してから1ヶ月、相当仲良くなったし気も合うしこの子いい子だよな)
一ノ瀬:○○先輩聞いてました? ムッ
一ノ瀬は唇を尖らせながら顔を覗き込む
○○:ごめん、ボーっとしてた💦(怒った顔も可愛いな//)
一ノ瀬:もう、ちゃんとしてください!
○○:ごめんごめん💦
8月
夏の大会も終わり先輩たちは引退してしまった。
自分たちの代となり2年生主体で試合が行われるようになった。
ビュッ
××:ナイピッチ、○○!
○○:そっちこそナイス配球
一ノ瀬:△△くん、いい守備だったよ!
○○:(俺も褒めてほしい…なんて最低なことを試合中に…)
一ノ瀬さんはマネージャーとして当たり前のことをしている
でも、心のどこかで俺のことだけ見ててほしいなんて思ってしまう自分がいる
いつかは向き合わなければいけないこの感情に蓋をしたままになんてできるのかな…
外の木々は赤くなり時折吹く冷たい風が冬を予感させる季節となった。
この高校では文化祭を秋にする
今は文化祭の準備に追われている
女:菅原くん、これ持って行ってくれる?
○○:おっけー
女:どこに持っていけばいいか分からないと思うからついて行くね?
○○:助かる!
廊下に出ようとすると
一ノ瀬:○○先輩、こんにちは!今準備忙しいですか?
○○:ちょっと今は忙しいかな💦
女:菅原くん、早く行こー
○○:…ということだから、また後でもいい?
一ノ瀬:はい…
やっぱり一ノ瀬さんと話してたかったと思ってももう遅い。
○○:(そんな顔しないでよ…)
恐らく一ノ瀬さんか言おうとしたことは俺が言わなければならないんだろう
言うなら早い方がいい
○○L:『俺も話したいことがあるのでお昼中庭で待ってます』
一ノ瀬L:『美空も話したいことあるので嬉しいです!』
一ノ瀬:すみません💦クラスのホームルームが長引いてしまって
○○:全然大丈夫だよ ニコッ
一ノ瀬:○○先輩からLINE来るなんて事務連絡以外で初めてですよ!いつも私からなので笑
○○:早速本題に入っていい?
一ノ瀬:はい…
私は今○○先輩に呼び出されました
○○先輩は冗談を言いながらどこか神妙な面持ちで何かを私に伝えようとしてくれています
一ノ瀬:(○○先輩、彼女できたのかな…)
○○:早速本題に入っていい?
一ノ瀬:はい…
最近忙しくて全然先輩にアタックできてなかったし、一緒に帰るのも当たり前になってた…
準備のときに一緒にいた人の方がお似合いだよね…
○○:あのさ…文化祭一緒に回らない?
一ノ瀬:え//いいんですか? ウル
○○:もちろん!俺から誘ったんだから笑
一ノ瀬:回りたいです!
私から誘おうと思ってたのに、先輩から誘ってもらえるなんて嬉しすぎる//
ていうことは、先輩は私のこと…
一ノ瀬://
○○:一ノ瀬さん?笑 そういえば伝えたいことがあるって言ってたよね?
一ノ瀬:もう大丈夫です!
文化祭当日になりました。
クラスメイトと、同じ部活の人と、恋人と、私みたいに片想いの相手と過ごしたりそれぞれの過ごし方をする、それが文化祭です。
先輩は私より1時間ほどシフトが長いのでクラスメイトと時間まで回ることになりました。
咲月:お兄ちゃんと回ることになった!?!?
一ノ瀬:そう//私から誘おうと思ったんだけど、誘ってくれて…//
咲月:お兄ちゃんも積極的だな…まあ、何かあったら私がぶっ○すから!
一ノ瀬:絶対何も無いから//
咲月:で、どうするの? ニヤニヤ
一ノ瀬:??
咲月:告白だよ!お兄ちゃんから誘ってくれたって両思い確定じゃん!
一ノ瀬:自信ないよ…
咲月:妹が保証する!大丈夫だからさ、頑張ってみよ?
一ノ瀬:…うん!弱々しいのは私らしくないね!
咲月:そう!頑張ろ!
シフトも終わり一ノ瀬さんを迎えに行くことに
○○:(早く行かないとな…)
女:菅原くん、今ちょっといい?
○○:どうした?
女:今から一緒に回れない?//
○○:ごめん今人待たせてるんだ!
今はもうあの子しか見れない。やっとこれが恋なんだって気づいた。
○○:一ノ瀬さん! ゼエゼエ
咲月:お兄ちゃん!待ってたよ!
一ノ瀬:そんなに急がなくても良かったのに…そんなに私に会いたかったんですか♡
○○:うん//あと待たせたら悪いなって思って…
咲月:私はお邪魔みたいだね…笑
一ノ瀬:○○先輩はどこ回りたいですか?
○○:屋台とか行きたくない?
一ノ瀬:行きましょう!じゃあ、はい//
一ノ瀬さんは手を差し出す
○○:はい//
一ノ瀬:あと、今日は美空って呼んでください!ほら、今呼んで欲しいです!
○○:み、美空//
一ノ瀬:はーい!
○○:可愛い…// ボソッ
一ノ瀬:え//
○○:ほら!行こうか//
○○:たこ焼きください!
一ノ瀬:払っていただいてありがとうございます!
○○:俺が誘ったんだからこれくらいはさせてよ
○・一:いただきます!
一ノ瀬:アツっ!でも、おいひいです ホクホク
○○:ソースついてるよ笑 目つぶってー
一ノ瀬:はい//
○○:はい、取れたよー
一ノ瀬:ほかの女子にもこういうことしてるんですか…
○○:こういうこと?
一ノ瀬:なんでもないです!
○○:??
○○:美空は何見たい?
一ノ瀬:怖いですけどお化け屋敷行きたいです…
○○:いいよー
お化け屋敷にて
一ノ瀬:怖いので腕組みますね?
○○:いいよ//(普段積極的だけどこういうところあるよね)
一ノ瀬:キャーーー!!
○○:驚きすぎだよ笑
美空とは文化祭を存分に楽しんだ
そして日もしっかり沈み後夜祭を迎えた
美空とは後夜祭の前に解散して、今はクラスメイト一緒に演目を楽しんでいた
ブー
○○:(なんだろう)
一ノ瀬L:『今話したいことがあります、屋上に来てくれますか?』
なんとなく彼女が何を言うか予想できる
相当勇気を出してくれんだなと思う。答えは1つしかない
○○L:『もちろん、今から向かうね』
○○:ごめん××、呼び出されたから行ってくるね!
××:お前、抜け駆けかよ!
クラスメイトからの冷やかしとか気にしない。
彼女に会いたいという気持ちを胸にひたすらに走って屋上に向かう
○○:おまたせ!
一ノ瀬:○○先輩、来てくれてありがとうございます…
後夜祭の喧騒から離れ、屋上は風の音が聞こえるくらい静かだった
一ノ瀬:○○先輩!
○○:はい!
一ノ瀬:ずっと入学したときから好きでした!諦めかけたときもあったけど先輩の近くにずっと居たいって、サポートしたいって思うんです!なので付き合ってください!
○○:美空、告白してくれてありがとう!俺も至らないところもあるかもしれないけど付き合ってほしいです!
一ノ瀬:はい、よろしくお願いします○○先輩!
fin
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今回のヒロインは一ノ瀬美空ちゃんでした!
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