森で死んだ猫は、身体が朽ちてしまってもその背骨のひとつも失わなかった。僕は何よりその消え方に憧れていた。尖った骨のひとつひとつを僕は愛しんで触った。森に僕の骨も残ったならどんなに美しいだろうと考える。死んだ猫、僕の背骨。

おたすけくださひな。